太陽風ДζΨΠ∀3(ホームページ)へ …*  増殖“日記小説”  日記 1 2 3 4 5 6 7 "New"       2021.01.28 11:41 更新


日記 5

 

2000年8月20日日曜日

テレビ東京の夜10時の番組、”美の巨人たち”のテーマ音楽を探した。  エンディング・テーマ、”カルミネ・メオ/星に想いを”〔Emma Shapplin 1 2/ Carmine Meo〕である。  「美の巨人たち」音楽集 で紹介されている 。  フランスのアート・クリエイター、ジャン・パトリック・キャプドゥベルのプロジェクト"CARMINE MEO"(カルミネ・メオ)からのオペラとアンビエント・テクノの融合の楽曲。  エマ・シャプラン&フレンチ・オペラ・クワイアが14世紀の古いイタリア語で歌う 。  サントラCD"「美の巨人たち」音楽集"/KICP-730。  カルミネ・メオのフル・アルバム/KICP-731、 ≒ Carmine Meo [EXTRA TRACKS] [IMPORT] - Emma Shapplin、 Carmine Meo [IMPORT] - Emma Shapplin。  白昼の照明のない部屋は、緻密で揺るぎない静謐が流れる。  一切の事物の影はクッキリとした静物として背景に溶け込む。  無理がなく完璧である、エントロピーの渦流は皆目無い 。  屋根を掠めて垂れる中圧送電線の唸りも聞こえない。  大洋の高気圧が北西に流れている。  山芋の葉陰で =(・。・)= が四肢を伸ばして別世界を旅している。  きっとヒンヤリしっとりして気持ちがいいのだろうなぁ〜*、バッタやミミズが這いだしてくる気配もない。  かがみ込みそっと覗き込んでみると、ふだんは見せたことのない至福の円満があった 。  =(・。・)= の目は決して笑みを帯びることはないので、やっと出会えた優しい表情に満足した。  白昼の広大な仮死の中へ入り込んでいる。  あんなに我々を支配していたマイルスの屈強な音の絵巻は遠ざける 。  浄化、洗練、緻密を越えた端麗の岩清水を探す。  浅川マキ/ 闇の中に置き去りにして、-BLACKにGOODLUCK-/ TOCT-24004を取り出してみる。  本当の癒しのボイス、詩、サウンドにたちまち満足する。  Nina Simone 1 2/ Here Comes The Sun は、爛熟の世紀の風をクッキリとそよがせてくれる、ギラギラしていた青匂い自分が蘇り、恥じ入る。  感服! 。

2000年8月21日月曜日

Freddie Hubbard / First Light/ SR322/ LP は、鬱屈感を払拭した快作で、滔々と山並を越えていくホーンの解放性、翳りのある弦楽が、ジャズからドンドン遠くへ連れて行ってくれる 。  南房総の海辺に旺盛にそびえる真竹林、晩秋の紺碧の海洋を射す太陽光、坂道から見下ろすキラキラの照り返し、止めどなく旅は続く。  Billie Holiday/ Lady in Satin/CK40247 初めの一節を耳にするだけで、こみ上げて来るものがあり、背筋を走る圧倒的な一撃に身動きできなくなる。  ゴツゴツした煉瓦の壁を背に何回か聴いたのも夏であった。  N駅を南に降りて信号を2つ真っ直ぐ行くと、長方形の入り口があり 階段が地底に伝っている。  フラットな広いフロアーの中央を横断する木の間仕切りが有り、スポットの白熱光が適度に降っている、壁際の直立セードランプが優しい光彩を投げる 。  皆押し黙って本を広げたり、夢想に耽っている、隣の編集者らしき方にせかされるそぶりを見せず、旺盛にペンを走らせる光景はしばしばであった。  人影がまばらになった夜更けの駅から西方に還る、そのとき脳裏に何が明滅したか思い出せない。  レンガはその向かいのやや登り坂をほんのちょっぴり登りかけたところで、左にある。  急な階段を降りるとなにやら立体の建造物が置かれている。  Charlie Parker/ Charlie Parker With Strings-The Master Takes   目眩く明快・闊達・自由奔放のリードは、張りがありパワーに満ち、たゆたい甘く一度耳にしたら忘れられぬ。  芯がしっかりぶっとい、頼もしくしゃくり上げるようなブローイング。  妖しい鼻に隠ったような音色は、非金属ホーンのため。  猫の体当たり、噛み噛み、尻尾での挑発の傾向は顕著にして大胆・充分、そして迫ってくる押しつけがましさは感じられず、極めて良き語りかけ。  弦アンサンブルの オブリガートが夕闇の気配を漂わせ、遠い日々の愉しかったあれやこれやを思い起こさせる。  モノクロ映画を観てるような、のびのびした乾いた優しい憂愁ではち切れる。  サラリ!と乾いた艶やかなリード、めまぐるしいフレーズを易々と気持ちよさそうに飛翔する。  立ち上がってCDを交換するまで、何回もはじめから繰り返して演奏する。  幻惑的な甘いリードは倦むことがない。   Release Date: Aug 23, 1950。  鼻に抜けるような摩訶不思議な元気なリードの音色と、弦楽の寂寥が薄暗い静謐の夏の室内にすっかり溶け込み、遠い日々にやすやすと旅することができる。  食材を求めて賑わいに出かける。  季節の移ろい、野の出来具合や海況の様子が至るところにかいま見える。  太刀魚は近海ものでややいい値が付いているが、薄い銀の皮が焼ける色合いを想像して意欲がかき立てられる、脂がややしつこいのでいつも後悔する。  時間を置き冷えたのはホクホクするか試してみよう。  柳川鍋セットの泥鰌で、腕を振るう、うっかりすると鍋に焦げ付くので専念する。  しっかり黄身が盛り上がった 、白色レグフォンの卵を使う。  三つ葉を散らし、追加した赤タマネギのスライスの甘み、堕落した味を賞味する。  シャキシャキの牛蒡、ジャリッ…とした骨。  サワラはちょっぴり焦げ目が付く加減が難しい、焙ると引き締まって堅くなる。  ライムをチュッ …*とやると、薬の匂いが立ち上り妖しい気配が吹き抜けた。  足を伸ばして枝豆を調達、”ミネラルがたっぷりの沖縄産・天然塩を使こてます”と書かれている。  いいぞ!。

2000年8月28日月曜日

夏の朝は蝉のソロや合奏、協演である。  琵琶や梨、楠の木にミンミンゼミが無遠慮な凱歌を発する。  紺碧の海流を這ってきたムッとする熱波が、黄や緑の海原をそよいでいく 。  切れ目のないユニゾンに感心する。  あたりを覆い尽くすひとときの生業は苛立ちを興す。  けたたましいサウンドのシャワーだが、不思議と生理的にはうるさく感じない。  アブラゼミのガサツ?なあっけらかんとした、番茶の出涸らしのような屈託なさには、密かな贔屓を感じておった。  ツクツクボーシは仙人の呪文であり、恥多き怠惰 な己を省みる寂寥を呼ぶ。  夏みかんの木陰にアゲハチョウがゆらゆらと出現し、『すっ …*、!』と見えなくなる、べっとりの鱗粉は要注意の明彩色である。  不吉な風が吹き抜ける。  喉や鼻にきっとよくないのだ 。  麦わら帽子をしっかり被り、顎ひもを掛けバイシュクルに跨り、潮騒のある東でなく北に延びた嘴砂州の西方に進撃する。  新聞を広げ天気図の下の潮汐表をちらっと見て、たいてい午後に出掛ける 。  午前中は、裏の川で泥鰌やザリガニをすくう。  メタンの匂いは水量の多い夏は少ない。  古くなった竹箒か竹竿でザクッ!ザクッ!と、草陰に潜む泥鰌などを網の方に追い立てる。  小鮒は目にも止まらぬ閃光で駆け抜ける。  田圃の中に池があり、絶え間なく流れ込みから清水が注いでいる。  一面に大豆ほどの円い水草で覆われていて 、切れ目から驚くほどの澄んだ水が見える 。  静寂であり稲穂の擦れる『そよ〜、そよ〜』、ささやかな流れ込みの『チョロ、チョロ、……』、遠くの方の蝉の断末魔のほか何も無い。  浮き草に太陽を遮られて、ぽっかり空いた暗い空虚に目を凝らしていると、銀がキラリ!と見えることがある、小さい鮒である 。  木の枝などで”表面張力”を邪魔して作ったこの空虚に、唐辛子浮子を浮かべる。  コンクリートの井戸が池の中にあり、水面から1mほど突きだしている。  ピサの斜塔そっくりに傾いでいる。  この上に乗っかって息を凝らしてじっとしている、唐辛子が水流に引っ張られてちょっぴり傾いで、水草に引っかかっている。  首尾に間違いがなければ、朱と金、黄、黒の唐辛子が、きっと『ツツ…*』と動く、『ピク…*、ピク…*』、『チョン…*、チョン…*』。  生き物の証が形となり発表される。  波紋が広がり解けていく。  胸が張り裂けるように緊張する、のどがカラカラ。  手首をクイッ!と煽る、小刻みに素早くうまく力を抑制する、さもないと大豆の植わった畦道の向こうに跳んでしまう。  ブルブルした動きが、未だ青さを残す短く、細い延べ竿を伝って手に感じる。  銀色のヌルヌル、ピクピク動く生き物を空き缶に入れる。  5cmくらいの極細の真っ赤なミミズが無ければ成功しない 。  トタン屋根の流しの下あたりのコンクリートを剥がすと簡単に掴まえられる。  この真っ赤かが無いと真夏の鮒はとうてい釣れるものではない。  空虚を静謐に保てばつぎつぎに、『ピク…*、ピク…*』、『ドキ〜*、ドキ〜*』が繰り返される 。  豊満を垂れる稲穂を渡ってくる南風を頬に受け、倦むことなく没頭する。  お昼になると、斜塔から降りて還る。  WILSON MOREIRA/ OKOLOFE/ BOM2019/ BOM2019

2000年8月29日火曜日

陽が少し傾いた頃、釣り竿を担いで、ただひとつのことを充実させようと黒い松林を目指す。  車道でなく笹や松の木が道ばたに点在している曲がりくねった土の道を辿る。  真北に進路をとり嘴砂州の中央を北上する。  ギラギラのテープが黄金の稲穂の上で揺れている。  ほとんど人影がない、『ドン ッ!…*』、T形のカーバイト砲が空砲を放つ。  雀を脅かそうとする仕掛けである。  葦がびっしり繁茂するミソ焼き煎餅橋に着くときっと誰かいる場合が多い。  赤錆の太いパイプが地面から突き出し煎餅に沿って橋を渡る。  赤錆に跨って竿を差し出すと、円形のプールを泳遊するイナやシマイサキの子の群が見える。  更に開けた眺望があり、遠方に黒いこんもりが、その遙か遠景に綺麗に揃った松林が見える 。  防風林である、真っ白の砂州舌が沖に伸び深い紺碧に潜り込んでいる。  南の河が吐き出す砂が海流で運ばれ、北端はどんどん領地を広げ渚は後退し続けている。  防風林は半円に近く湾曲した” 】”の屈強な真っ白の新しい清潔なコンクリートの壁で海に面している。  この上は車が走れるぐらい広い。  ゆっくりと嘴砂州を縁取り南下していてどこまでも行けそうで不安になる。  ところどころに丸太が寄りかかっており昇降に使う。  旧海軍の軍道に近づくと、縞のように潮の匂いが流れてくる。  これを突っ切って旧道に入る、家並みが現れる。  石橋に着くと堰のあちこちから水が迸っているのを真っ先に見る、潮位が解る。  橋の反対側のところどころに川に挑んでいる人影も確認する。  仕掛けがずいぶん違っていた。  何を釣っているのか見当もつかなかった。  松林に囲まれた巾着形の船溜まりはすばらしい、ゆったりしたカーブの船縁や操舵室の豪華さエンジン音、匂いなどをじっくり吟味しながら通る。  得体の知れない生き物のような息づかい、エンジン音、紫煙をまき散らして入り口でプロペラを逆進させ、喘ぎながら大きく迂回して軋み傾いで入港する光景、壮大は体全体で感じ激しく憧れ、匂いを吸引した。  たいていは一対のバッチ網船である。  真っ白のペンキやコールタールの強い匂いはゾクゾクするほど感心した。

2000年8月30日水曜日

防風林の黒松林に守られた堤防の上の道を通りむせかえる海藻、生き物の発酵臭を吸ったり吐いたりしながら再び軍道に出る。  目の前に、灰褐色の建物がそびえる、壁はとても厚く魚網が置かれた床はなめらかな大理石である。  俄に松の木の下に芝状の草が繁茂し広々した開放感に包まれる、枝振りが凝ったものに変わり横に広がっている。  緩やかな傾斜のコンクリートの広場を横切る。  これは一画が20m程あり繋ぎ目にきれいに、背の高い草が生えている 。  この広場に漁網が干してあり、緑や茶の大きなガラス玉が網を被って繋がれている。  斜面はそのまま南の海に入っており、バッチ船が船尾を向けて乗り上げている。  エンジン音を立てているのも混じっている。  ゆったりと胴の張ったずんぐり型の船体の操舵室は 、どこか西洋風であり洒落ている。  小さな窓の辺りの胸の透くような色を注意深く観察した。  海藻が融けたようなむせ返る匂いやヒリヒリする風、ジリジリ灼けた砂浜。  よく見ると台車に乗り鋼のワイヤーが引っぱている。  水際はびっしりと海藻が繁茂していて、極彩色であり自然色であり綺麗でうっとりする。  斜面はそのまま南方の海水に浸っているのでギラギラと、照り返しが眩しい、船縁にゆらゆらキラキラ光彩が踊る。  藻の影で派手な色の目の大きな生き物がゆったりとキビキビと活動している。  牡蠣やフジツボがびっしり付いていて裸足で入るのは躊躇する。  銀の細長いのや黒くて円いのが、群を連ねて巡航していくのが見える。  入れ替わり別の勢力が出現する。  脳天を射す太陽線でくらくらしつつ倦むことなく眺める。  画のつなぎ目の湿りがあるあたりを掘り起こし、岩イソメを捕まえる。  どどめ色のエイリアン君は身悶えして円くなり空き缶に入れた砂に潜り込む。   捕ったばかりの鰯を茹でる反転炉のようなものがあり、ドラム缶がゴロゴロしている。

2000年9月3日日曜日

現在演奏しているアーティストとテイストに関する情報を得るためのReal.Com Artist Guide。  ミュージックデータベースの拡張、楽曲名やアーティスト、ジャケット写真や歌詞等、登録データのソート可能。  アナログレコードやカセットテープからの録音データを、CDやダウンロード曲と同じように管理。  ビジュアライゼーション、ビジュアライザーにより音楽に合わせたイメージを表示可能。  アニメーション・ビジュラライゼーション・ビデオ・Live HTML Webページ、テキストスクロール等をSkinモードでサポート。  WMA再生をサポート。  CDケース印刷と音楽トラック情報の印刷機能。  TwinVQ(*1)の再生をサポート(予定)  iQfx 2.0 Basicによる3D音楽空間を実現。  低音の反応を改善。  (*1):CD並みの高音質を維持しながら、 1/18程度に圧縮、伝送誤りに強い、この技術は国際標準(MPEG-4/Audio)に採用。  RealDownload 4.0の特徴 : 一時停止/ レジューム機能によって、データを失うことなく任意にダウンロードを中止/ 継続可。  ダウンロードの中断から再接続機能で自動ダウンロードを再開。  同時に複数ファイルのダウンロードを管理可。  ファイルの現在の状況やダウンロードの終了時間を確認可。  ダウンロードのスケジューリングでいつでもダウンロード可。  インフォウィンドウで最新のダウンロード情報を。  80種類以上のファイルフォーマットをサポート、アプリケーションとの関連づけのカスタマイズも 。  ダウンロードしたファイルすぐ実行可。』 とのこと。  ジュークボックス機能 : 音楽 CD 再生、CD まるごと PC にコピー。  アンカーで、コンパクト モード時に簡単にスキンをプレビュー/変更。  プレーヤーを常に前面に表示も。 SRS WOW エフェクトオーディオ拡張。  MP3 の半分のファイル サイズで CD 品質を可能に。  さまざまな速度に応じて、ビデオの品質を自動的に調整。  カスタマイズ可能な 2D と 3D のアニメーションが、音楽と連動して変化します。  10 帯域のオーディオ イコライザ、ビデオのコントロールも輝度、コントラスト、彩度、色相などを簡単に調節。  コンテンツ プロバイダの場合、プレーヤーの外観やデザインを根本的に変更可能。  これはXML (eXtensible Markup Language) や JScript などをベースに。  All Music Guide からアルバムやアーティストのランキング、批評、レコード情報などを簡単に入手。

2000年10月1日日曜日

鯨のお造りを、おろし大蒜で頂く。  深い赤の身はとろけるように柔らかい。  匂いが無い味も希薄である、そして旨い。  何時も見かけるわけでなく、たまの遭遇の機会は逃さない 。 この気紛れな出現はありがたい。  奥多摩の豆腐で湯豆腐を作る。  白い粉状の吹いた利尻昆布を一切れ缶から取り出し、浅平底の鍋に投げ込み、弱火で頃合いを計り、春菊を浮かべて火力から遠ざける 。  柚子を切断し個の匂いを吸い、すり鉢状の皿の醤油に照射する。  仄かに甘い新米を楽しみ、あえかな白の立方体を愛おしく口に運ぶ。  緑の葉をシャキシャキと頂く。  すっかり伸びをして元に戻った海藻の末路が悲しい、求心力を解かれ体液の全てを海洋に似た受容に放ち果てたのは。  やや大きめの茶筒から、ダージリンをスプーンにたっぷり2つ急須に注ぎポットの下に運び熱いものをいっぱい入れる。  茶褐色の砂礫をちょっぴり土色の湯飲みに投げ入れ、紫陽花の赤が射した広口茶碗にも砂礫を。  胸の辺りまで揚げた急須から湯を注ぐ。  楽しい。  紫陽花を口に運び酩酊の匂いを吸引する、呼吸が優しくなり、後頭部の深度が増す。  秋の夕暮れの空のように、恣意が駆け出し、どんどん走り始める。  

2000年10月8日日曜日

冷蔵庫に、パン!パン!に膨らんだ細長いビニール袋がある。  キュウリのヌカ漬けである。  3〜5日待つとすっかり熟して食べ頃を迎える、やや色が変わりしんなりしているとすばらしい 。  きれいに洗って斜に切る。  楽しい!。  中ぶりのうるめ鰯の一夜干を焙る、パチン!と腹が割れ、反り返っている。  褐色、暗褐色、銀にライムを照射する。  青菜の漬け物のあえかな苦みに満足する 。  魚の脂を洗い流して還元してくれる。  紫赤や緑、透明の海藻サラダはシャキシャキでうまい。  頭上の納戸の缶を開け、白い極細粉状が吹いた利尻こんぶを一切れ取り片手鍋に投げ込む、海洋に戻り原型を取り戻した黒い四角に奥多摩水の豆腐を掌で賽の目に包丁を刺しそっと乗せる 。  春菊を投げ入れいよいよ腑に収める。  妖しいアルカロイドに立ち向かうスリルがある。  画像を照射する箱の方から発する汽笛を聴く。  けたたましく晴れがましく一時の喝采である 。  大いなる逃走でなくあらゆるものからの疾走である。  喘いでいるようであり、今日でない日を追いかけ追いすがっているようであり、息子たちを励ましているようでもあり、それが風にとばされたのかもしれない 。  諸行無常を悟りとぼとぼ還る時の独白に混じるため息か、諦観の断末魔のようでもある。  雷鳴と土砂ぶりのなかで鉄が蒸気を発する容姿は思いつかない。  知名定男/ 島うた/ ASCD-201  西洋音階の就縛引力圏のずっと遥か彼方に逃れたのだから、砂を足の裏に感じ、のんびり、潮風に吹かれて寝そべるのだ 。  知名定男/ 島や唄遊び/ ASCD-2003。  嘉手苅林昌/ 失われた海への挽歌/ TECX-28062。  嘉手苅林昌、普久原恒勇/ THE LAST SESSION/ TOCT-9551 OKNW。  安里勇/ 海人(ウミンチュー), 八重山情歌/ RES-12  簡素?な音階は限りなく優しく思慮深い、目の前に広がる濃い潮のようだ。 手と足を同時に前に振り出して歩くような“根元的安堵”が被っている。  里国隆/ あがれゆぬはるかな/ ON-17。  大江哲弘/ YUNTA & JIRABA/ APCD-1002  いつも以上に本来の豊かさを惜しみなくさり気なく吐露し、やや湿った打ち震える硬質のしなやかに優しくうたうリード(梅津和時)に『はっ…!』 とさせられる 。  CHEB MAMI/MELIMELI/ Virgin 724384 548421 

2000年11月12日日曜日

リンゴ箱に掴まえたモグラを入れておいた。  オケラをあげると目にも止まらぬ早さで食べた。  腹立たしいぐらい無愛想だった。  稲群にもたれ掛かり冬の日差しを浴びてひとときの休息をとっていたとき、お尻にもこもこするゆるやかな波動を感じ、間髪を入れず鍬を握り、午睡の闖入者を掘り出し捉えた武勇伝は直に聴いた。  田畑の潅漑を邪魔したり、根菜を侵害する輩なので、いわば招かざる客を待っていて迎え撃ったのである。  あくる日箱を開けた途端、すばやく飛び出し畑を掘り潜ってしまった。  それは獣であった、強力な前足の力で木箱の隙間を簡単に開けてしまい遁走する。  あこがれであった、地底の支配者は、その日以降は、驚愕の遠い存在になった。  無数の緻密な毛に覆われた生き物の幼少の鮮明な記憶である。  黒い羽毛に覆われ、円くてぱっちりした目のクマゲラは大好きである 。  明るい天を突いてそびえる灰白色の椴松の幹の円い穴から、ヒョイ!と顔を出す光景が憧れである。  薄黄のくちばしは図鑑で見た記憶とそっくりである。  雌の縦の朱冠は美しい。  『キュロ!〜、…*』 、明るい林を溶けて広がる発表。  『コロロ…*ン!』、枯れ木を連打する楽響。  静謐を好む聡明な哲人を想わせる。  鰈のこぶ包みは出汁が付いていて、手抜きをしたみたいで申し訳ない。  舞茸、タマネギと煮てみた、可もなく不可もなし、完成された味がある。  口の中に甘さが尾を曳いた、残念!。  今度こそは、己の腕を振るってキッパリした作品にしようと思う 。  大きな蛤を見つけたので、出かける前に鍋に昆布を投げ入れて海に戻しお澄ましの準備をする。  いつも侵攻するマーケットは大型多売店式の流れを汲むたたずまいで、デパートの地底などには無い、活気とスリルがある 。

2000年11月13日月曜日

四季、天候、山野川海の出来を映し出す。  いいものを見つけたら躊躇せずゲットする、今度はお目にかかれないかも知れないから。  小松菜、を一束入れ微かなホロ苦みを愉しむ 。  鯨の尾の身や、生のキングサーモンの輪切り、甘鯛、泥鰌などに出会える愉しみは嬉しい。  紅玉が大ぶりになり秋の深度を想う。  深みのある赤には息を飲む。  きんめ鯛の干物はしっかりした歯ごたえで美味い。  うるめ鰯のようなはらわたの苦み、滋味は無いが、胸鰭の付け根のふくらみに褐色の愉しみがある。  柚子をおごる。  バターロールは丸に限る。  以前から捻りあとにいささか抵抗を覚えていたが、しっとり、はんなりの極上の味の地元の”手作り”に出会い、それがかかわいい丸であったので、密かに悦にいっている。  雨が降っても、ほかに買うものがなくても 、そのためだけに出かけていく。  いいパンを見つけて、オーブントースターで少し灼き、ゆっくりと悠々といい香りをたっぷり吸う。  休みの朝は、だから早起きだ。  フルボディの爛熟、典雅を指向していたが、CUVEE EXCLUSIVE 1998、APPELLATION COTES-DU-RHONE CONTROLEEは、澄んだ赤紫のライトボディである。  するすると甘露が体を走る。  川端康成はどこかビル・エバンスを想わせる、いやその逆。  衝突の感興がない 。  ゆらゆらと小舟に肢体を横たえ流される。

2000年11月28日火曜日

瑞々しい小松菜を見た、既にシャキシャキである。  太陽をたっぷり受け止めた深緑と白く貫く葉脈を見た途端、意欲が沸いた、これでシャキシャキのお浸しを作る。  大きな鍋にたっぷりの水を張り、沸騰を待ち緑をそっと浸す、間合いを見計らって鍋を下ろし『ざぶ!、ざぶ!、…*』、冷水に曝す 。  皮むき胡麻を炒ってすり鉢であたり、いい香りを吸い、ほどよい堅さのいい仕上がりのシャキシャキを汚す。  魚は背黒いわしの目刺しを焙る、”山陰浜坂港発干しはたはた”も 。  背黒はうるめに無い柔らかくてほろ苦いプチプチが、口中で散華するのを愉しむ。  山陰の肌理の細かいぬめぬめした、しっかりした歯ごたえ、甘みが舌を捉える。  薄茶の斑の背、目を瞠ってほぼ真上に口を開けたおどけた顔は、○坊さんを想わせる。  業炎で焙られ天を仰ぐ牙の口をいっそう反り返させる。  灰色海にたれ込めた低い雲の下を滑空する鳶や、白い波頭の清冽を想う。  切り身は北米産の紅鮭に限る。  たっぷり甲殻類の幼生を捕獲したその生業を赤で露呈する。  柚子を掌でギュッ!とやり、孤高の高雅を鼻先で讃える。  棚に紅玉が並ぶ、深紅の笑顔が。  石榴を切ってみたが酸っぱくて、甲殻類を解剖するような異様な形状に 、いたたまれず捨ててしまった。  こんな妙な気分は久しぶりだ、人違いで走り寄った時のようなバツの悪さに似ているな。  すっかりダージリンが気にいっている、毎日段取りを整えて立ち向かう。  茶筒を開け、まばらに薄黄や黄土色を持ち、深い暗褐色は仄かに碧を帯びているようであり、仄かに白く微粉を纏っているようである。  筒に近づきいっぱいに吸い込む 、万葉の世紀が脳裏を過ぎることができる。  急須と萩茶碗に湯を浴びせ続けエンジンのかかった急須に、山盛り2杯を落とし、目の高さから萩に落下させる。  この萩は20年 程前の冬、山陰に出かけた折りに買い求めたものである、郵送して貰った箱を解き、新聞の包みを開くと3個のうち1個が割れていた。  ほとんどテーパーがなく縁に白い滴が、2つ垂れている。  白い滴は半球ほどに盛り上がり倦むことなく眺めていると、『……これは……が使っている……。』、『……ぜひ譲って欲しい、大事に使うから 。』など、今でも顔から火が出そうな恥多き暴走の頃の暴言がいっそうくっきり蘇る。  これは、この中ぶりの土色の塑性で茶湯を愉しむ度に繰り返される。  茶褐色の甘い砂礫は3〜4粒ほど、なくてもよいぐらい。  その塩梅は、決して無用の暴走をしないで平安を辿る。  STRIKE EAGLE/ Hony Roasted Peanuts は小粒でいい友達だ。  AJIKO/波動 が狂おしい情念を絞り出す。  軸のしっかりした打ち震えるボイスが、精気を帯びて躍動する。  背筋を這い上がる恣意が元気になる。  ”UA” の番組、日曜 23:00-24:00 ”KENWOOD CAPYBARA RESTAURANT” は、いつもあっというまに時間が過ぎる。  お……い、まさに炎が山嶺に没した西方の天空を見ると、灼けた鎌が明星をがっしりと捕捉していたが、熱を奪われつつの断末魔の刹那であった。  南無!。

2000年12月3日日曜日

高菜は生き生きと、パリパリの清冽を内包している。  深緑の葉は意外に大きく、羽ばたきそうな勢いがあり、たっぷり陽をあびて精悍ですらある、しっかりした細い大根に似た根を持っている。  いつもお目にかかるのは 、真空パックのだらりとした、透明の膜に覆われている。  緑の部分はとても美味しい、噛みしめると、ホロ苦い美味しさが浸みだし、想わず大地の恵みに感謝したくなる。  芯の部分は柔らかくてシャキシャキ。  飴色に近い本格的なやつは、酸っぱくてとっても美味しい、根菜風の根の部分がシャキシャキで美味い。  念入りに細かく刻むとまた美味しい。  たちまち意欲が沸き、大きなステンレスの鍋を引っ張り出し、沸騰 する奔流に葉っぱをもいで投入。  好ましいえぐい匂いが蒸気から立ち上る、新しい匂いだが 何時しか懐かしい感じが起こる。  嬉しい、体が求めているアルカロイドが熔解、霧散したらしい。  いっきに熱いものを捨て、ジャブジャブ冷水で冷やしてやり、ザクリ!と切り、 まだ熱い煎り胡麻をおもちゃのように小さいすり鉢から掬って落とし、緑を汚してしまう。  中華鍋を焼き、高菜の茎とスライスした舞茸を投げ込み、味噌を投入する。  ヒレ肉を焼き、これに味噌を与えて、レアを味わう。  味噌が焙られ香ばしい爛熟に覆われる。  中華鍋はどっしりと大きく、グイッ!と手首に気合いが入る。  丸底は山や野、海の生物が踊り、飛翔、運動するのに無駄がない。  開放感に溢れていて気分がよろしい。  半熟卵が巧くできた。  ムッチリの 赤みを帯びた山吹の黄身が、すばらしい。  焼き塩をパラリ…*。 

2000年12月7日木曜日

SANTANA/ Supernatural を聴く、 肘を付いた腕を伸ばしマグカップたっぷりのダージリンを運び、ゆっくり口に含む。  赤みを帯びた憂愁の褐色の湯からゆらゆらと立ち上り、霧散する物を眺める。  風の途絶えた、静寂の凍てつく冬の夜、”パルック”Warmの優しいスペクトル照射の下で本を広げ、想いをめぐらす。  思ったとおり、サウンドはキッパリと個を保ち煽動する、飛び散る恣意は優しく爛熟、世紀に曝されて とてもいい寂寥がある。  メリメリと精神を高揚させてくれる。  余計な響きが皆無でありホクホク、時間が凝縮され、ゆっくりと流れるようだ。  抑制のある穏やかな ガットの摩擦音は、激しく恣意を鼓舞する、ゆっくり膨らみ盛り上がり振りかぶり、ザクザクと怨みを切りさいなむ。  あっさり弾劾の鉄塁が落とされる。  そして、ΘΘΠΠ〜 が来ない、地を這う冷気が這い上がる頃は、ブラームスの室内楽、躊躇と奔走の内省部が寛ぎをもたらしてくれる。  成就され満たされた屍は星降る青い杜に眠る。  あくる日は、南風が優しく舞い、高くて青い天空の雲は サッ…*と刷毛で掃いたよう、どこか呆けたような静謐が流れる。  昨日買っておいた、円いバーターロールをオーブンレンジで灼く。  ふくよかなダージリンを口に運び ・含みCDを選ぶ。  頭上から、ラベンダーの静謐・擾乱・薫陶がそっと降りてくる。  部屋にたれ込め本を拡げる、静寂に包まれ、気が遠くなる。  …* ハッとして 狂奔・疾走する無彩色の旅から、物憂く素早く帰還する、窓から射す光の衰えに驚き、紺青の上着を羽織り食材を仕入れに出かける。  穏やかな冬の黄昏はとっぷりと深みを滲出し、暗い物陰から合奏が忍び寄る気配。  真新しいアンコウのパックと小松菜、北海道雪印-”切れてない”-カマンベール、柚子、…… を。  とっくに陽炎は丹沢山嶺の向こうに没している。  角を曲がり真っ直ぐの通りに出る、東方の地平が明るさに包まれている、煌々たる光輝がボワーンと浮かび上がる。  輝きを失った碧い天空に、眩しい銀のおぼんに照らされ た白い雲が、はにかみ流れている。  祝福される艦隊のようでもある。  はっとして見上げると、松の枝越しの頭上に、彷徨える幽霊船の艦隊が……。  見なかったことにして、家路を急ぐ。  ギラギラ月光の照射・支配する下界の箱に戻り、 =(・。.・)= の居ない片隅で、鍋に点火する。  すっかり海洋に戻った黒き昆布に満足。  玄米餅を3個オーブンで焙りつつ、いい蒸気と匂いのする鍋に黒くてブルブルするものや、骨に纏わり付いたぷりぷり、噛むと砕ける軟骨状、ムッチリさらりとした白い体、濃密な黄土色の肝、ほろ苦い青菜、ザラストロ、パミーナ、タミーノ、パパゲーノ、パパゲーナ、モノスタトス、……、いっさいの混沌、小宇宙、メルヘンの叙情絵巻を愉しむ。  コケ脅かしの諧謔と秘密結社の魅惑的な 謎めいた深淵、朗らかな友愛、高僧の慈愛なんでも揃っている。  夜の女王は登場しない。

2000年12月11日月曜日

この前は、魔笛だったので、きょうは英雄の生涯?でアンコウ鍋をしつらえる。  白い極細粉を吹いた利尻昆布を鍋に泳がせ、夜気を吸いに外出する。  南からの風が鼻先を掠め、首筋に纏わり付き妖しい唆しがやってきてどんどん過ぎていく。  後方からワ〜ン!と月光が付いてくる。  日本名水百選-龍泉洞水と、柚子を一箱、すじ玉-つくね、アンコウパック(あん肝タレ付き)、舞茸、春菊、蕪の千枚漬け、……などを運ぶ。  2時間ほど経ってから、鍋の蓋をとると黒いものが4倍ほどに膨らみ、周りに透明の分泌液を滲出させていて生き還っている。  柚子を切り、大きな種を除く。  黒い皮?、ぶるぶるした透明の骨に纏わり付いたのをやっつける。  タマネギの青 匂い残り香を愉しむ。  茶色のもじゃもじゃした網状のものや、灰色ののっぺりしたものなど、混沌が形を露呈していておもしろい。  暗鬱な海底でじっと身を潜め身じろぎせず、辺りに同化して小魚が近づくとパクリ!とやる。  重力に支配された巨体、土に近いほど滋味が増す、この鉄則を守る英雄はえらい。  すじ玉は、モチモチ・ぷりぷり・こりこりが弾ける。  足の先がジンジンと暖まる、それがずんずんと体を這い上がり頭部に達する。  ダージリンを炒れ、さらりとした芳醇を吸う。  これの砂糖礫の分量は、いつも考えてしまう、気分で加減するのが一番、適量はない。   極く少量、無くてもいいくらい。  すべからずそうである。  なにか香ばしいもの……と、想い立ち落花生を目玉焼き用の円いフライパンで炒る。  緻密なよい香りがする。  焦げ目の付いたスルリと剥ける薄皮が気分がいい。  ダージリンで落花生の破砕を押しやると口福が生まれ、どんどんはかどる。  ”Igors Stravinsky/ SYMPHONIE DE PSAUMES 1, POUR CHOUR ET ORCHEESTRE/ ECD 75494  打ち下ろす打弦、キッパリした管弦のユニゾン数回。  下降短調のユニゾンは対位法を軸に、変容・展開し覆い尽くし自身を飲み込む。  僧院のしずしずした歩み・階段下降・合唱があり。  この進行、全世界の大股、変拍子縦列推進は爽快・愉快の絶頂。  木管が、はなさんのシンプルなつま先歩き、清楚なほほえましい下降音階主題を提示・発表。  さらにいくつもの管がさらりと裏返したり、突いてみたり、くるくる回し放り投げグルテンを伸ばしたり。  中勢の合唱隊が対位法で幾重にも綾める、次第に広がり大勢になる。  管弦が襲いかかり飲み込み、祝祭を打ち上げる。  大きな円は憂愁に満たされ霧散。  金管の咆哮、ホホホホホホッ…*、ホホホホホホッ…*、これが次の主題。  合唱が縦にザクザクと心地よく太刀を振るう。  明るく開けた広場で大らかに終演を収める。  いきなりいきり立ち、合戦が。  何をとち狂ったのか、明快にして新たなる動機を投入。  取り返しの付かない事態になっても、むしろ冷ややかにそれを愉しんでいる。  アドレナリンが地を這い、灰色の構造物(“Д”)・モノリスが迫る。”、を取り出し聴く。

2000年12月19日火曜日

”コンタック”はすばらしいぃのだぁ〜*。  止まらなかった鼻水のことはいつしかすっかり忘れて、Pharoah Sanders/ TAUHID/ GRD-129 / GRD-129 を聴きながら、甘美な泥に錘を下ろすように深い午睡におちていったのだ。  もしかしたら、電炉で電磁波を浴びせた大蒜の、香ばしい萌香であったかもしれない。  窓に映っていた =(・。.・)=、ピンとしたおひげの影絵が、何処かへいってしまった。

2001年1月15日月曜日

Internet Explorer 5.5 Service Pack 1 とインターネトツール をセットアップ゚したら、”お気に入り”などのアイコンのカスタマイズが安定し、しぶとく絡みつき悲痛を滲みだしていた、”元の木阿弥”はやっと解消したようである。  バージョン:5.50.4134.0600 → 5.50.4522.1800 プロダクトID:53759-514-8372xxx-04xxx 更新バージョン:;SP1; に変わった。  Microsoft Office 2000 SR2 アップデート。   sp2upd.exe(11MB)を起動すると、『Office2000SR-1のCD-ROMを入れろ!。』と言われる、一瞬躊躇したが、適当にSR-1でないものを 挿入、20分ほどで『うまく完了!しました。』となる。  一太郎11の”インターネットディスク”(50+30MB、2001/2/9〜)は、一太郎や、Explorerからアクセス、ファイル操作を行う。  書鬼谷沢永一の新刊を開き、存命中に果たせなかった司馬遼太郎邸を訪れ、蔵書をくまなく吟味するあたりを読む。  書鬼は、相互来訪の企画にそって、自らは既に見ていただいていたらしい。  特別あつらえの書架は隙間がないことに感心しつつ、そこで文学論と古典のたぐいが一冊もないことにすぐ気づきすこし感嘆する 。  そして”百科事典は戦前ものに限る”なぜなら内容があるから、を実戦していることにいたく意を強くし感心するのである。  そして文体を破棄し内容に核を認めた姿勢と 、一致することを仄めかすのである。  論と実例が織りなす鮮やかな渦流にすっかり埋没してしまい、お茶を飲むのを忘れていた。  

2001年1月16日火曜日

自らが探しプロットを配し周到な綿密さで編んだ事実を伝承する活字に、文体そのものが持つ匂いが付くことをひどく嫌がったように思われる。  純粋に内容に自信と重要性を感じ、もっとも効果的な表現を実戦していたのだろう。  しかし、書鬼がさらりと文体を讃えている、”坂の上の雲”だったかの、書き出しに目を投じた瞬間、固まった。  まさしく 湧き立ち、匂い立つ、詩、散文があった。  活字の上を、”ヒュン〜*ヒュン〜*と”エッセンスが飛び交うようであった。  歓びを噛みしめるために、しばらくはほかの活字を見るのを避けたくらい、いたく感じ入った。  年末年始は、部屋に籠もったきり一歩も外に出ることがなかった。  本を読広げ、アフロポップスを浴び、ジャズの荒野を彷徨った。   ときどきダージリンの香りに痺れ、ニンジンスティックを囓った。  北米産の紅ザケの切り身、蕪の千枚漬け、落花生、リンゴ、大根おろしを入れ替わり食した。  部屋の掃除を念入りに行い、思いかけず10年以上遡る日々の痕跡を留める懐かしい品々を見つけて、恥多き日々を回顧したのだ。  どっかりと座り込んでしまった。  民芸の店 ”ねじめ”と書かれた、ちいさな包みや、足踏みポンプの付いた浮き輪、手提げ袋など。  青ニプロのテープや、ライブ録音のコンサートのカセットテープが束になって出てきた。  どこかの山の笹の葉っぱを 、背負い袋の底に見つけた。  紡錘型の木の浮きに鉛を埋め込んだ、房総仕様のものをたくさん見ることができた。  形あるものは、全部捨てた、…*。

2001年1月24日水曜日

大きな泥ネギの茎は乾き、サラサラした薄皮に触れると広々したどこかの畑が目の前に現れる。  それは、遠方にこんもりした雑木林があったり、曲がりくねった農道が青く霞む山並みに続く光景だったりする。  春菊を籠に放り込み、舞茸が見あたらないのでしめじを。  酢橘は見あたらず、レモンで。   水を張った鍋底に、黒い昆布が大きく伸びをしている。  たっぷりの肝とプリプリのゼラチン、黒い鰭のアンコウ、ぷりぷりの牡蠣、がんもどき。  しみじみと歓びを感じる。  多過ぎもせず、適量が嬉しいパックである。  透き通った骨に纏わり付いたぷるぷるのゼラチン質はほかにはない舌触り、感触がとても愉しみなんだ。  今回は、褐色赤の網状のものがなく残念だった。  ホクホクとつま先から指先まで暖かい血が通い、ポンポン腹で眠くなった。  ”ごきげんさん”になり、本が読めなくなってしまったなぁ〜*、 (−.”−;)。   壁に頭を押しつけ、挺身の小旅行を貪る。  時間感覚を一瞬喪失し、100万光年の彼方、第七銀河の作戦地から帰還、真っ先にさらりとしたお茶が欲しくなり、ダージリンを入れる。   ゴクゴクと喉を潤し生き還り、”井上ひさし/ 自家製 文章読本/ 新潮社版”を広げる。  とても感心すること をたくさん発見、脳がザワザワとそよぎ蘇生する想いがする。  

2001年2月1日木曜日

つい先ほどまでがっしりと顎に鈎が貫き、天を仰いでいたであろう勇姿を想像させてくれる、獰猛・貪欲・陰鬱な外容姿。  水戸、大洗の海洋に棲んでいた寡黙な英雄。  俊敏を発揮する鮮やかな身のこなしを画像受像画面で見たから、尊敬しているよ。  けっして釣られるようなお方でないことも。  フィッシュイーターであることは、調べが付いているからルアーを持って出撃しなければ。   なんと期待と闘争意欲をかき立てることだろう。  扁平な背でとてつもない海水の圧を跳ね返しつづけた、静謐に覆われた人生。  小さく円い目で四方を睥睨する。  目にも留まらぬ俊敏で虚を突き、パッ!と砂煙を巻き起こし、パクリ!とくわえこまれた、ギンポウやイトヨリ、雀鯛。  暗くて冷徹な泥の敷き詰められた寝床で、うつらうつらと恣意を編みつつ反射の標的を待ち続けた。  仄かに桜色の射した白い切り口や、黒くてヌルヌルした外皮。   しなやかな透き通った骨が綺麗に貫く、黒くて透き通ったぷるぷる部分のある鰭。  翳りのない切り出したばかりの淡赤黄土色の鮮鋭の肝。  半透明の骨に緻密に絡み付いた鋭利な切り口の軟骨。  鍋に張った透明に甦った羅臼昆布から透明の髄がしみ出す。  ザックリ切断した大根、囓ると甘いにんじん、乾いた泥皮を剥かれ揮発したアルカロイドが目に痛い泥ネギ の斜切り、玉葱の薄切り。  今回は澄明な仕上がりをめざしたんだ。  既に鮟鱇の混沌と多様性の調和があるので、むしろ多彩の不足の心配は無用なんだ。  調味料の加減、塩梅、灰汁取り、魚材の湯通し、そして何より海底の哲学者の鮮鋭さが肝要なんだ。  

2001年2月2日金曜日

隣のキッチンから勉強机に運び、いつも佳境に入っている番組を振り返って見ながら食す。  手に付いたライムの香りを感じ、ダージリンを炒れる。  温水を浴びせ続けたポット(煎茶と共用 (^.^ ;))、山吹のマグカップ(珈琲と共用(^ ^))、山盛りの暗褐色、黄、赤茶、深灰緑、……を2杯、一分と待たずに山吹に注ぐ。  目の高さから滴下させる、酸素を混入させるんだ。  荒涼とした荒野を想わせる香りが筋となり漂い流れる。  後頭部がジンジン痺れ、ご機嫌さんになる。   ただ、本を広げたり、白い板に並んだボタンを、あちこち押さえるとひどく疲れる。  自由闊達に海風や地平が躍動しつつ押し寄せるアフロポップを聞く。  閉塞感、無駄な運動からまれに生まれる感興のJAZZは適さない。  なぜか、”アケタの店”の 狭くて急な階段、黒い壁や小さい椅子、低い天井、凸凹の床、狭いキッチン、ひしめき合う我らを想いだした。  急な狭い階段を降り扉を空け、水割りを貰いビールケースだかの堅い腰掛けに落ち着き、一息つく。   真摯・一徹・自我がむき出しになったホーン、既に完成された個で蹂躙するバスクラリネット・アルトサックス、一切を弾劾・粉砕する胸のすく鼓・シンバル、奇妙なエレクトリック楽器+ホーンの新しいサウンドを目の当たりにし、ただただ感服した。  浅川マキは 、何時も黒い衣をまといカーテンの陰から出現し、潤んだヴォイスで吟味した語をサラリと発表し、ザクザクと我らの情念を蹂躙した。  なんと開放感に溢れた人々だったのだろう。  それを確かめるために狭い路地を歩いた夜は、混沌とした日々であり、ギラギラとした目と重い体で寒風を切っていた。 

2001年2月3日土曜日

子供の頃に夢中になっていたこと、忘れられない光景など。  静謐と平穏に満ちた一日はとても永く感じられ、何度も柱時計を確かめに行き、全く動かない短針・長針を見上げ、ため息をついた、しっかり朝ご飯は食べたのに。  お茶 ………*、と想い表から駆け込みちょっぴり暗い屋内に目が慣れてくると、黒光りの板間に置いた緑の薬缶のあたりに蠅が舞っているのが認められた。  すっかり煤がなじみ、いい色に黒光りしたそれは、雌鳥が蹲って恣意にふける態度のようであった。  その煤の付いた嘴に口を付けひんやりした番茶をゴクゴク吸った。  破壊者・エジソン・唯我独尊人物は大いに満たされ喉を鳴らした。  白昼の土間はヒンヤリとした優しい匂いが行き渡っており、振り子が送る歯車のツメの稟とした響きが浸透・拡散・支配していた。  何かが息づいている気配があり、圧を受けるので一人の留守は心細かった。  陽が傾き風が冷たく感じる頃、裏通りに出て野良仕事からの帰りを待った。  しだいに暗くなり、焦がれる優しい面影を認め思わず駆け寄りより、間違いに気づき (^.^ ;)、声を飲んだ。  先方の方は、そっとほほえんで通り過ぎた。  稲束を山積みにした荷車を認めると安堵し力が抜けた。  裏通り沿いに小川が走り最後は東に向かって水田を貫いている。  雨の後は、石垣に蟹が姿を現した、真っ赤な”神使い”もたまに見かけた。  真っ赤なアメリカザリガニが草にしがみつき、突出した目を水面に見せていた。  夏になると閃光 のように推進する小魚が入ってきた、大きな網がなく逃げ道を覆うことができないので、天蚕糸で編んだ海老網を疾走する銀の矢の前方めがけて投入した。  銀や虹色がピリピリ跳ねた。

2001年2月4日日曜日

秋になると水量が減り、メタンが懐かしい匂いを滲出させた。  泥鰌や小鮒の隠れ場所の見当もつき捕まえやすくなった。  古い竹箒などの追い込み棒でかき回すため、どろどろ真っ黒の、泡の弾ける水を多量に作り上げた。  東の電話線の下あたりの水田の隅に三角の池があり、真ん中に井戸の土管が胸の高さに突きだしていた。  縁は赤錆色に染まり、虹の膜が張っていた。  毎日のように通い鮒や田螺、メダカ、アメリカザリガニの気配を調べて回った。  厳寒の頃、岸の杭の回りに手を入れると、ヌルヌル、ブルブル、ガサガサするものに指が触れた。  鰓の当たりを確かめクイッ!と力を込めると、ピリピリもがく冷血生物の円い銀の眼が遺憾をタップリ還えした。  弾力のある畏敬をそっと離した。  白くてあえかに朱のさしたショウブの茎根の涼やかな匂いと、むせかえる土泥の匂いを持って還った。  暫く経ってからお友達と手網を持ってずいぶん遠くまで、泥鰌やフナなどを採りに出かけるようになった。  流れに目を奪われていると、不意に背後でゴイサギや鴨、白鷺が不意に飛び立つのであった、常に我らは野生に見られていたらしい。  河岸の枯れ草お縫って素早く走る痩身の獣を見かけることもあった。  水田を南に貫く新道路を縦断する河の始まりのように、チョロチョロと水の流れ出しがありその行く末に沿って、どんどん青い山に向かって西に侵攻して行くと、いつしか向こう岸に跳躍できなくなる川幅になった。  きっと、……湾を経て紀伊水道に達するのだろう。  この流れ出しの直下がとてつもなく深く、いちど網をいれてみたら、小さなウナギがうじゃうじゃ採れた、奇妙な気持ちに襲われそっと離したんだ。  獲物の獲得とは違う異次元。異星人との遭遇に似た喪失感が全身を伝播した。

2001年2月5日月曜日

南西の遠方に屏風のように立ちはだかる青い山並みは、雨や春霞、陽炎で変幻自在に色や姿を変容させた。  決して変わることのない現世で毎日のように陽が沈むのを倦まず眺めた。  だからいまでも脳裏に沈む夕陽は1つ。  ちょうど景観の中央が一段と雄大に聳え、それを毎日眺めていた。  いつもの場所で待ち合わせ、列を作り通学した。  指物+大工屋の前が溜まり場になっており、冬は端材や鉋屑で焚き火をした。  炭俵を曳きずり鉋屑を貰いに行ったり、また1升瓶を持って行くと”〔利〕”醤油を詰めてくれた。  親父に『……の方を入れて貰え。』と上等の銘柄指定を唆されていたが、言い出せ津ずその樽の方をチラチラ見ることしか出来なかった。  ”通い帳”は後に不要になったと思う。  お代は麦で納めていたらしい。  仕事場はいつも檜のよい匂いがした。  網が掛かっていないので、持ちづらく帰りはとても重いんだ。  石を暖めてポケットに忍ばせたりした。  きっと青い山並みの下を白い噴煙をたなびかせて、機関車が北に進行するのを見ながら、巨大な根上がり松のある校舎に出発した。  平野の真ん中が一番高くなっており、そこに役場と郵便局、農協、学校がある。  ……河から吐き出された土砂が、紀伊水道の海流に押し流され、南風に吹き飛ばされて堆積してできた小高い砂州だと思われる。  いずれもずいぶん古い頑丈な作りであった。  根上がり松は胸ほどの一段高い円形の石風の枠で囲まれていて、中央に最大のものが東西にそれに続くものが聳えていた。  幹は4m程あっただろうか、向こう側に何人も張り付き身を隠すことができた。  それらは、一抱えもある太さの根で空中で水平に繋がっていた。  勇敢な猿飛佐助のみが渡ることができた。  野球を見物するためや、冒険家が入れ替わりよじ登るため、つるつるになっており、とても登りにくいんだ。 

2001年2月6日火曜日

東に広大な水田が広がっていて、遠くに家並みのシルエットが浮かぶ。  冬、茶の間で朝ご飯をいただいていると、その水田を這って太陽がやってくる。  ギラギラと直視出来ない沸騰の固まりが引き締まった早朝の冷気を射る。  正座したエジソンが持った器から登る湯気が白く輝く、遠来の挨拶は、常に暖かくて眩しい。  この水田を狭くて浅い用水が東に走っている。  やっと片足が乗れる幅のコンクリートを伝って向こう側に渡る箇所がありドキドキ、ワクワクした。  ぐらぐらする箇所や、ほんの板状の箇所、飛び石づたいの難所がいくつも待ちかまえている。  最初は幾度も、途中で引き返した。  ウナギやナマズの獲得、難路の開拓の企みに平安、安泰が勝った。  苦行を強いる苦難のルートは大雨でたちまち冠水してしまい、一面のさざ波の海になる。  たどり着いた陸地に背丈より高い、半畳ほどの石造りの台がポツンと見える。  台風で田か冠水すると孤島のように孤立する。  秋祭りの時にそれは御輿を乗せるものだと知った。  遠目には、映画のシーンのような色とりどりの満艦飾が見えた。  南下する新道路を横断する土管の吐き出しに絶えず澄んだ水が流れて、赤茶けたジャリが目立つ。  とてつもなくすばしこい腹の白い縞泥鰌が棲んでいて、そっと近づくが電光石火、隠れてしまう。  容易に掴まえて眺めることができない。  後にきっと、潮は……、帽子を被るようにとの声を背に、潮入河(喫水域)にハゼを釣りに行くようになる。  そこの水門でまたもやシマイサキを見つけるがいっこうに採れない。  で麦わら帽子の釣り人は激しく悩む、見える魚は釣れないんだ。  あちこちの潅漑用の池を見つけては小鮒を釣る。  畦道に掬いあげられた黒い土泥は懐かしい匂いを釣り人に浸透させ、染みこませた。

2001年2月7日水曜日  

夏は菱や浮き草、ホンダワラそっくりの藻が繁茂するため、長い竹竿やロープで穴を開け、小鮒をたくさん釣った。  冬の鮒は住処が見当がつき、じっくり粘り強く対峙した。  葦の枯れ草に腰を下ろしうとうとして、敵を油断させる試みもやった。  春先には朝一番に雲雀の歌を頭上遙か上空に聴く。  これの巣を見つけよう躍起になった。  歌が止みハラハラと麦畑に急降下し、地上近くを疾走するのである。  だから巣を見つけることは困難を極め、とうとう果たせなかった。  麦の穂が黒くなった”く……穂”を見つけると、ポンッ!と抜き、茎を噛んで笛をつくった。  能髄直撃の多感な豊かな、シンプルな真っ正直な響きであった。  雲雀を追いかけていて、レンゲが一面に満開の野に突然現れた丸池では夢のような釣りをした。  蓮の切れ目から腹の赤いイモリがさかんに潜水・浮上を繰り返していた。  柳の木の下が銀行であった、翌年、雲雀の垂直昇天の頃、大いに期待して出撃したらやはり夢の ようであった。  極細の鮮赤のミミズをトタン屋根の流しの水が潤うあたりの割れたコンクリートの下や、溝で掴まえ缶詰の缶に入れ持って行く、その爆発的卓効に大いに意を強くした。  潅漑用水にたっぷり水が走る頃、赤土山めがけて侵攻し、十字に河が交差し苔むした空中河に水が浸みだし、ポタポタと夕立の末路 のように落下する虹の架る波紋のあたりに、バッタを餌に投じる。  ここで一日の漁を占い、ウグイ(鮠)を釣り始める。  流れの鋭敏な唐辛子浮きを追って、青い山に向かってどこまでも歩いた。  ネコヤナギを目印にしたが、いずれも同じ形、枝振りなんだ。  合図は、ツツ……!、と微かにに変化が認められる気配、挑発である。  ミミズだと小鮒がかかるので、バッタがいいのである。  畦道に植わった大豆の葉をくるくるっと巻いた幼虫もすばらしい。  釣り竿は、庭に生えている五三竹を切った。  どうやら切る時期があるらしくこっそり調達した。  肩から斜に掛けた鞄がずっしり重い、帽子を深く被ったちょっと雰囲気に異様な感じを帯びた人物と、川岸ですれ違ったことがある。  袖から電線らしきものが出て、小さめの玉網みに繋がっていた。  感電させる密漁?者らしかった。  獲物の入れ物が見あたらなかった。  気が付かない振りをして草々に遠ざかった。  遠くの人家に灯りが灯る頃、しとどに夜露に足をぬらして還った。

2001年2月8日木曜日 

首の長い雁を見上げて尻尾と頭がどうしても逆に想えた、この頃から水は少なく流れも緩やかになり鮠はだんだん釣れなくなる。  採ったウグイは、暗くなったので自ら中に入り、止まり木で体を寄せ合っている鶏を驚かせて無理にあげた。  秋になると、潮入河に河岸を変えた。  遮るものが何もなく、西と東の遠方に黒い松林の列を感心しつつ眺め、広々とした田と水源の葦がたなびくいつもの場所に出撃し、いのる ような期待をいっぱいに水面を吟味する。  砂利道の砂塵を蹴立ててバスが通り抜けたあとは、 まばらな鳥の声だけが。  緩やかな弧のコンクリート橋より立派な、遠慮のない赤錆がすばらしい水道管が地中から立ち上がり、がっしりした見事な支柱で支えられている場所は円形のプールであり、2方向に水門と水路が繋がっていた。  もっぱら堰の下流の頑強な橋の向こうの高い石積みの岸がよく釣れた。  この不釣り合いに一段高く盛り土を築いた。東西に貫く旧軍道石橋の下には、銀が盛んにヒラをいるのが見える。  波紋から相当の大物だとしれるが、ミミズで攻めてみたが全く歯が立たなかった。  ゴロゴロ石が彼方此方に点在しているあたりがポイントであった。  浮きを付けず底をゆるゆる曳きずった。  コツコツと感触あり、えいっと合わせるのであるが、それが石なのかハゼの捕食なのか解らず運を天に任せるのである。  だから直後にやってくる、ブルブルした躍動・波動には激しく心から感謝した。  暗くなるとやっと竿を畳んだ。  籠に葦の葉っぱ敷き揚々と帰還する気持ちには、殺戮の憂いが拭い切れなかった。  特に潮の加減で芳しくなく昂揚できないときは、悦楽精神をじわじわと縛り、棘 のように浸す。

2001年2月9日金曜日

紙芝居屋さんを待ち続け、拍子木の音を聞きつけて駆けつける、"銭抜き"や練りアメ、烏賊の足を買う。  出し物の登場人物は、たいてい色鮮やかな▼パンツを履き、マントを羽織って現れた。  放課後の校庭は、常に砂塵が吹き荒れていて、頭に砂を持ち帰ってた。  鉄棒にひとしきりぶら下がり、決まってその下の砂を探った、ほんの稀に10円玉を見つけると激しく幸せに感じた。  祭りなどの合図の花火-煙硝の煙の中に半球(ワンコツ)を認め、落下点までいちもくさんに駆け出すが、誰かに先を越されるか、せっかくの収穫を見失った。  一度も獲得できなかった。  通りがかりに、玄関の鴨居の当たりに縄を巻いた花火筒を見かけ、いいな〜*と想う。  墓場の竹藪から真竹を切り出し、杉の実やエゴの実を詰めて飛ばす杉鉄砲を作る。  筒の太い紙鉄砲も、くちゃくちゃと新聞を噛みインクの匂いを吸った。  ポケットが暖かいのは、空豆を炒ったものが入っていたから。  あられと思ってクレヨンを噛む、新しい味に仰天する。  木独楽をひょいと掌に乗っけて追いかける鬼ごっこ、晩秋の寒い風の中で暗くなるまでやめなかった。  寒い日は暖かくなるためだけにマラソンをした、友人が咳をしているときは家人に止められた。  帰りが遅いと、『ぼ ……〜 』と、槇囲い越しに呼ばれた。  粘りのある地面に釘を打ち付ける陣採りや、缶蹴りは、いつも終わりが心残りだった。  放課後、中学校の校庭に野球の練習を見に行き、紺色の重い押し上げポンプからゴクゴク水を飲んだ。  小使い室まで行って、アルミカップで出涸らしの番茶を飲むことも。  寝床に入って本を広げ夢中にページを繰り、目が悪くなるからと言われるまでやめなかった。  モチの木の実を籾殻に埋めて熟成をはかるが、きっと忘れてしまいそのままにしてしまう。  熟した実を探し、赤や朱、深赤紫の槇の木の実を探しどこまでもでかける。  特に冬の頃、新築の棟上げの餅を拾いに出掛け、玉網を持って木によじ登っている強者の出現にあきれる。  また晩秋の頃、消防車のサイレンをよく聞くことがあった、昼間が多かった。  葉煙草の乾燥小屋の小火が多かった。 これは、屋根が高い独特の形をしており、素焼きの赤茶の土管の煙突がむき出しになっており、遠くからでも簡単に認められた。  麦や稲を刈った田圃で3角野球をする、バットは無く大変重いツルハシの柄(樫)を振り回していた。  麦畑は畝があり走るのは困難を極めた。  小石を(樫)棒で打っていた、遠くの人家めがけていたかも、恥多きキラキラした長い日々の連続だった。

2001年2月10日土曜日

いつもの社でかくれんぼを暗くなるまでしてて、おしまいに、『お別れ……、タコミッツ…*』と、別れの声を聞きつつ不可解な気持ちで家路につくこと。  模型飛行機を作ろうとして翼の紙がうまく張れなかった、後にうまくできたとたん冷めてしまった。  空豆とえんどう豆の畑で、お医者さんごっこをし、新しい匂いを吸った、いずれの順番も来なかった、インターンだったのか、(-."-;)。  膝をべっとり泥で汚していた。  空豆の房をポン!と手折り、青 匂い豆を食べたことも。  空き缶を束ねて粉絵の具を溶き、大きな紙を広げてみんなで絵を描いた。  あちこちの山(野)砂を採っている場所に出掛けて、松の根や竹の根っこをしらべて回った。 脂が固まり飴色になったものを探していた。  延縄をしかけて回り、一度だけナマズに混じって大きなウナギが採れたが、緑黄がかった腹に驚愕し捨てて返った。  近所の人に食べられたのにと言われても、得心がいかなかった。  夕方になると、自転車に籠と繋ぎの竹竿、手網を結わえ裏の道を北に急ぐ人を見かけた。  どうやら、チヌの夜釣りにでっちゅうしてるらしい。  カーバイト灯を使うらしく、羨ましかった。  ラジオで”イッチョセイ”の相場、入荷状況などを聞いたが細部の意味は解らなかった。  10時頃に魚売りがやって来た、ぐるりと回って玄関正面まで入りバイクを止め、バッチ網でのトレトレを広げ、片天秤測りを手早く操った。  トウフ大の暗赤の鯨の肉の固まりを見た。  豆腐は、手提げの柄の付いた木箱を持って買に行く役目を担っていた。  いつもの時間に、地面近くに四角の木箱をぶら下げて歩く姿は近所で有名だったらしい。  後に大工の真似ごとで、本人はやる気満々でこの木箱を新しく作った。  鉋掛けもやり念入りに行った。  どうも蓋のつまみが小さかったやうだが、制作者はずっと気が付かなかった。  煙草は、緑に金色のコウモリの絵の付いたバットを一箱づつ買いに行った。  途中に白い漆喰の倉にそって枸橘の生け垣があり、きっと石を投げて”パチンコで運”を試した。  自転車の荷台の竹籠から鶏やシャモが首を出し、クークー声を発しているのも毎日のように朝夕、見かけた。  一度出逢いがしらにぶつかりそうになり、睨みつけられた。  赤ら顔の人物はなぜか瞬時に飛び降りたので、ハッ!と虚を突かれた。  足の太い農耕馬が荷車に山土を満載し軋みながら、ジャリを、ジリジリと踏みしだき通り過ぎるのを朝夕見かけた。  とても太いタイやはどれもつるつるだった。 御者は、煙管を脇に刺し、手ぬぐいの頬かむりで半纏をはおり、無表情で斜に乗っかっていた。  耳カバーの付いた皮風の帽子もよく見かけた。  長い睫毛の大きな黒い目はきっと潤んでいたように想う。

2001年2月23日金曜日

箕傘ひもを顎に結わえ、すっと背筋を伸ばし、しっかりした長い竹竿を飄々と振り回すムツゴロウ釣り(引っ掛け)の光景はいつ見ても感心する。  手際の良さと奥深い歴史が形として表出していて好きである 。  TVなどでなく、直に観てみたい、やってみたいと思う。  ずぶずぶと沈没する畏怖など微塵も見せず、アメンボウ のようにかるがるとした身のこなしで、土泥の海を渡って行く。  田植えの時期に田に浮かべる”田舟”もワクワクする乗り物であった。  苗を採った跡の痕跡がちらほら格子状に残り、オタマジャクシやタイコウチ、ゲンゴロウ、タガメ、名前の解らない見事な水性生物が悠々と潜行していた澄明な止水は、たちまち濁ってしまうのだ。   ふわ〜*と水底に漂う藻、集めて掴み、ぎゅっ…*と絞ると白いスポンジ状が掌に残る、とても青匂い匂いがよぎった。  泥を顔や太股にぬたくり疲労困憊するまで没頭した日々は 、今想い出すとキラキラしていたように想う。  ぎっしりとCDやビデオテープ、本を詰め込んだ、ずっしり重い段ボール箱の移動に、これを応用したら快適であった。  スキーは、中サイズのダンボールの底と天面を内側に折り込み作る。  これが敷居や、カーペットをスイスイと滑ってくれる。  両脇に抱えた腕がドアにつっかえる憂いも解消した。  もっと早くやればよかったのにと悔しい。  文学賞受賞作家の数冊や、ドタバタ疾走文に、ミステリー、ショートショート、昔読んだ音楽史、音楽美論、立原正秋、井上靖、村上龍、後期の小松左京、椎名誠、群ようこ、阿刀田高、色川武大、片岡義男、北杜夫、玉村豊男、森瑶子、村上春樹、宮脇俊三、海外SFなど 、数回の気まぐれな吟味・取捨選択を乗り越えてきた、600冊を手放すことにした。  未だ読み終えていないものも多数あるのに。  PC関連の実用書とかは、必要の有無で瞬時に判断できるが、文芸ものは思い入れもあり、ついつい寒い玄関で立ち読みを始めてしまう。  カバー の背が教えてくれるのは、あやふやな入手時期と場所である。  もっとも愛読書のたぐいは、収まっている棚が偏っていて、ぞろぞろと好きな本がつぎつぎに現れるのは、チョッピリ嬉しい。  絶版本の発掘の嬉しさなどに励まされ2時間近く没頭しつつ、いつか読む日と場所を夢見たりしたのだ。  丸谷才一の捜し物も出てきたし。  大好きなカバーは、 外しすっからかんの棚に置いた。  電車に揺られながらジーンズのポケットから取り出し、何度も繰り返し広げた数冊を覆ってやるんだ。  永いこと馴染んできた顔を替えのは、いささか乱暴な、申し訳ない気もちがよぎる。  色、食についての散文には、読み応えのあるのが多い、ほとんどそうである。  作者に入れ込んでいるものを選んでしまうことにも故がある。  画家の文体は、活字に精気があって見逃せない。

2001年2月24日土曜日

CDやビデオテープの収容棚を作った。  始めると面白く時間を忘れて没頭し、生活のリズムが大いに乱れてしまう。   時空の旅人になれるんだ。  材料の調達に出掛けて、多種多彩な周到、アイデアの結集、種類に幻惑される。  ダージリンだけはきっちり忘れずに念入りに炒れ、赤茶、緑、黄、深褐色、淡黄、黒の乾燥葉片が沸騰の中でかすかな息づかいで花開くのを眺め、アルカロイド香を吸う、痛快、悦楽の凝縮。  新しい発見が多くて疲労をすっかり覚えない。  CD収容棚、6段、壁面置き:910H×930W×122D(mm)、440枚収容(5段×88枚/段)、半端な収容スペース高190H(mm)が1段できてまう、これはビデオテープやハードカバー本、我が儘を満たす飾りの陳列などに。  収容スペース高130H(mm)には、10H(mm)の余裕を含む、これは多くても少なくてもいけない。  CDが取り出しやすいように、20(mm)ほど棚からはみ出させ、親指と中指で掴めるようにしてやったんだ。  2倍高、床置きタイプは、側板を、1820H×120W×10D (mm)、ラワン材などに変更。  木ねじ、釘打ち、瞬間接着剤だけで完成でけました。  白くてさまざまな肌理の滑らかさ、思うままの色合い、陰影の繰り返し、精緻な真っ直ぐな幾何模様はすばらしいぃのだ〜*。  赤松に集成材から滲み出る松ヤニの匂いや、凛とした間仕切り周りの空間は、楽が棲みつく兆しがあり倦ます眺めるていると、次から次ぎへと空想が広がる。  ちょっと難しい?のは、釘位置の線を引くこと(これは、予め正確な略図を作成・準備すればあとはらくらく)。  間仕切り部分(無くても可。)は唯一鋸を使用、最も機転・器用さを発揮できる醍醐味の部分であるから、ダージリンかブルーマウンテンでひといきいれてから悠々と油断せず愉しみながらとりかかる。  これを玄関に1個、リビングに2個置いている。 

2001年2月25日日曜日

同じ要領で文庫本にぴったりの棚も、外形:1820H×620W×92Dか、1820H×930W×92D、棚:収容スペース高160H(mm)を風呂場へのエントランス、玄関など数カ所に配してるだよ。  ビデオテープ棚(収容数重視型)、奥に長く、立てて収容、7段、壁面置き:910H×930W×172D(mm)、216本収容(6段×36本/段)棚:収容スペース高110H(mm)、半端な収容スペース高:170H(mm)はハードカバー本などに。  初めてCDの所有数が≒1,200枚だと知った。  LPは市販(≒¥3K)の、白の組み立て式本箱風棚( 3段間仕切り)を横に積み上げている。  180枚収容(3間仕切り×60/間仕切り)。  これを4段重ねと3段重ねで使用。  LPの所有数がCDと同じ、約1,200枚だと改めて知った。  白い壁面は、CDとLPの背が織りなす、赤や青、黄、空色、緑、黒、長短2種類のテクスチュアーの曼陀羅に覆われている。   夕闇が降りてきて、あちこちから歓喜の唆しが顔を覗かせる頃、淡い天空の明るさ、優しい風を額に受けそぞろ歩きが楽しい頃、食事に出掛ける。  ”…鵬…”の座敷にどっかりとあぐらを組み、うまうま・豊饒・深淵・澄明・激越のカルビスープとカルビ、ロース、カクテキか精妙チョイピリもやし、コチジャン、ライスで、ポンポン・ジンジン・ご機嫌さんになり夜風を頬になでてもらいながら、そぞろ歩きで星を見ながら還るお定まりの途が、きっちり2,400円や。  またあるときは、かわいい三角屋根の”※……楽”の、回鮮鮨”で、蟹汁、数の子、……、縁側、メロンの我が儘・気まぐれ選択がたいてい、≒2,400円なんやわ。  今日も、気ままに海苔巻き、縁側、赤貝、鯖、雲丹、……をいただく。  白い紙切れには、¥2,373 のタイプが。  数字が、奔走する情念・理性を癒してくれたような。  これらの数字の偶然の近似になんの意味も認めないし、気にもかけないが、それぞれの大きさは量を示しているので感じ入る。  体が要求する欲望は形・種類が違えど、”分”と”値”はやはり同じと いうことなんだろうか。  (^.^ ;)  

2001年3月3日土曜日

Cesaria Evora/ Miss Perfumado/ QTCY-1056 大陸の西の果て、また海の中の小島でじっと空と海原が解け合う、微かな朦朧。  諦観の思惟に吹かれ、見つめる。  何かの還りを、待つのか!?……。 Cesaria Evora/ Rogamar  ゆったり大陸の西端に佇み、緩やかに撓む水平線が後退するその向こうに、視線を投げ満足の笑み。  パキパキ・コロコロ甘美の弦が立ち上がり、ゆったりしたダンスの調べに、コロコロよく通る甘美なアルト、語るように想い出すように、記憶を手繰るように、遥か彼方、未だ見ぬの愛の対象にそっと呼びかけるように。  ピアノと弦のオブリガードはいそいそザワザワ翻り、曳きずるようにそよぎ始める、目眩く時の流れを思い起こさせる。  少年のように、朗々と陽気にちょっとしゃくり上げるような黄色いハイトーン、愚図るような突き上げに嬉しく蹌踉めく。  諦めの悲嘆であり、若者を励まし鼓舞する優しい母の呟きであり、過ぎ去ったときめき・高揚、長い人生のあっけらかんとした褐色の鎮魂歌風。  前のめりの挑む熱き情熱を、弾ける弦が追い立て、優しさを零しながら絶妙にせかす。  歩を進め、ハタハタとはためく絶好調の推進まっただ中で、けたたましく一切を剥ぎ取り投げ捨てる。  わき上がる合唱のユニゾン、後打ち風に擦れる革の跳躍する随喜、ほとほと披露し眩いた地平に吸い込まれ、影すら残さない。  多重リードの震え・囁き・咽びは滔々と密かに、荒涼たる荒野の哀愁を構えじわじわ迫る。  背を聳やかし壇上から、大勢を睥睨し昔の話・啓蒙めいたことは一切触れず。  アトランティック風にながれるヒラヒラと同じ、啓示の断片、乾いた詩を浪々とのどを振るわせ、風の如く流れるように歌う。  剥き出しの悲嘆を明るく、明快に投げる。  …多田……ルのボイスそっくりに、しっとりとしてて艶があり、不思議な弾力が漲り、揺るぎないピッチが安堵感をもたらしてくれる。  真っ白な顎髭、きりりと結んだ口元、かっ…* と見開いた澄明な眼、果敢な揺るぎない面。  このショットガンのように危うく多感な感性、パカ〜ンとした解放されたモチーフの持ち主の真摯なライフが滲み出たに違いないカバーを見た途端、愉しくなってまってたちまち入手したんだ。  

2001年3月4日日曜日

TVが見れなくなっちまった。  リモコンが壊れたらしい、分解してつぶさに観察する。  赤外線LEDの足に横に細かい筋が見つかった、引っ張ってみるとスパッ !と剪断している 。  どうやらLEDの付いている前面を床に押しつけ杖のように、YAMAHAの椅子から立ち上がったり、力を加えた時に疲労が加わったらしい。  分解するときにこの足を少し曲げカバーを外す構造にもなっていて 、金属疲労が貯まったのであろう。  半田付けで修理完了!。  掌に持って使用する電化品は強く握ったり、打ったり、叩いたり、捻ったりするので、思わぬ力が弛まず加わり、ケースに密着している部品に、引っ張りや折り曲げ力がかかり断線に至るのである。  棒状の物は握ることが多い、塗装は綺麗になくなり地肌が光沢を放っている、10数年、毎日使ってるもんな。  想えば断線の頃チャンネル切替でCDの音飛びが起こっていた。  あれは、接触不良でアークが発生し電磁波がCDプレイヤーに干渉していたんだろう。  鯛焼きをオーブンで温めると、皮はカリカリ中は冷たく仕上がる。  電磁波炉に閉じこめ磁波を浴びせると、水分の多いあんこの部分に分子摩擦がよく起こり熱く、周りの部分はほどよく熱くなりうまい具合に仕上がる。   上手く仕上げるには、絶妙の時間を図らなければならない。  ところが肝心の”鯛焼き”の入手がままならない、売り切れが多いのである。  あれは、空腹時にしか獲得意欲が起こらないので、 購入チャンスを逸しやすい。  西方の街までバイシュクルを漕いで出かけたときは、ステイションの地底に降りて”○形”をきっと忘れないように買って還るんだ。  巨大な挟みの ような焼き鏝を全身で鮮やかにテンポよく操り、カンカン熾った備長炭で灼く方式の作品に激しく曳かれてるんだ。  電車に乗り知らない街に降り、探険をしなければ無理だ!。  鏝の隙間にはみ出した”おまけ”のパリパリも〜*。  暖かくなると時期 ではなくなり、消えてしまう。

2001年3月6日火曜日

明るい白木の清々しい暖かい赤松集成材のCD棚の整理をやった。  白木がだんだん見えなくなっていく。  半端な飾り段の必要性を思い知った。  最上段は、やっと手が届く。  なんとか目指すCDの在処が定まり、立ち竦むこともなく、どっかりと腰を降ろしたり、バンザイの伸張体位で寝ころぶことに浸り、砂礫を洗うアクアマリンの水底を駆ける黒い閃光や、銀の反射を想うことができるんだ。  棚の配列、分類は恣意の反射に応えるようになった。  遠くにはクラシック、ロック、ポップス、次にニューウェイブ、ブルース、中近東・ラテン(ズーク、レゲエ、フォルクローレ、タンゴ)、近くにジャズ、アフロポップス。  お気に入りのアーチストは、それぞれ集めて並べた。  徐々にビデオテープや文庫本の棚を浸食し始めいつしか円盤演奏機の上までびっしり蔓延り根を生やしてしまったCD。  カセットテープとビデオテープの棚と入れ替えに、白い壁面は、CDとLPの背が織りなす、赤や青、黄、空色、緑、黒、長短2種類のテクスチュアーの曼陀羅に覆われてしまった。  LPの演奏機械も以前のように稼働でけるようになった。  LPは、CDのゴラン高原の崖を転げ落ちる追いつめられた圧迫間のない、胸の透く ような、ナミブ砂漠の広大、優しさをたっぷり浴びたり吸ったりすることができる。  趣味の要諦は、綺麗に並べて眺め直ぐ手を伸ばしば手にとってみることができるシステムである。  15インチダイレクトドライバー、中域ホーンと高域リボンツイターのサウンドプレッシャーシステムは、一枚板に乗り6コの素焼きの大鉢が支える。  響体周りの硬性と内部損失、そのスペクトル、残留・透過時間が響きを決する。  チューニングの仕上がりを決する微妙なところは末端に本質が潜み、それ自体を打ったり擦ったりした時の音から想像できる。  下北沢のロック喫茶”…”でのJBL4320?の実に明るい突き抜けた畢竟の響きに驚き、このヒン トを得たのは10年以上を遡るが、ときどき想い出していた。  堅くて厚い一枚板に乗せるのは、音源の軸・座標を唯一にするためでもあって、サウンドの出だしの遅延時間部分をきっちり揃えもするのである。  素焼きの大鉢は、パカーンと開かれた胸の透く ような抜けのよい響きと、絶妙の余韻を作る。  ダンパーやマスで御され意欲の失せた鬱屈した、デッドな、またニッケルのようなキラキラしたものが添加されたサウンドは 、激しく徹底的に排除・遠ざけるんだ。  生き生きした押し出しの軽やかな"♪"を。  『……、ドゥ…*』と竹藪を一気に抜ける風になったつもりで、自然界の響きを想うんだ。  

2001年3月18日日曜日

葉タマネギの葉っぱは柔らかくて美味しい。  いままで、葉っぱを捨てていたのが、とても申し訳ない気がする。  むしろ白くて膨らんだ根っこの部分は未熟で、とても味が浅い。  状況と形から、これは葉っぱの部分を食べるのだと察するべきなのだが、(^.^ ;) ……。  本当の旬でないような気がして気が引けるが、牡蠣や鮟鱇の肝、蛤と一緒に焚くとほっこりした旨みが堪能できる。  新じゃがと同じ時期で田植えの頃が旬であったと想う。  自家製?の生ウィンナーを灼くと、焦げ目が見た目に頼もしく、プチプチとシャキシャキが混然としてて豊饒と爛熟を獲得した気分に満たされる。  

2001年4月11日水曜日

”Gil Evans/ The Individualism of Gil Evans を聴く。  アレンジャー、Gil Evansの絵巻を開く。  ゆったりした滑り出しの混沌に身を任せていると、いつしか大洋に出ている。  創意の奔流が生き生きと勝手に活動を始め、アレンジャーの影は綺麗に透過する。  いい感じだ。  木の芽がほころぶ狂おしい南風が闇からやってくる。  この混沌は、心地よいドライブ感と静寂に満たされて、春の小川に静水が溢れるように期待に覆われる。  梶井基次郎の”闇の絵巻”の『……大工とか左官とかそういった連中が 、渓の中で不可思議な酒盛りをしていて、その高笑いが……と聞こえてくるような……。』  そんな、冷ややかな夜気を秘めていて、気持ちがいい。  タプタプと満ち潮が突堤に押し寄せ、キラキラな光彩が溢れる春の海洋を覗き込んだ時の 、ハッとするような驚き。  遠くに祭りの幟を恨めしく見やり、稲光と土砂降りのぬかるみを、果てしなく遠いと感じ声を発しながら還った時の畏怖。  横殴りの夕陽を浴びて荒野に立ち光彩を放ち微笑むシルエットなど、何でも見つけることができる。  妖しい夜風に頬を撫でられながら 、三角屋根を目指す。  2重のガラス戸を曳き、動く卓の前にどっかり座る。  極めて個人的に、挑戦的なものに手を伸ばす。  カワハギの肝が乗っかったのや、子持ち昆布、タラバ蟹の内子、数の子、いちばんたくさんいただいたのは縁側。  またしても、 ¥2,437-。

2001年4月23日月曜日

”THE OUSMANE KOUYATE BAND/ DOMBA/ TCD 1030/(アフロポップ)  油断しているとなんだか誘拐されて術をかけられそうだなぁ!。   ポリリズムの甘く優しいフンボルト海流に身をまかせてどこまでも漂泊したい。  ISMAEL LO/ Diawar STCD 1027  畳みかける前のめりリズム、発止!と打ち込まれる爽快な小気味良いドラム、激しく呼応するトーキングドラム。  疾走する悲嘆、甘いボイスで軽薄な言葉を吐き捨てる。  軟弱な腰砕け、安物のコケ脅かし、甘ったるい感傷趣味に浸るようで、一度聴けば充分なのだが、ジャンクの妖しさに惹かれまたもや取りだし、とっぷり浸かる。  青空ひとりきり - 井上陽水風?。  NHK的な作為、演出を忘れようと構えて始めたが、いろいろ新しい発見もあり素直な自分も発見した。  新鮮なサウンドも随所に見つけられたし。  しっとりと落ち着いた碧と銀の光沢を鈍く放ち、身じろぎせず挺身で静謐の冷ややかな先鋭を籠に入れ。  近くの箱の地底で”手作り、本南部”を3個も籠に入れる。  ついこの間は、売り切れだったのでちょっぴり嬉しい。  ”手作り、本南部”は、類を見ない味わいがある。  接着部分を剥がし袋を開けようとしても容易に開かない、がやはり袋を懸命に引っぱる。  刃物での剪断を拒むものがある。  いくらでも食べられる魔力を秘めている、油断できぬ。  先鋭を焙る、薄い表皮がパチン!と弾け、弓なりに力を漲らせる。  いわゆる魚臭さがすっかり影を潜めてすばらしい。  干物は生と異なる旨みがあり、いろいろ想像させてくれる歓びも付いてくる。  

2001年4月24日火曜日

キラキラの眩しい西陽を受けて、ねっとりハラハラ風に吹かれている光景を幾度となく、倦まず反芻した。  丸ごと骨もほろ苦い珠玉の内臓も、灼けた薄い銀の皮も何もかも、パクパクと噛む。  Vの尻尾と尖った頭のみが綺麗に皿に残る、よろしい。  時期的には外れていると思うので、きっと旬の晩秋にきっちり堪能するだ。  愉しみ…*。  鰹のなまり節と蕗、筍の煮物を完成させたい。  昆布が邪魔をすることもあるらしいので、調和と対比、合奏を完成させたい。  ほっこり、うまうま、しゃっきりを……。  急に思い立ち、フィルムのケースにから、光沢のある黒い粒を、しっとり豊饒の土壌にそっと落としていく。  尖った実をつつくと、パッ!と炸裂の返事をするカタバミを大きくしたような、草花が欲しいんだ。  確か南仏にたくさんあるらしい。  小麦もいっぱい育ててみたい、雑草 のように野趣を尊重した姿で。  ギザギザの穂が天空を突き刺し、サラサラと風に擦れる音に、きっと脳裏に巣くった澱は綺麗に洗い流されるだろう。  乾いた流れへの憧れは、募るばかりだ。  精鋭な光輝が吹き荒れ、南風が激しく流れる。  鋭利な紫外が一切を萎えさせ、白っぽく色褪せさせる。  銀光の塔が鈍く疲れた吐息を洩らす。  ライムを冷ややかな刃で切り取り、透明の滴を絞る。  緑と褐色の侵蝕が溢れる、別世界の縞が流れ鼻腔を訪れ、青い冷徹な挨拶をする。  たちまち、時空を越えた旅が始まってしまう。  五月の晴れた、ツーンとした静寂の燦たる光輝の中に、漂泊の想いに満たされた人物が寂寥の風に吹かれ佇む。  未だ冬から醒めたばかりの草原、萎れた角張った虎杖の茎が悲しい。  陽炎の中に入っていく、青い山を目指して侵攻する。  つま先上がりの山道を往く、赤茶けた山肌は静寂に覆われている。  大輪の山ツツジから、不躾な蜜蜂の羽音が。  静寂の圧、ツツジの尖った葉の産毛に期待は裏切られ、姿を現わさぬぼんやりとした畏怖が這い上がる、一目散に絶望の山を急いで降りる。  寂寥が音もなく追いかけてくる。

2001年5月4日金曜日

福山通運KKが持ってきてくれた、新しいパソコンの電源を不安と期待で入れる。  マニュアルを見るのももどかしい。  やはり、ウンともスンともゆわない。  背面にある電源スイッチをまたしても間違ってしまった、ちょっぴりしっかり動揺してしまった。  ”-”と”O”マークがあり、”-”側を押さえ凹ませるのだが、”O”マークが”オン”だと思いこんでいたのだ。  背面の操作はPCの中を開けるときしか行わない、何年もやっていなかった。  さらにディスプレイの電源が入らない、PC側の設定とか考えた。  ディスプレイを交換した際に、前のディスプレイの電源コード使おうとしたのがいかんのや。  ♂♀がすっぽり刺さったのが、失態のもと成し遂げたのはいたずら気。  Windows2000のマニュアルのやり方でLANが繋がらない。  第3章 コンンピューターの設定−ワークグループ環境でのフォルダの共有−ほかのコンピューターの共有フォルダーへのアクセス手順を、試してみたんだが……、(-"-;)。  ネットワークドライブと、共有ホルダーのショートカットを作る方法が 、アクセスが一番速いことを確認でけました。  即ち、『 \\コンピュータ名\共有フォルダ名』式よりも、『x:\ → \\xxxx\xxxx 』の方がアクセス時間はずっと速い。  きっと探しものが多いからだろう。  ”よく使うLANパス”メニューとかが股空、追加されるんちゃうか。  限りなく透明に近いブルーの発光豆がニクイやつの臓物の腑分けなん。  指に馴染んだ JKB-106S を求めて、JKB-109S をゲット、ちょっぴり肉付きがよく、デスクに吸い付く希有の重は心持ち軽く、キーの”凹”が至って軽ろやかで羽根、小気味よい反射で思わず(^ ^)。  慣れのせいもあり、屈服感の直後の跳ね返りが少し痛く感じる。  

2001年5月5日土曜日

静物の形に感心することは少ない”Win”で、たっぷりの潮風を受けた帆を揚げて自立(≒自律)、疾走するする Aterm WB50T はかわいい、( ゚ 。゚ )。  ちょっぴりガウディを想わせる 、ゆったりした胴の張りが。  地味な色合いがフォルムの陰影と想像を広げてくれる。  至って静謐に、駿足に網を展開してくれる。  設定もWindows2000の”ネットワークとダイヤルアップ接続”を構うことなく、賢い”らくらくアシスタント”がずんずんやってくれ、あっとゆうまに完!。 【コントロールパネル】- [コンピューターの管理] - [システム情報] - [コンポーネント] - [問題のあるコンポーネント]で、気になるメッセージを見てしまった。  『 システム情報レポートの出力先: 2001/05/05 21:00:31、[問題のあるデバイス]、デバイス PNP デバイス ID エラー コード、Intel(R) PRO/100+ Management Adapter PCI\VEN_8086&DEV_1229&SUBSYS_000C8086&REV_08\4&16B3C044&0&08F0 22 』 Intel(R) PRO/100+ マネージメント・アダプタ 製品サポート > ソフトウェア & ドライバ  > Intel(R) PRO/100+ シリーズ・アダプタ用ドライバ v3.7 [PC/AT互換機用英語版] で バージョンが古いことが解り、最新バージョンを”Get !”、セットアップ。  『 問題のあるデバイスはありません 』というようになった、(^ ^)。  ACDSee日本語版 の広告版をセットアップ、月一度の広告の変更でずっと無料!。

2001年5月6日日曜日

休日、目が醒めるとまず朝食を何にするか考える。  寝起きのきっと酸素が行き渡っていない頭で。やりたいことがたくさんある中で選択をとっさに済ませる。  遮光カーテンを曳く、陽は 既に上空にあり、直射陽は射し込まず眩しくない。  芽吹きの頃は心がそぞろであり不安も交錯する、散策の想いが募る。  南風に吹かれ煽られると前頭が鈍く痛む。  虎杖・イタドリを食べたのはきっとお腹をこわし寝ていた子供の頃、句会の仲間と山へ出掛けた親父がきっと土産に持ってきてくれた。  お腹をこわして横になっているのに、とっても不味い不思議な物を枕元に見つけた時、その不可解感がくっきりと脳裏に刻まれた。  この頃、蓮花を庭いっぱい、通路や道端まで隙間なく干していた独特の匂いと共に、きっと想い出される。  ティーポットに たっぷり沸騰を注ぎ、ついで山吹のマグカップに熱量を移す。  山盛り2杯の褐色、黄、暗緑、橙のサラサラを投げ込み、直に沸騰を注ぎ驚愕させる。  無言で喘ぎ、盛り上がり、鷹揚に開花する。  惹きつけてやまないアルカロイド嗜好の匂いを、密かに緩やかにあたりに拡散させてゆく。  柏餅の葉の匂いを吸い、渋い褐色の具象に感心する。  色は同じでも、もっと薄いハート型の”さるとり棘”の葉っぱでないと、気持ちの方は満たされぬ。  棘姫が棘に閉じこめられるところからの続きが途絶えていて、幼少の頃からずっと心配であった。  お話が途絶えてしまったのは、終業の鐘?、骨折の休み?、……?。  お話の結末を知らぬまま、麻疹の熱の中での悪夢でよりくっきりと色付きで脳裏に刻まれたんだろうか、何十年と彷徨い続けていた。  だから、微熱で荒野を駆けめぐる時に、ふとした気まぐれでこの夢の舞台が100万光年の彼方の第七銀河の基地に出現していた。  囚われの舞台が実在の神社の境内のままで。  イバラの木を見たこともなく、ジャケチ(カラタチ)の蔓状の鶏の伏せ籠に蹲ったまま凍結された。  低気圧がゆっくり通過するの夜陰に、微熱と頭痛のため、”FUJIYAのMilky-pekoちゃん”、の角の円い赤い函から錠剤(ビルギットニルソンの風邪薬)を飲んで、宇宙艇に静かに挺身したときに、伏せ籠が出現していた。  七色の光線をあたりに発射したりも。  柏餅の葉の探索の途中の、偶然のいたずらでこの謎(;。;)が、解けて色褪せたんで、きっと夢にもう登場せえへんで。  遅いお昼は高菜の飴色、ちょっぴりの酸に魅せられ”お昼に”ご飯を炊いた。  鰯の丸干しの奥深いほろ苦さ、捨棄しきった端麗、旨味、骨を噛み切る歯ごたえを、ホクホク!、しみじみ堪能した。  ライムを斜に切り取り、『チュッ!、…*』とやる、ローズマリーとチョット似た発表がある。  ダージリンの典雅で口を洗う。  夜は、三角屋根に出掛け、つぶ貝、蟹ミソ(カニと蟹ミソの軍艦巻)、炊いた蕗、数の子、縁側、……。  湯船に菖蒲を浮かべて微かな、青 匂い懐かしい匂いを楽しむ。  ザリガニ、ゲンゴロウ、タガメ、ミズスマシ、田螺の棲む池の匂い。

2001年5月7日月曜日

一番よく使う食器。  毎日、指と目、唇で交歓する馴染みの友。  土から生まれた静物。  熱き時も褪めた時も、高揚の刹那も身動ぎしない静謐で存在する。  まさに色づき始めた西の空のアイボリー 、さっと刷毛で描いた土星の輪のライトブルー、細いくすんだグリーン。  緩やかな茶臼岳の浅いすり鉢形。  これにきっとこの時期に出現し、盛夏を待たず姿を隠す、山吹色の”まくわ瓜”(キ……ロン)を盛る。  全体が中心への緩やかな傾斜であるため、互いに圧を受けている。  やはりヴィーラント・ワーグナーの傾斜は足を痛めると、ビルギット・ニルソンがこぼしていた。  ひとつ取ると残されたものが一斉に動く。  同じくややすぼんだ胴の少し張ったすり鉢状の湯飲みを見かけた。  見るから倒れそうである、しかしそれがすべてである。  西アフリカの砂丘を想わせる生地に惹かれる。  むしろ胴を張った安定を持つ底の平たい器は、存在を自ら放棄している、堕落である。  自立してるが倒れる危うさを見せるから心に響く。  ……も 同じ。  長いこと付き合った”萩湯飲み”を敷居に落とした。  四肢と反射の活性が低い寝起きだったので、とっさに手が出なかった。  土壁が崩れるような?塑い音だった、静謐な尊厳のある。  …十年の付き合いだった。  夏、萩市の散策の途中ふと見かけた釜元の庭先で、直接譲ってもらったひとつ。  西方の街に出掛け、”麦茶碗”と薄萌黄の茶碗をゲット!。  南からやってくる麦風の時は、 どこか惚けたようなそして飄々と、そして個にして普遍のフルート

2001年5月12日土曜日

道路を覆うように緑を旺盛に張り巡らし食指を伸ばす街路樹、脇を通るとヒンヤリしめやかな夜風が鼻先を掠める。  去年の今頃吸ったのと同じく妖しく甘い。  ひんやりと気分が解き放たれていく。  ゆったりした長い斜面を滑空する。  降りてきた初夏をゆっくりたっぷり吸う。  ニセアカシアの旺盛、精悍、爽快、憂い。  ブラームスで和風ハンバーグを食した。  楽しみにしていた カボチャスープもおいしく頂いた。  ライスがしっかりホクホクとして絶品!だった、どうすれば、こんなにできるんだろう〜*と、ずっと考えさせられてしまった。  夏は、冷たいカボチャスープが楽しみ。  籐椅子はよい音と弾力があり、欲しくなった。  民芸品の店でふと見かけた 、指で鋼鉄のリードを弾くアフリカの楽器をさんざん迷った末に、ゲット!。  薄黄の半球であり、堅い果実の実を薄く剔ぐり、割るため丸棒の焼き鏝を刺した焼き痕がある。  両手の掌で持ち弾いてみると余韻がジンジン返ってくる。  夕立の後の水たまりに落ちる滴を、”ポツリ!、ポツリ!”と出してみた。  名前を調べた、mbira 、類に njari も。  ”ZIMBABWE THE SOUL OF MBIRA/ THE SOUL OF MBIRA/ 9 72054-2  前に進まず、背筋が軽くなり、のびのびする“前のめり”。  豆殻の絨毯を、竹ざおで打つ弾けた楽興。  鋼のかけらを弾いた、衝撃の余韻が堅い板に反射し、溶け込む。  “渇いた滴の雨だれ”のように、心地よい!。” を聞きながら、セッションのまねごとやる。  前に進まず、背筋が軽くなり、のびのびする“前のめり”。  豆殻の絨毯を、竹ざおで打つ弾けた楽興。  鋼のかけらを弾いた、衝撃の余韻が堅い板に反射し、溶け込む。  “渇いた滴の雨だれ”のように、心地よい!。  ”バズーカ砲”をも見かけた。  名前は忘れた。  手にとって傾けて見たら、優しさに包まれた、燦たる昇華、澄明がたちまち溢れだし別世界が。  φ50×L1000(mm)のまっすぐな木を穿った空洞に、無数のとげを螺旋状に連ねてあって、ガラス片か鉱物片などがこのトゲに当たり落下する時、妙なる華麗な響き、深淵な宇宙的広がり、受容・寛大・包容を奏でる。  これのCDを見つけたい。  Baaba Maal/ Missing You をゲット。

2001年6月9日土曜日

ゼラニウムを植えた、懐かしい匂い黴臭く・酸っぱい・清冽の粉砕腐葉土をたっぷり、大きめの素焼きの深鉢に。  いままでずっと避けてきた異形の種族。  金属のような名前にとまどいがあり、ひょろっとした棕櫚のように節くれ立った茎にちょっぴり惹かれる。  赤い小さな花が天を仰ぎ南風に揺れる。  ラベンダーもさらに大きな素焼きに、くさい腐葉をたくさん。  一ヶ月ほど前に、松葉ボタンの種、罌粟つぶのように細かいのを風に吹かれて蒔いた。  未だ芽は認められない。  たっぷり陽を浴びたラベンダーは、 秋に刈り取りPCラックに乗っけ、ねこのこない雨の夜、ひっそり流れ出すアルカロイドの匂いをゆっくり吸うのだ。  仄かにピンクの一夜干し、”赤メバル”と、”イシモチ”を見かけた。  ”赤メバル”の灼き上がりは焦げ目が少なく、鱗のない薄い皮が弾ける。  ライムをチュッとやり青 匂い匂いを散らす。  曲がなくうまい、舌が試されている未熟の人物は充足がなくもの足りない。  鷹揚な物憂げな眼差しで、すべてに密やかに全身的悦楽で味わわなくてはいけない。  料理の神髄は深みのある単純さが至境である、らしいので食事で賢くなろうと思う。  イシモチは地底に棲むイソメなどを食しているせいか、とてもサカナくさい、それなりにしっかりした説得をしてくれる。  仲間のハゼと同じ匂い。  食後のコーヒーがいちばん。  シンクの脇 、きっと冷蔵庫用のスペースにぴったり嵌め込んだ白の組み立て式の棚、茶筒、”小田急焼き海苔筒”があり、ダージリン、ブルーマウンテンが息を潜めている。  この棚の前にシンクと同じ高さ、ぴったりサイズに作った白木の棚があり、ポット、炊飯器、オーブントースターなどが天板に乗り、下段は電磁波炉。  一切を近くに配置できた。  たいてい大蒜の波動攻撃、照射実験に使う。  冷蔵庫は、はじめからずっと玄関の衝立に、 ブロックと防振ゴムに乗っけ、ちょっぴり遠くて静穏。  褐色の甘い透明の砂礫をマグカップに投げ込み、濾紙を乗っける。  手を伸ばし焼き海苔筒から暗褐色、半球の豆つぶを適量、破砕機に取り反転させすかさずボタンを押さえ、狂乱させる。  ひとしきりの唸りを聞き、ふんわりしたものを濾紙に落とし、沸騰を浴びせかける。  微かに立ち上る鼻先をくすぐる充実、魔力を確かめる。  敷居を越え隣の机に運ぶ。  サンサーンスのピアノ協奏を聞き、本を広げる。  叙情、気まぐれ、情熱、英知の噴出、洒脱、寂寥が、たちまち襲う。  Jazzなどの新譜を調べた。

2001年6月12日火曜日

Webページ(HTMLDocument)の修正、ちょっとした更新、JavaScript/Java Applet の編集に Wordpad が素早く起動させたい。  ”右クリックメニューにアプリケーションを登録する”方法を、想い出せないので探索したら見つかった。  レジストリの編集をするものと、得意の思い違いもあって手まどっちまったい。   予め、【スタート】- [プログラム] - [アクセサリー] とホルダーを辿り、"C:\Program Files\Windows NT\Accessories\wordpad.exe" の場所を覚えておく。  【スタート】- [エクスプローラー] - [ツール] - [フォルダーオプション] - [ファイルタイプ] 登録されているファイルタイプ(拡張子、ファイルタイプ)HTM HTML Document - [詳細設定] - [新規] - [アクション] Wordpad - [参照] ファイルの場所:Accessories [ファイル名] wordpad - [開く] - [OK]- [OK] - [閉じる]で、でけましたん(Windows2000版)。  *.html、*.htm の右クリックで、Wordpad が見えるようになりました。  ”羅臼昆布は濁るから使わない”、この発表は驚きであった。  異端の名前、真昆布が上等なんだそうだ。  利尻昆布はお総菜。  日高昆布のコメントは聞けず、初めて見る銘柄が並べられていた。  研究してみようという気が。  昆布は量販店でどっかりした物を求め、ハサミで切り函に貯めておく。  ちょっぴり白く粉を帯びた黒は深みがありいつ見ても感心する。  今日もひじきを食す。  グレープフルーツはアメリカ大陸の旬なのか、大きいのも中なのも、驚くほどおつゆたっぷり、特有の苦みも少ない。  ギザギザスプーンで、一房ずつ順にやっつけるのが楽しい。  スクリーンに飛沫が、眼鏡にも。  パリパリの甘いトマト、極悪渇水土壌で鍛えられつつ育てるらしい。  例によって旬だと思えるのにお姿を見かけない。  このトマトの悲痛は、怠惰な人物には美味しくもあり、また身につまされる心持ち、反省することがたくさん頭をもたげたりもするのです。  ダージリンをこよなく好む、一切を高熱に保ち、熱移動も皆無にこころがけ立ち向かう。  蒸らしの時間が気まぐれ、いい加減でままならない。  タイマーを使うとささやかな実験心をふいにするし、だいいち 面白くもなんともなくなる。  敗北だ…*。 

2001年6月18日月曜日

OfficeXPをセットアップしたら、”日本語入力システム”が”Microsoft IME Standard 2002”優先になる。  ATOK14をデフォルトにする方法がやっと解った。  【コントロールパネル 】- [キーボード] - [入力ロケール] - [変更] -【テキストサービス】- インストールされているサービス−”キーボード・ATOK14”をポイントする。  [キーの設定] 入力言語のホットキー ”日本語−ATOK14に切り替える”を選択する。  [キーシーケンスの変更] [v]キーシーケンスを有効にする。  [OK]で終了、”ATOK14をいつも使う……”を選択、[プロパティ] - 【ATOK14プロパティ】- [プロパティ登録編集] - ”現在の設定を登録” [OK] - [OK]で完了。  この登録は、それぞれN個の画面で行わんとな。  次回、起動時は、ATOK14が、”いつも使う日本語入力システム”に設定されている。(このあとで、一太郎11 を起動、『ATOK14をいつも使うんだよ!』を選ぶと、とてもよいことが判明。)  ”Microsoft IME Standard 2002”への切り替えは、タスクバーの、”14”のクリックで。  ポインティングデバイス(いわゆるマウス)−Optical USB Mouse とPS/2マウスは同時に2つが使えることが判明。  Microsoft IMEの旧辞書(単語登録)が 、さっぱり引き継がれていないことに気付き1年前と同じことをやる。  

2001年6月19日火曜日

”ATOK14辞書ユーティリティ”の”一覧出力”で登録単語をテキストファイルに出力する。  これをWordpadで開き、置換メニューで、”名詞*” → ”名詞”にすべて変換した、oka14mie.txt を作成する。  Microsoft IMEの【辞書ツール】- [ツール] - [テキストファイルからの登録] を選択した途端あっという間に完了した。  変換操作をATOKと同じにする。  Microsoft IMEの【プロパティ】- [全般] キー設定:ATOK、色設定:ATOKに。  これで、Microsoft IME も使える。  Windows9xマシンから、Windows2000マシンの共有フォルダーを開こうとすると、『パスワードの有効期限が過ぎました。』とのメッセージが出て開けない。  Webで調べた結果、パスワードの有効期間をデフォルト値から延長すればよいらしい。  【コントロー ルパネル】- [管理ツール] - [ローカルセキュリティーポリシー] - [アカウントポリシー] - [パスワードのポリシー] - [パスワードの有効期間] -デフォルト値 (42日)をクリック、[パスワードの有効期間]-  → 0 (=無期限)に修正- [OK]にて完了。  Windows 2000 のパフォーマンスチューニング方法、すべてのフォルダを … 表示に 、Send To などもとても参考に!。  脳天を真っ2つに割られた”鯛かしら”をタマネギ、昆布、九条ネギ、砂糖、醤油で煮る、沸騰したところで いっさいを投入、汁が殆ど無くなるまで最強火力でひたすら。  ほっこり、しっかり、淡麗で旨い。  椎茸、ゴボウなどもおもしろそうだ。  丸のままの新じゃがは、投入を遅らせるとよいのだろう。  九条ネギがいちばん。  赤飯と食べてみたら、赤飯のパサパサした感じが、うまく 交歓されとてもよい合奏ができた。  飴色のちょっぴり酸っぱい”高菜漬け”も大人向きの味?、とてもうまいな。  ひんやりの、一晩おいたタマネギが、トロトロ、キュ!とした発表がありて、まことうまいなり。 (^ ^)

2001年6月27日月曜日

Angelique Kidjo/ Black Ivory Soul/ SICP 120  ”アンジェリック・キジョ”、畢竟の眼差し、一度見たら決して忘れないだろう。  つぎつぎにやすやすと惜しみ無く繰り出される、目眩く鮮やかな機転の連続。   少年のように、ちょっとぐずるような、黄色い・芯のある抗しがたい魅力が弾ける。  新しい、どこか懐かしいうねり、安堵と包容、寛容の響き。  冗長な反芻と思えたグルーヴがいつしか深みのある色彩を放ち始めると、もう離れたくない。   遠い日、とても一日が長く感じた、エジソンの頃、エビを捕まえ、ハゼを釣り上げた時の風が吹き抜ける。  脳裏にジャングルや草原、切り立った岩肌が出現し去っていく。   たっぷりまるまるのサンマの丸干しを焙る。   頭と尻尾を切り落とし、真ん中で断ち二切れに、反り返り皮が捲れ上がり、切り口が迫り出し、とてもいい色に!。  ライムをチュッ!とやり。  きりりと、ホクホク、うまく炊けたご飯を頂く。  ポクポクした身は解しやすく、食べやすい。  紺と白の小茄子の漬け物がいけます。  酢と味噌、シラスのキュウリもみもうまい、シラスは少なめに。  やや大ぶりのアイボリーのマグカップ、少しのテーパーで真っ直ぐ開いている。  とても重く、いままでの中で一番。  これでたっぷりのダージリンを炒れる 、300CC。  デザインは、ワンポイントの□とその中にプリントされた英字ロゴ。  赤と碧の2個。  解らない他国言語の歌詞と同じように 松林の風切りやせせらぎに聞こえる、妄想・雑念を綺麗に洗い、情念の錘を深い淵にゆっくりと降ろしてくれるんだよ。

2001年7月1日日曜日

陽が没し、西方の天空が灰色に浸食されはじめる頃出掛ける。  Wilsonの靴を穿く、底が厚く頑丈、程良い重量、しっかりつま先から、かかとまで全体をかっちり捕まえ、たちまち元気が漲るので嬉しい。  最近入手(\3.8K)したポンプでバイシュクルの空気を入れる、筒の中ほどに円いメーターがあり針が『ビュン!、ビュン!、……!』振れる、楽しい。  天上は都会の光彩が 反射する暗い奥行きのある藍。  しっとり頬を掠める夜風が優しい、別世界。  さまざまな草木の呼吸の匂いが鼻先を掠め、ハッ!とする場所もありとてもリフレッシュする時間。  夏は夕涼み 、趣があり楽しみ。  校庭の周りは水楢や栗、プラタナスの葉がぐっとせり出し、静謐で迫ってくる。  どんどん航海すると、すっぽりと梶井基次郎の闇が現れ緊張する、ぞくっとする。  にわかに微熱をはらみだした額に、いっそう夜気が浸透してくる。  このまま還れないのか、そんな気ままな妄想がわき起こる。  精気の失せた光輝を撒き散らす建物に入る。  マーケットの冷却棚で、薄いピンクの身を曝した、開きに吸い寄せられた。  大きな眼を見開き、いっぱいに口を開き静止している。  『ホッ …*』と安堵を発したまま凝固し、そのまま笑顔を見せている、赤メバルの一夜干し。  静謐な眠りをたっぷり過ごした冷蔵庫から跳び出し、たちまち煉獄の炎に焙られる。  ジュウジュウ 、パチン!と騒ぐ。  白い身を頬張るとしっかり甘い、絶妙の堅さと柔らかさ。  椎茸、揚げ、にんじんの切り干し大根の炊き合わせがとてもうまい、歯ごたえが嬉しく、どんどん運ぶが飽きることがない、はんなり薄味。  ヒジキの炊き合わせをたくさん食べたいけれど、触感(≠食感)にいささか不満がつきまとう、だから反省しながら。  茄子を縦に4つ割り、紫に斜の切れ目を2筋。  ぷっくりの蜆から青みがかった白いエキスが流れ、息絶えたことを発表する。  赤だしはきっと汗を呼ぶ。  皮を剥がれ、少し焼き目を付けた、ころころの新じゃがはうまい。  ホクホクの歯ごたえ、いつものえぐみ。  トランザム/ 火祭りの踊り、を聞く。  引き絞った弓を放つ必殺のシンバルにやられる、懊悩と幻惑の電気低音弦、脳髄を激しく鼓舞するシンセサイザーのサウンドに感心。  軽やかに疾走し、ゆっくり上昇、打ち震える恣意。  ゆったり、悠々と鼓動を繰り出し、波動をおこし、爛熟に至り、一切が解き放なたれ、直進の恣意が走る、 きれいに散華する。

2001年7月14日土曜日

休みの朝は、鯛焼き君の電磁波炉での照射実験からはじまる。  内部の餡がとても高温になって、汗をかかず、少しぐったりお疲れのお姿で出てくるな。  ポロポロ乾燥した餡に変わってしまう、照射時間が長すぎる。  ……小百合さんの、”CAMEMBERT HOKKAIDO” が楽しみ。  絶妙の塩梅、ねっとりとしてとろり〜*、形状崩壊の危機、生地がやや見えそうで見えないエーゲ海クレタ島の白壁、真っ青の海洋 を連想させる。  高台や階上の窓から松林越しに見る海原の静謐が想いの中を満たしていく。  白い地層が厚いものや、ねっとりしない死んだものは、たちまち舌が拒絶する。  いろいろ手を出してみたが、 これに落ち着いた。  お茶はダージリン、ポットからマグカップへ沸騰水を移す、2度目は茶葉を炒れて。  ピリッ!とした刺し味、寛容・寛大・澄明を香、舌、脳で味わう。  遅いお昼 は良からぬ企みが時々顔を覗かせる。  鱧の湯引き、は芥子味噌でなく練り梅で銀の皮をやっつける。  仄かに青味を帯びた断末魔の痕、蜆汁は玉葱、茗荷。  焼き物は鶏魚の一夜干し、薄い皮に少し焼き目が付く。  ライムを『チュッ…*』 、清冽な緑の香りがたちまち飛散する。  俎板に斜に立ち向かい、胡瓜を『トン!、トン!、トン!』と極薄に切る、ライムをギュッ〜*と絞り、海鼠酢、味噌を入れ揉む。  味噌の執念を克服しながらどんどんやっつける。  2本の青が小鉢 に山盛り、とてもうまい〜*、…*。  『ムイビエン!!、(゜∇゜)』  小茄子の漬け物、紺碧と白。  茗荷に斜刃を入れるのは気持ちがいい。  これをホクホクのご飯に合わせると、精妙と清冽、仄かな甘さが確かめられる。  不揃いのシ ッタカを塩茹でいただく。  殻に天草のような物を背負っていたり、 灰褐色・暗緑・赤銅などいろいろな色があり、おもしろい。  いつかこのとんがり君の背の栄光が、甘い海洋の光輝に揺れるのをつぶさに見たいな。  とても深いのだろうか?。  脳天を鋭利な刃で断ち割られた真鯛のカシラを見つけた、新ゴボウ、玉葱と煮る。  柔らかく程良い歯ごたえの根は新しい発見のようでもある。  これは、夜用 、冷えて時間が経つと美味しくなる。  崖を発掘するとしっかりした白や、やや暗褐色のほろ苦い英知、深淵が展開しついつい夢中になる。  山盛りの茄子をどうしようかと思っていたが、”味噌合え”を思い付く。  すっかり色褪せてしまった固茹でを大きめのブツ切り、ぎゅっと絞り味噌をあえる。  希有なえぐみが異才を放つ、圧殺された胡麻の香りの誘惑がとても嬉しい逸品。    朝露の光のようにピリピリと開花しつつ、乾ききった爽快、明晰な空虚が次から次に現れすぎてゆく。  『7月1日より、フレッツ・ISDNの接続がもっと簡単・便利に、ダイヤルアップ時の接続先番号として「1492」という、局番なしの4桁の番号を設定するだけで。 』  モデム(Aterm)の設定をやってみると、面妖な番号を押しつけたためか、やはり”エラー”メッセージが返ってくるが、 そのまま構わず 無視してドンドン進めると、やはり成功(≠性交)した。  面妖な番号が、未だでけんプロバイダーも一部あった。

2001年7月24日火曜日

石川芋 を茹でる。  衣かつぎ、なんとも優雅な名前の持ち主。  指で圧を掛けると、ぷっくり!碧みがかった白いむっちりが顔を出す、これをぱっくり一口で。  野趣いっぱいのほくほくと嬉しい夏の贈り物。  茗荷をスライス、さらに針に、鼻先から後頭部に駆け抜ける清冽に微かに酩酊。  ホクホクの飯に乗っけて『ハフ、ハフ』いただく。  凄烈、清冽、香雅が満ち弾ける。  カサゴの開き を焙り、仄かにピンクを帯びた皮を眺め、入れ替わり運ぶと、ドンドンいく。  お昼は、いつもの酒種酵母発酵パンに針茗荷、小岩井純良バターをスプーンでそぎ取り乗っける。   蔕の部分を切り落とし、放射状に綺麗に並べたトマトもドンドン。  クレタ島の白壁のねっとり、とろりも。  たいへん、しあわせ、(^ ^)。  突き抜けた情念、飄々と滑空する恣意、ラベルを聴こうと思った。  ダフニスとクロエでとりとめのない夢想の中を、うつらうつら。  おかげでモーリスさんの、機知、理知を確認し損なったよ 、また今度にしよう。  唐突に100万光年の彼方、第七銀河の作戦地から帰還、寝起きの微かな頭痛を紛らわせようと2輪で駆ける。  西日のなかで風に吹かれ、真剣に桜の木に玉網を伸ばし蝉を捕まえようとする少年を見かけた。  ほどなく、背後で、『……ッ』明瞭な鳴き声が。  乾いた、騒がしい響きが直進し、 熱い地平に消えた。  西風が不意に吹き始め、天空が見る間に無彩色に侵されてまう。  ドロドロの轟音が起きあがり、憤怒を轟かせ疾走する。  何とも無条件的に満ち足りた、懐かしい訪れ。  咆吼を彼方此方で吐き捨て、走り回る。  とうとう泣き出し、ありったけの恨みを滴下する。  部屋の明かりを落とし、カーテンを引き払い 、灰色の世界を眺める。  北からの疾風が地に激しくつぶてを叩きつける。  身じろぎせずどっかりと背もたれにいっさいを委ね、怒れる遠い日の己を想う。  遠雷の未練は無彩色が暗黒に覆われる頃、山埜の向こうに離れてしまった。  鯨のお造りを見かけた 、ライムをギュゥ〜〜*と、針茗荷を散らしいただく。  無臭の暗赤色、とろとろはずんずんすすむ。  この夏、未だカワハギのお造りを見かけない。  宝石のを、激しく欲した。  

2001年8月6日月曜日

ドビュッシー の(La Mer、Daphnis Et Chloé)を取り出す。  真夏の昼下がり、全身に浸透したちまち、たゆたううねりが駆けめぐる。  いつでも新しい光彩、荒野、風が目の前をよぎる。  だからドビュッシーには、いつだって意を決して立ち向かう。  背筋を伸ばし、涼しい眼で。   外出から帰り、ラヴェルの洒脱、緻密、憂愁を聴く。  序奏とアレグロ(Introduction et Allegro)、忍び寄る典雅、流れる寂寥、わき起こる野性。  ツブ貝は全身がバネのように力が漲っている。  ぐっと俎板に押しつけ、くねくねを正し冷ややかな刃を曳く。  宇宙生物を想わせる管や筋が断たれた面を晒す。  ライムを押しつぶし、ひたひたにし冷暗扉に隠す。  シッタカ、、茗荷、タマネギ、ザル豆腐、莢隠元を調達。  莢隠元は煮物 、シッタカは塩茹で。  甘くてうまい西瓜、ザクザクとフォークで切り出す。  カサゴの干物を焙る 、まっぷたつに断たれたお姿は、きっと一度は心を打つ。  速く煉獄の炎で処刑し、平安を過ごさせてやりたいと想いが募る。  頭が大きい痩身は、ほのかにしっかりと甘い。  零れるような白いものを噛みしめる。  針茗荷と味もろみをホクホクのご飯乗っけていただいてみた、シャキシャキねっとりつぶつぶが新しい豊穣を生み出す。  この合奏は 後を曳きパンにも生まれる。

2001年9月6日木曜日

Ives,Charles のピアノ作品も、秋風が吹き始める頃、実に心地よく聞ける。  ススキの風に揺れる風情、息が止まりそうな光景を、脳裏に明滅させてくれる。  乾いた充実、いつも新鮮な泉が涌いている。  懐かしさと憧憬、異形の幻惑の誘いがそっと忍び寄る =(・。.・)= の静謐、自在、しなやかさを秘めている。  無彩色であり、時々不思議な光彩を見せる。  氷下魚・こまいを焙る、しっかり充実の引き締まった体、とても旨い。  むっちりした白身はフグの ようでもある。  仄かに甘いそしてとても魚くさい。  腹の辺りの背骨は、三方に枝がびっしり伸びていて、堅牢な潜水艦。  LANが繋がらない、別PCにバックアップができない。  『ネットワークパスが見つからんで、……* 』 という。  Aterm WarpStar のファームウェアとユーティリティをバージョンアップ したときに、迂闊に設定を変えてしまっただ。  AtermWB50T の、 < LAN接続 > の項に答えが見つかった。  ”10BASE-Tを[カスケード]に切り替えて[HUB]とつないで有線LANを拡張して、最大32台のパソコンで同時にインターネット接続可能。  ブロードバンド接続も可能(但し、ブロードバンド接続時には有線LANは利用不可)”とある。 Aterm WARPSTAR アクセスマネージャーのダイアログなどにちゃんと、 共有接続 :  の表示があったのだ。  ちょっぴりスリルと、問題との遭遇、憂いの霧散を味わった。  我を忘れてはいかん、因果に立ち向かえ。

2001年9月24日月曜日

FMで ぶっきらぼうな明るいボイスを聴く、投げやりな風情にこんなに魅了されたことは楽しい!。  きっと鷹揚な構えなんだろうと想像する、仰け反って言葉を投げつける 。  きっと口を尖らせて背もたれに身を預けておるに違いない、ぐいぐいと語彙で圧倒する。  やんちゃな、野球帽を斜に浅く被っておる姿を想像する。  陰が無い、見あたらぬ!、奔放に見えるとこに曳かれる。  己にはあり得ないような、意表をついたキラキラした発想に感心、にこやかに 、感心しつつ聞く。  魅力の根源を推測!、あれやこれや想いを巡らす。  構わずドンドン話は進み飛躍を遂げる。  トミー - 川瀬智子である。  『なんかぁ……、…たいもんです、…* 』、コロコロ転がる発声を脳裏に想いだしながら出かける。  秋風を吸い、乾いた太陽風を横殴りに浴びて西方に向かい、 ビルに登り目指すCDをゲット。  鼻筋の涼しいオカッパの子を再び見かけた。  山口小夜子の切れ長の 涼しい流し目風を確認し、急いでエスカレーターで降下。  Toni Braxton  に心奪われる。  少年の声のようなピン!と張りつめた緑のよく響くボイス、余韻が魅力。  Bjork/ Vespertine の透明、渦巻きのたうつ情念に感心する。  畳みかけ追いかけるような寂寥風音の合成サウンドが、うねりのように気ままに繰り返し押し寄せる。  和風ソースが絶妙のブラームス の白い暖簾を潜り、和風ハンバーグ。  白っぽいピザのような形の浅い皿、盛り上がり捲れたようなエッジを掴み引き寄せる。  凹に微かな不均一があり、いい味である。  きっといい焼き色、三日月形の皮付きじゃがいもと、いい堅さのブロッコリーが添えられている。  この青 匂いヤツをナイフとフォークでやっつける。  いい色、肉汁をホクホクと頂く。  天上的な美味しさ、大地の贈り物とみごとな完成度の技をゆっくり楽しみ、堪能する。  南方 産であろう籐で編んだ風の椅子を軋ませコーヒー。  小ぶりの白いカップから香り立ち上る熱きもの、あぁ〜*なんと満足!。  ハードバップのピアノの躍動、弾劾、叙情に気が付く。  

2001年9月25日火曜日

欄干に足を掛け、夕暮れの河面を眺める。  何もかもオレンジ色を浴び、誇らしく満足げ。  夜、画像受像機に目を奪われる。  海流が東西に流れる海洋のまっただ中、南方の島の白い砂と岩、草木がまばらな高台である。  産毛に覆われた大きな頭の生き物が海風に煽られながら、前のめりに力無く歩く。  嘴を垂れ目を閉じ寡黙に。  大きな生き物が背後から圧を掛け、嘴で叩く。   虚を付かれ思わず息が止まる。  後頭部から暗くて重いものが降りてくる、情念がすべて絶望で満たされる。  あれは全世界で起こっていることだ。  やがて歩みを止め地面にゆっくりと横たえ、早々と永遠の安息に就く。   ゾッとした進行波が体を這い上がる、熱いものが浸みだし貫かれ、動けなくなる。  憎悪、憤怒、諦観、復讐の情念が全身に滲出し吹き出す。  目の前に見たものは、非の打ち所のない完璧な摂理である、我らの自然破壊の輪廻が含まれていなければ真に美しい。  しかし人間界での形を変えた(例)を嫌というほど見てきたのでたちまち 嫌になる。  圧は強いものから発し、緩慢に末端から蝕んで行く 鉄則。  Windows2000の再インストールで、*.wav、*.ra、*.wma が再生されんようになってもた。  ”デバイスマネージャー”に”不明”を発見これを”レガシビデオ キャプチャデバイス”に設定するで完。  さらに、”デバイスマネージャー”に”?PCIデバイス”があったが、動作への影響が無いので放っておいた。  これは、MSI MS-850Pro 1の−【CD-ROM】- [MSI Installer] - [Drivers] - [Intel INF Update] のセットアップで完。  ずいぶん時間がかかった。 

2001年10月23日火曜日

少し口を開き加減に、頭と背骨を半身に寄せた、イトヨリ 1 の一夜干しを見た。   朱を基調にした目の覚めるような縦縞柄は美しい。  偶にしか遭遇できないので躊躇なく籠に。  焙るととても良い匂いが流れ出す。  鱗が無くパリパリした 薄い皮を縦に貫く数本の黄の縦縞のストライプが鮮やか。  同じ底魚の甘鯛 よりもしっかりした歯ごたえを堪能できる。  仄かにピンクの肉は絶品だと、感心!、=(^。^)=。  指に付いたライム の匂いを吸い、高菜の酸っぱい味を堪能する。  小松菜のみそ汁は、ほろ苦くてしみじみとうまい。  素材を作る画像処理テクニック〜Photoshopで枠をつけよう編〜 を試してみた。  メニューに、”ドロップシャドウ”が見つかったところで、安心してしまい中断。  Shockwave -Photo Jam(期間限定)でショックウェイブへの接近をやってみた。  よく陽を浴びた深紅のリンゴを剥く、はち切れそうな清冽、充実、円熟を摂取したんだ。  静謐と恣意の移ろいを楽しむ。  ひょろひょろした背高 コスモス が風に揺れる。  ひんやりした夜気は匂いがあり、体と気を蘇らせてくれる。  =(・。.・)= ちゃんが垣根の上から見ていたが、部屋にとって返し戻ったら、姿を消していた。  茶と白、黒のまだらは、ちょっぴり痩せて見えた。  真摯で沈痛、澄明な丸顔。  (;。;)。   Internet Explorer6.x(IE6)で、PC内ではOK!なのに、Webページのmidiファイルが再生されない。  設定方法で解決。  Windows Media Player 7.x の、Webの midiファイル 対応設定 : 【Windows Media Player】-[ツール]-[オプション]-[形式]-利用できるファイル形式 - [v]MIDIファイル。(PC内の*.mid ファイルが再生できるケースでも要設定)  【Internet Explorer】-[インターネットオプション]-[詳細設定]-[マルチメディア]-[v]Webページのサウンドを再生する。 

2001年11月14日水曜日

数日前に、ウィルスバスター2002無料アッップグレードをやった。  Windows2000マシンとLANで接続しているが、接続できなくなった。   既に設定済みの”ネットワークドライブの再接続”を試みるが失敗する。  タスクトレイのアイコン(リアルタイムモニター)が”黄の鐘”になっている。  『パーソナルファイアウォールが「不正アクセス」と思われるデータ(パケット)を検出しました(すべての「不正アクセス」がコンピュータへの意図的な攻撃とは限りません)。』 だと、後で知る。  ネットワークドライブ接続中だけ、”パーソナルファイアウォール”を”オフ”とする、で ネットワーク接続は使用できる。  パーソナルファイアウォールを使用するには、Helpdesk: Security How-To Review「ウィルスバスター2002」 (4) を参考に、”.>設定画面” -” >パーソナルファイアウォ-ル” -  ”信頼するコンピュータ” - ”信頼するコンピュータ設定” - [追加] - ”IPアドレスの設定” - ”種類”:ホスト名(例)、”ホスト名”:hogePC2(例) - [OK]、[適用]で設定完了。  ”信頼するコンピュータ設定”画面に、”hogePC2”がIPアドレスとともに表示されているので確認できる。  LANなどネットワーク接続されているPCのウィルスチェックは、ネットワーク越しに行える、従ってパターンの更新の手間もあり、片方のPCのみにセットアップ・運用すれば簡単。   受け取りたくないメールには、特定のアドレスからのメールを受信する前に削除したい、が便利!。  PC - MSI MS-850Pro のメモリを増設しようと思い調べてみた。  Direct RDRAM RIMM最安値上位5傑ショップ(2001年11月10日) - DOS/Vパラダイス秋葉原3号店 - (SAMSUNG) の \11,480×2 にしようと思う。  国産のPCメーカーやメモリーメーカー品は、約 \30,000 であった。  

2001年11月15日木曜日

また、電車の中で読書だ。  本を広げる。 『…、あらゆる文学は作者の自伝である…』に見入る。  人生に影響を与えないものは、文学でないはずだから、背後に哲学を覗かせてくれるのである。  山吹にサッと刷毛で撫でた渇いた橙、薄い白に近いピンク、掠れた深紅、広口瓶にたっぷりと犇めき静謐に光彩を吐く。  ラックに乗っける、既に土色になり湾曲した下葉、はつらつとした力を秘めた緑葉、倦まず眺める。  手折るとポキン!と、きっぱりした潔さが返ってきた。  この3色は気に入っているが、犇めきあっているあり さまもすばらしい。  顔を埋めてみる、精子・卵子の匂いがした。  鼻先から脳髄に駆け上がる散香、典雅、発熱。  認識の皮膚を突き破る現世の光彩の浸食に満たされる喜び。  数年前、ずいぶん長いこと 、植木鉢を部屋の中に置いていたことがある。  菊の香りと光彩が緩慢に色あせていく、うつろいと同居したかったのだ。  急に思いたち、切り花を ガラス瓶に活けてみたのだ。  燃え上がる山吹と渇いた橙の案配はすばらしい。  菊が終わったら、ローズマリーとラベンダーの冬越しを考えなければ。  Emma Shapplin を聴く。  澄み切った、朗々とたゆたう張りのある詠唱に引き込まれる。  飴色の高菜漬けの茎の部分はうまい、よく研いだ刀で刻む。  青磁風の透明感のある色合いが大好きな小鉢に 、取り分け醤油をパラリ!、酸っぱくて滋味にあふれる。  ご飯や”銀座コロッケ”のアンサンブルを愉しむ。  いつかきっとチャーハンにも。

2001年11月17日土曜日

文庫本をカバンに放り込み、蕎麦 (場所) 、神田やぶそば (場所)を楽しみに電車に乗り込む。  人いきれ、雑音の中で広げた活字は、とてもありがたい。  渇いた脳にギシギシ、ズンズン吸い込まれる、実に気持ちがよろしい。  充実の旅を終え、時間感覚が少し危うくなる愉しみも。  秋葉原の裏街道の雑踏を満喫、不条理を突き破った現実の力が躍動、ハイテクを浸食しているまっただ中で目的のパーツを入手する。  半年ぶりの店並みは激しく移り変わっている。  耳に飛びこんでくるハングル語の精気に煽られる。  e-Racer 体験版 で熱くなる。  わたり蟹、セリ、ネギ、じゃが芋などの蜆汁、大根おろし、氷下魚・こまいの一夜干しの焙り、ひじきの炊き合わせ、高菜漬けで遅い夕飯。

2001年11月18日日曜日

Windows2000環境のチューニング゙ をいろいろ試してみたんだ。  (1) ”ワトソン博士”のクラッシュダンプの作成を止める設定 : 【スタート】- Rキー を押さえる、【ファイル名を指定して実行】-名前:DRWTSN32(半角)-[OK]-【Windows2000ワトソン博士】- オプション : [ ] クラッシュダンプファイルの作成、など全てオフ= [ ] 、[OK]。 理由:プログラマー以外には無用の情報収集であり、特にアプリケーションエラー時の、不要ファイルの作成のイベントが勝手に始まり、システム回復作業が中断、阻害されてまう からや。  (2) メモリダンプファイルの作成を止める設定 : ”マイコンピューター”右クリック、[プロパティ]、【システムのプロパティ】-[詳細]-[起動/回復] を押さえる、システクエラー:[v]システムログにイベントを書き込む、[v]自動的に再起動する、をチェックオン。 [ ] 管理者に送信する、をチェックオフ。 デバッグ情報の書き込み : 最小メモリダンプ  →  (なし)に、[OK]、再起動で設定完。  理由:プログラマー以外には無用のファイル情報収集、HDDスペース消費。  (3)  a.入出力のためのメモリサイズを拡張 し、ファイルシステムを高速化する。  メモリ関連のパフォーマンスアップ : 【スタート】- Rキー を押さえる、【ファイル名を指定して実行】-名前:REGEDIT(半角)-[OK]、【レジストリエディタ】-HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Session Manager\Memory Management ホルダーを開き、”IoPageLockLimit”をダブルクリック。 128MB以上のメモリ搭載時は、値のデータ : 10000、◎16進に、[OK]。  b. カーネルを全て物理メモリに常駐させる。 a.と同じキーホルダーで、”SecondLevelDataCache”をダブルクリック。  値のデータ : 200、◎16進に、[OK]、x68P2やP3時に少しスピード向上。  レジストリエディターを終了、再起動させる。  レジストリファイルの書き出し(バックアップ)は、ここで。  

2001年11月19日月曜日

(4) TweakUI(Windowsのユーザーインターフェイスのカスタマイズツール、コントロールパネル から起動できる、日本語版。)  Microsoft Downloads PowerToys >Tweak UI1.33 で、tweakuie.exe を、C:\Temp ホルダーなどの任意の作業ホルダーにダウンロード、UnzipToFolder(解凍先ホルダー)を指定、[Unzip]をクリック解凍する。 4個のファイルが生成される。 Tweak UI の日本語化で、twi133ja.lzh を作業ホルダー〔=C:\Temp〕にダウンロードし、*.lzh解凍ツールで解凍すると、サブホルダー中に”TWUI133J.EXE”などが生成される。  この”TWUI133J.EXE”などを作業ホルダー〔=C:\Temp〕に移動・コピー。  ”TWUI133J.EXE”をクリック、プラットフォーム(Windows2000)を選択、[日本語化開始]をクリック、英語版ファイル頭には”$”が付きます (これは削除可)、準備完了。  ”tweakui.inf”を右クリック、”インストール”を選択 で完。  起動は、【コントロールパネル】-[Tweak UI] のクリックで起動します。 詳細は。[ヘルプ]で。  作業ホルダー〔=C:\Temp〕や、C:\Documents and Settings\ …… \Temp ホルダー 内のファイルは、起動アプリケーションの終了後に削除しHDDの空きスペースを増やします。  ※:ポイント:インストール済みの英語版の日本語化でなく、作成した日本語版のインストール実行用のファイルから行う点。  (5) ログオン時に”NumLock”を”自動的にオン”にする。  ”NumLock”の”オン”状態で、Ctrl+Alt+Deleteキーを押さえ、【セキュリティ】ダイアログを表示、[ログオフ]、『ログオフしますか?。』で、再度”NumLock”の”オン”状態を確認・設定し[はい]をクリックする。  (6) 自動的にログオン(パスワードの毎入力を省略)するには、【コントロールパネル】 - Tweak UI、[ログオン] - [v]自動的にログオン、ユーザー名とパスワードの入力で。  (7) Experimental NTP Servers (Public Stratum 2) -日本標準時NTPサービス を使用したPC時計の自動修正。  【スタート】- Rキー を押さえる、【ファイル名を指定して実行】-名前:net time /setsntp:210.173.160.27(半角、スペース2個あり)-[OK]。  【コントロールパネル】-[管理 ツール]-[サービス] ”Windows Time”をダブルクリック、【(ローカルコンピュータ)Windows Timeのプロパティ】-[スタートアップの種類]:”自動”に、[開始]、[OK]をクリックする。  遅れと、3分以上の進みがあれば修正されるようになる。  (8) オブジェクトを選択、右クリックで現れる、”送る”メニューに”3.5インチFDD”などを追加してみる。  【スタート】を右クリック、[エクスプローラー] 表示されたツリーメニューに、”SendTo”ホルダーを探しクリックします、開いたホルダーに”3.5インチFDD”などのシュートカット(シャドウ、レプリカ)をコピーします。  これで、FDDなどへのコピーは、[エクスプローラー] を開かずにできます。  (9) IEのセットアップやサービスパック・修正プログラムのインストール、ウィルスなどのシステムファイルの書き換えでの不安定からの回復方法:【スタート】 -【プログラム】 - 【アクセサリ】 - 【コマンドプロンプト】:”SFC /SCANNOW”をタイプイン、Enterキー を押さえる。 

2001年11月23日金曜日

偉大な白黄の沸騰が西方に移り、長い影を投げかける頃、きっと気もそぞろに。  外界の色は、優しい淡いピーチカラーを満たし、とても満足げでとぼけているようにさえ思えてくる。  濃密な歓喜を押し殺し平静を見せている。  お茶を煎れ、本を拡げうとうととしようと、してたんだ。  広げていた本を投げだし、ウィンドウブレイカーを取り 、しっかりした底、頑丈・軽快な靴を穿く。  横殴り、真っ新のキラキラに誘われ、全身に・真っ向に照射浴びながら、ぐんぐん西方に馳せ参じる。  渺々と吹き渡る天空 に浮かぶ白い雲が、穏やかに・満足げに橙に浸透される一時はすばらしい。  ふっと仰け反り眺める、何時だって失望することなく、すばらしい!。  頭を垂れて歩む時は、霞む山嶺を見やり、いっそう寂寥が募り、眺めるのを止めてしまう。  引き締まった、優しい冷たい風はとてもうれしい。  黄を帯び始め朱、紅、深赤紫に満たされた絶頂。  背後から光彩を失いゆっくり闇に溶け込んでしまう。  いつみても感心する、飽きることがない。  無彩色 が茫洋とした生物、宮殿の背後からひっそりと、地底からしんしんと顔をもたげ、風と光の黒い宮殿が出現する。  TOWER RECORDでCDを探索、CHERIF MBAW/KHAM KHAM/ DETOUR、Ali Farka Toure/ Ry Cooder/〔TALKING TIMBUKTU/ World Circuit HNCD1381  緩やかに繰り広げられる、対地の躍動。  弾けてキラキラ光彩を放ちながら飛んでゆく思惟。  昂揚と虚脱が燦々と流れる乾いた時間。  感嘆であれ殺戮、懊悩、暗鬱であれことごとく、白日の光輝で色褪せ飛散、散華してしまい静謐に包まれる。〕、Ali Farka Toure/ Ry Cooder/ TALKING TIMBUKTU/World Circuit HNCD1381   〔緩やかに繰り広げられる、対地の躍動。  弾けてキラキラ光彩を放ちながら飛んでゆく思惟。  昂揚と虚脱が燦々と流れる乾いた時間。  感嘆であれ殺戮、懊悩、暗鬱であれことごとく、白日の光輝で色褪せ飛散、散華してしまい静謐に包まれる。〕、EL HADJ N'DIAYE/ XEL/world village、JULIEN JACOB/ SHANTI/、TRILOK GURTU/ AFRICAN FANTASY など入手。  鈍く熱を帯びた額に夜気を受けて帰還する。  どんどん拡大するマーケットで鮭の粕漬け、八頭、丹沢絹秘伝、島根産シジミ、泥ネギ、大根を調達。  とれとれ舌平目は高価なので見送る。  仙台味噌、赤みそでシジミ汁を作る。  何年かぶりの 八頭はホクホク、サクサク、ムッチリ、高僧のような 捨棄しきった澄明。  鮭の粕漬はこぼれるようなピンク色で柔らかく開花した鷹揚があり、豊穣に満ちている。  よく刻んだ高菜漬けの茎は、奥深い多彩があり滋味、個としての酸味があり手放せない。  時期が巡りマーケットに見かけないようだ。  大根の尖った方は、おろしに。  ついつい力と意気込みを発揮してしまう。  菜汁たっぷり小鉢に、とっておきの樽仕込み醸造醤油をパラリ…*。  辛くて、充実。  たっぷりのダージリンにたっぷりミルク、小泡立て器で激しく撹拌。  電磁波炉で波動砲を浴びせる。  意欲がそがれる、忌々しい合図、『…ン、…*』  中央アジアの草原の海を眺めながら、濃厚、芳醇、香雅をゆっくりと、勢い込みいただく んだ。

2001年11月29日木曜日

夕方、手ぶらで散歩に出る。  眩しくて光輝に満ちたオレンジや赤茶けた山嶺、木立の連なり、そそり立つ立方体、一様にベールに覆われ同化した色彩にある。  静謐な穏やかな夕暮れである。  高台から眺める黄昏は胸を打つ。  えもいわれぬ優しい中間色のミルクに溶け込んだ山嶺や天空、雲、建造物、木立が熱く熱を帯び、静謐な賛歌を歌っているようだ。   心奪われ・感動し・倦まず眺めても、緩慢な色彩変容の推移そのものを捕らえることはできない。  つい先ほどとは違った現在を見ている、記憶のなかで何枚もの静止画を思い起こしている。   還り道、衝動的に三角屋根の灯りに吸い込まれる。  空豆大のカワハギの肝が乗っかった握りを運ぶ。  たちまち淡い淡麗の透けた白身が、舌の上でねっとり叫ぶ 、滋味豊かな豊饒がとろけ、微かに苦い充実の旨味が追いかける。  体にじわりと浸透する多彩と濃厚。  夜、牡蠣鍋を作ってみる。  たっぷり陽を浴び続けた濃緑の葉の闊達な小松菜、青首大根の短冊、少な めの水、鍋の縁に味噌をヘラで貼り付けた。  生食用、2パックを流水で洗いたっぷりの菜の脇に。  しばらくするといい音がする、水位が 上がり一切が埋没。  縁の味噌が崩れ落ちていたり、焼けていたりするのを発見しうれしくなる。  お粥風のご飯、高菜の茎の刻みを堪能したんだ。  深夜、山岳列車の紀行番組を見た。  清楚な女が”GOITO”( 小型の古い蒸気機関車)に乗り、山の向こうに2日の旅をする。  そっと息を吸い、瞳をパチパチさせながら、素直な感想をきっぱりとかみ締めるようにゆったりとしゃべる。   切れ長の鋭い眼、頬はスッキリ、唇は優しい・肉感的ですらある、相反する要素が調和している。  

2001年11月30日金曜日

ピンと張った影のあるアルトを、いたずらっぽい爪先歩きのように、背筋を伸ばして響かせる。  喘ぎながら踏ん張る鉄の固まり、燃焼する石炭、窓を打つ冷たい雨、静謐な眠っているような草原や木立。  丸々、コロコロ、ぷりぷりした羊たち が掛ける。  可笑しさが込み上げる。  見事なスターリン髭の機関士、がっしりした体躯、よく通るバリトンのラテン系言語で歌うように語る。  先ほどの羊と重なる好感に満たされる。  心ならず、イタリア映画のような、乾いた切ない気持ちが頭をもたげ、みるみる浸食されてしまう。  ”スターリン羊”は、大切な遠い日々を思い起こすように、苦渋もが甘美に変える時の変遷を思い起こしながら、自分に言い聞かせるように語る。  字幕でやっと意味のわかる言語は、竹林を抜ける風音や潮騒、木々のそよぎと同じく楽の音なんだ。  恣意をあれこれ巡らしながら、うとうとしながら耳を傾けるのは実に気分がよいのだ。    このSLは、いったん釜の火を止めると、運転再開に4時間もかかる、そしていたるところで給水しなければならない。  だから、100年以上も走り続けてきたのは、巨大な鉄の音に細心の耳を傾け、そして蒸気圧などへの弛まぬ気配りの賜だ。  『今日は天気もいいし、やっぱり気分よく走らないとね、俺の調子がよければ、お客も満足さ。  俺たちロー トルのSLが今日まで生き残れたのも、最高のクルーのおかげさ。  あのコンスタンチーノがパオロやロベルトを育て、今度はかれらが…。  最高のポッポ屋の系譜が、サルディニア鉄道をヨーロッパ一のSL路線に、………のさ。  さあ、もうすぐ最高地点だ。

2001年12月1日土曜日

ちょっと冷えるが景色は最高だよ!。  スイスやドイツの山岳鉄道マニア達も、わざわざツアーを組んでやってくるんだぜ。  ここは地形と一体化した美しいルート設定なんだ。  … こうした登りの醍醐味も味わって欲しいな。  セウイからウサッサイまでのすばらしい登りを過ぎると、標高800mに広がる高原地帯に出るね。  俺たちの雄姿の見せ所だ。  さあ、休憩ポイントのヴィラグランデに着いたよ、”デッカイ村”さ。  棲んでるのは草食ってる羊だけ の辺鄙な所。  あぁ〜*、ホームに牛の糞が落ちてるから ………な。  スパイラルで100mほど登り切ると分水嶺だ、お待ちかねの景色が。  鳥肌立つぜ!、どうだい?、これがティレニア海だ。』   終点への到達シーンはあっけないような、拍子抜けするような、期待と些か異なるものであり、だから印象も深い。  ゆったりと、静謐に銀色の光、キラ!キラ!に覆われた、優しい海が迎えてくれるのだ!。  ”爪先歩き”は、石を穿ったり 、景観中に絵を描いている人々の住む村へ向かう。  石の彫刻と壁画を村中に溢れさせる芸術家、静謐な穏やかな物腰、情熱家の瞳、精悍な頬のあたりにラテンの明るい魅力が出ている。  綺麗に連なった賽の目の石柱、ごつごつした頭を石で擦ると、精妙な凛とした響きが還ってくる、剛性の列が律を奏でる。  直線で穿った石の希有な楽器。  縦のみの堅固な格子戸の向こうにある景色は、横にずうっと目線を移して初めて流れる景色として展開される、旅人の興味をどんどん喚起し捕らえてまう。  彼はことごとく村の壁、外壁にどんどん景観を描く.。  壁の中に道は開け 天空に至る、また山脈に吸い込まれてまう。  身じろぎせず風のような言語と、澄明な画像、音楽に埋没した。  哀愁と清冽、望郷で体が満たされた。  旅だから番組が終わっても、脳裏にどんどん山岳の風景が流れ続けた。  Schoenberg: Verklarte Nacht; Schubert / Brown, Norwegian  そのまま夢の中へ。

2001年12月9日日曜日

ポーランドの森に棲む、晩秋の森に見た、ダム作りの名手のコロコロした肢体はかわいい。  くるくると体をくねらせて回る光景は、いつでも感心、羨望をつのらせてくれる。  鼻先で水面を切り、きれいな穏やかな奇跡を長々と曳き静謐に進む。  クリクリした小さな眼、精気が漲る頬、光沢のある太い毛に覆われたバネのある柔軟な体。  精悍でおっとりした顔には厳しさと気品、他に類を見ない野生のみが持つ澄明、圧倒的調和、尊厳、畏怖のサムシングを放っておったんだ。  警戒心のない野獣の姿態は、はかり知れないほどの、”そよぎ”を呼び起こしてくれるな。  あくせくと鬱屈した分析や偽善、自然への反逆にいそしむ人物などは、無限の渺々たる自然の調和の力に圧倒され、抹殺され無化される。  頭を垂れてしまう。  極めて静謐な控えめな、ゆるぎない自信、野獣の妖気であたりを覆っている。  この清冽、清浄、広大を前にいっさいの言語などは、無力と思われる。  森の木を穿ち切り出し、銜えて運び巧妙に組みダムを作る。  整然と組まれ人が乗ってもびくともしない、とうてい人間にはできない見事な調和、均整の美しい傑作である、仕事である。  彼らの勤勉で、森に陽が深く差し込みとても明るい。  様々な樹木が繁茂する。  『ウ〜ン 、ゥワァ〜*』、かれらは巣の中で体を寄せ合って眠る。  ぐずっているような、甘えているような人そっくりの声を交わす。  自我が強く、よく選んだカップルが出会い家族を形成する。  森に出かけた時に、運がよければ、『 バ…ン。…!』 、出し抜けに水面を打つ手荒い挨拶、牽制音を聴けるかもしれない。  ちん入者への警告は、ジャンプし扁平の尻尾で水面を打つ音で。  ここに、僕らがいるんだよ〜*。  ビーバーちゃん、 =( ゚ 。゚ )=。 

2001年12月14日金曜日

12月10日の夜、Webからウィルスバスター2002 -Trend Micro のパターンファイル(179へ)の自動更新が行われた。  ぐわ、たちまちHDDへのアクセスが頻繁に行われるようになってまい、起動がとても遅くなってもたがな。  問題のパターンファイル以降を削除し改めて更新を行ったり、デフラグを試みたがいっこうに解決しない。  ウィルスバスター2002の再インストール〔アンインストールプログラムを実行、残骸(Trend Microホルダー)を手動削除、vb22f900a.exeを実行、既得のライセンスキーの再登録。〕であっさり解決。  どうやら、 自動更新の際にファイル損傷が発生してたらしい。  Webでのパターンファイルの自動更新、更新パターン番号の表示が行われたのだが安心は禁物だったのじゃ、このファイルがOSのチェック対象にな り破損・読み込み不可能??のファイルに遭遇し探しまくっていたのだろう。  時間的に関連のあるアプリケーションのセットアップ、環境設定の変更など因果関係をつぶさに把握し目星を付け、硬質板の悲痛な 絶叫を消すことができた。  今度はもっと速やかに、ネ。

2001年12月15日土曜日

Aterm - WL50T/WB50T/WL30A兼用ソフトウェアパッケージのバージョンアップを行った。  Aterm WARPSTAR BASEファームウェア Version 4.20、Aterm WARPSTAR 内蔵TAファームウェア Version 1.50、Aterm WARPSTAR ユーティリティ - ”らくらくアシスタント” Version 4.30 の、3つ。  内容 : WindowsXPで導入ウィザードでの問題修正。  WindowsXPでUSB-LAN使用時、USBケーブルを抜くとOSがハングアップする問題修正。  Windows2000/XPでUSB-LAN使用時、WARPSTAR BASE ファームウェア(Ver4.20)を適用した場合スループット向上。   【ファームウェアのバージョンアップ手順】 : ファームウェアファイルを実行、画面の指示で、ファームウェアをバージョンアップ。  【ユーティリティのバージョンアップ手順】 : らくらくアシスタントの、ドライバのアンインストールからWARPSTAR関連のデバイスドライバをすべてアンインストール。  使用中のアプリケーションを全て終了、全てのユーティリティをアンインストール。  ダウンロードしたWARPSTARユーティリティのセットアップを起動し、画面指示で、WARPSTARユーティリティをインストール。  導入ウィザードで、USBケーブルを一旦抜き差しする、自動的にUSB-LANドライバがインストールされる。  完了。  接続直後の、イニシャルサイトが、 (再アクセスなしで一発で)スッ!と表示されるようになった。  (^ ^)  これとは関係なく少し前から、起動時に、『RUNDLL NvQTwkを読み込み中にエラー …、モジュールが見つかりません。』 が表示されていた。  ディスプレイアダプター(ASUS AGP-V7700Ultra…)のドライバーを再インストールで解決。  リフレッシュレートの設定に手間取った、”コンピュータの管理” - モニタ - ”ドライバーの更新”で解決。

2001年12月20日木曜日

風の無い疎らな星降る夜、猫は来ない。  細かくて弱い、鋭い光線が電柱に灯っている、向こうの方に闇が口を開けている。  精気の失せたカサカサ光輝が疎ましい夜、散歩する微熱者を解放させる。  風の凪いだ静謐な冬の夜、しっとりした微かな湿りが鼻先を擽る場所に遭遇する。  優しい夜気が首筋を掠める。  背を丸く、前足を揃え身じろぎせず、小さな鼻で息を 潜める丸顔の生き物の気配。  弱い蛍光色に照射されたスポットの端、暗い涸れたU字溝への開口部にスルリ…*と消えるのを見たことがある。  人の気配を察知した咄嗟の待避なのか、…??、確かめていない。   確かめられない。  未だ東方の地平と空の間に曙の気配が認められない冷徹の朝、暗黒の朝に、=(・。.・)= は元気・快活にに活動を開始する。  夜更かしをしてしまい朝がたの眠りにつく頃、活動家を見かけた。  素早く遷移する黒い影を見た、2つの生き物が猛烈に駆けっこをやっていた。   突如、言いしれぬ安堵と不思議な励ましや、形を変えた搾取や、イデオロギーを翳す覇権への憤怒がごっちゃになったまま噴出しかけ る。  ”イデオロギーは、人生の拠り所であり、世界を変える唯一の力であり、不滅である”か?。  そうではなく、一時の熱病・錯覚・移ろいやすい夢・緩慢に止め処なく風化・酸化・腐敗・霧散し千切れ 、そよ風で何処かへ吹き飛ばされるようなもんである。  わざわざ夥しい歴史を紐解き、振り返って見るまでもなく、時代に生きる己が夙に知覚している。  継承は言語・文学によって可能である。  読者の疾走する情熱の中で蘇る。  そそくさと挺身する、100万光年の彼方、第七銀河の向こう 、作戦地に出かける。  短くて気まぐれに入れ替わり疾走、奔走、遷移する旅からの帰還はきっと、弦楽の合奏の中にある。  滔々とゆったりと下る川面に降り注ぐ、雨の足音であって欲しい願望をきっと繰り返す。  うるめいわしを3尾、大ぶりの銀と深青を炉で焙る。  やや反り気味にピン!と伸長している。  寒風に曝された引き締まった長身である。  いつ見ても浸透する碧に感心する。  やがてパチパチといい音、いい匂いが流れ出す、パチン!と弾け、皮が剥け引き締まった褐色がのぞく。  乾燥粥に沸騰を注ぎ、シラスをぱらり!。  ふやけた形のゆずの滴をたらたらと。  黒焦げの頭を引きちぎり、おいしい杉樽本醸造醤油をパラリ!、がぶりと食らいつく、腑にぐっとしみわたるざらついた歯触りとほろ苦い旨み。  鮭の赤を認める粥を丸スプーンですする。  酸っぱくほろ苦い、奥深い滋味の高菜漬けが堪えられない。   『、……!!、……*』唸ってしまう。  トロロ昆布をすする。  ヤツガシラ(八頭)を味わう、牡蠣や蛤、小松菜、玉葱、大根を昆布、味噌で焚く。  泥まみれの固まりを力を込めて割り皮を剥く。  粘着の灰色を厚めの不揃い形に切り 、そろえる。  ほろ苦い小松菜、むっちりねっとり、サクサクを楽しむ。

 

 

 

御愛読ありがとう。

 6 に続く。    fin.


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