太陽風ДζΨΠ∀3(ホームページ)へ …*  増殖“日記小説”  日記 1 2 3 4 5 6 7 "New"       2021.01.28 11:41 更新


日記 3

 

1998年10月11日日曜日 

朝早く、肩から斜に背負う鞄にミュージックマガジンを放り込み、電車に乗り込む。  新宿に出かけた、楽しみにしていた東口”かぶらや”のランチ - プチプチ、くねくね関西うどんは、『日曜日はお休みします。』の張り紙であっけなくどうでもよくなり、”しゃぶ通”も準備中の張り紙を見せられ、新たに探すのさえめんどくさくなって 、帰りに”いなかや”の急な階段を登り”刺し定”を食す。  ”きんきの煮付け”は、『お時間かかりますが…。』とのことで諦める。  丸井地下の”Vergin”でCDを探す。  ワールドミュージックとJAZZの棚を見て回る。  '98/4/18〜のスタンプカードがいっぱいになったらしく、2枚返してよこした。  漆喰壁の階段を降り、黄昏がたなびく”らんぶる”でコーヒーを飲む。  自分で炒れるのにない豊潤がある。  木馬やDUGが未だ存在するか 、確かめるのは今度にした。  サンラは新鮮で、淡くてキラキラした夕方の散歩に出て、草の香を嗅いだ時のような、耳の後ろに漂い続けていたためらいが氷解したような、爽快と壮大があってすばらしい。  じゃがいもと奥多摩の豆腐でシジミの赤だしを作り、鰹のタタキに酢橘をチュッ!とやって遅い夕食。   =(・。.・)= と、=( ゚ 。.゚ )= に、ネコクッキーと牛乳をあげる。  外に出ると、=( ゚。.゚ )= が素足の指を舐める。  明かりの下でしゃがんでいると、スタ!スタ!とやって来てぐるりと回りながら横腹を擦り付ける。  =(・。.・)= が呼び戻そうと、声を上げつつ接触する。   『チョン ッ!、チョンッ!』と、叩いてからいきなりがぶりとやるが、くすぐったい圧なので笑いがこみ上げる。  =(・。.・)= と同じことをするのが、ちょっとうれしくもあり失望でもある。  両手で持ち上げると、柔らかい毛先の下に暖かいブルブル、ゴツゴツした躍動がある。  軽い、そしてちょびっと野獣が臭う、あぁ〜*、別世界。

1998年10月12日月曜日  

RANDY WESTON 1/ KHEPERA/ Verve POCJ-1428 を聴く。   あいかわらず、たらたらとひたすら拡散するばかりで、なかなか掴まえがたい。  決して好きになれない部類である。  埋没する危険もないだろう、だから安心できる。  常に前奏曲風に長い城壁が連なる 、これを辿ってはいかん、眺めるべきもの。  深く脳の奥深く残ってしまう一撃がある、裏切りの斧。  打ち下ろされ露呈したホッサマグナ、深い緑を帯び悲嘆にくれている、随所にキラリ!と魅力的なサウンドが出現する。  ストラビンスキーの洒脱・ザッハリヒ・構築耽美が顔を出す、熱帯雨林の猛繁がよぎる。   レーベルが現在最高の水準を驀進中の”Verve”だけのことはあるわい!、と感心する。  いわゆるJAZZらしく見えないが、一番JAZZとして大切な、エモーションと 突進する動機・新鮮をしっかり感じさせてくれる。  永い間片づけられることなく、棚のどっかの隅っこであり続けた、その秘密を確かめられた畢竟の佳作である。  いわゆる前衛の闘志であった、Pharoah Sanders  や、Ornette Coleman、SONNY SHARROCK BAND、SUN RA、PAUL BLEY、JOHN SURMAN、Julius Hemphill、Marion Brown、HENRY THREADGILL、ARCHIE SHEPP、DAVID S. WARE 、DAVID MURRAY、Richard Davis、Philip Wilson、PAUL MOTIAN、CECIL TAYLOR 、MUHAL RICHARD ABRAMS 達が、時代の巡り ・変遷・脱皮の中で失速・迂回せず、ずっしりとしっかり核・信条を懐き、豊饒の円を開花させているのを見るのは、じつに気分がいいものだ。  一切をキッパリとサラリと見事に弾劾する、引き締まった胸の透く硬質のサウンド・エモーション。  壁を背に重量コンクリートの固まりの上に 、大きな素焼きの植木鉢を並べ、さらにKさんに貰った厚い一枚板、この一枚ボードに乗かった、木の箱・鋳造ホーン。  打つとカン・カンと乾いた明るい吹っ切れた解放と洒脱のヨロコビを発し、潔く消え入る。  響音・サウンドに変換されずに取り残された夥しいエネルギー、震え・振動は明快な余韻を曳き、極自然の原則で大地に還る。  身じろぎせず静謐に倦まず放射する、気体圧の連射・飛翔・反射・干渉で生まれる、連続絵巻。   重量コンクリートは、Sさんに頂き、引っ越しの際は最重要件として真っ先に取り組んでいる。  Sさんの優しさ、16個の暗灰の挺身モノリス、 楽器や音源、音列・サウンドの揺るぎない定位・静謐・奥行き・個々の尊厳の極上無類の響音を絶えず愉しみ・歓喜に震えておりまする。  このそよぎを浴び・呼吸・摂取、励まされ、叱咤激励される。  恥多き怠惰な日々をむさぼる己は、尊敬するお方にもしかしたら、愛されているかも知れない想い、歓びが飛翔・暴走する。  この幸せ・歓びは、俄に獲得でき、転がりこんで来たものでない。

1998年10月13日火曜日

沸騰するものが西の山嶺に没し、余熱の緩やかな斜面に水が打たれ、こんもりしたハナゾノツクバネウツギから甘い憂愁が流れ出し、新しい方向・高台・街道・連山から足音しのばせ降りてくる沈静と煽情の風、絶対矛盾的自己同一。  超越の知性に頬・首筋をサッと撫でられ、ドキッ!、…*、思わず歩を進め、鉄の階段を潜り、扉を曳き暗闇にするりと潜り込む。  もう一つ扉を推し不思議の国のアリスのうさぎ室へ。  鋭い眼光を見事な黒ひげに秘めた、シェップ青年・マルチリード奏者が黙って受け入れてくれる。   ふうっ…*、そっと息をゆっくり吸いながら、柑橘の断片をさり気なく散らした、清冽な一杯を特殊コースターに置いてくれる。  提供される音楽は、観たことのない瞠目の連続、己の100枚足らずのコレクションとは別世界、沿線の いくつかの地下部屋でも目にしたこ とのない数々。  さっそく DiskUnion へ週末を待ちわび足を運び、 黒に赤 ロゴ、許し難い色の袋を抱え、たくさん持ち帰った。  フリージャズ系のマガジンを持ち歩き隅々に目を凝らした。  更に夜が更け、頼まないのにそっと置いてくれる一杯を、黙って・話を遮らず ごく自然に頂いた。  何日か経ち、一瞬それに気が付いた、なにもできなかった。  店の経営のことなど、これっぽちも気にせず・考えたことがなく、今でも後悔の無念が続く 。  己自身のしぶとい復讐を、じわじわ受け入れている。  音楽が途絶え、盤を取り替えに猫の棚に歩き、ラベンダーの沈静・花芯の悲嘆を吸うとき、雨のそぼ降る夜は宜なるかな。  深夜、肩と首をすぼめ辛うじて静謐を装い、 胴を振るわせ瞼で嗚咽している。  だから、非フリージャズとの差別の傾斜を深め 、見せかけの平安、栄華繁栄をむさぼる世界を厳しく弾劾・復讐している。  個人で遊ぶ趣味の世界で妥協・迎合・偽善は、自体を滅ぼし兼ねない。  不思議の国のアリスのうさぎ室では、徹底し てフリージャズ一辺倒の方ばかりであったので、この点での心配は皆無、充実した満足の夜であった。  N君はサラサラ髪、つぶらな黒目、信長口髭の顔をあげ、憐憫のほくそ笑み、嬉々として断言する。  『”見せかけの安定”をむさぼる現状下、あえて世に問う、”混迷と萌芽の60年代再現……。”の……。』  正確には、 『……”こっ・こっ・こんーっめい!……』、と熱意・情熱が込められている。  

1998年10月14日水曜日

土塀から照葉樹、垣根を魑魅魍魎が這いまわる黄昏から、白き月がこんもりした杜にもたれかかる頃 。  厳寒の痛い道をネズミ男のいでたち・戦闘服、N君が長い夜道を訪ねて来る頃。  ぼくらは酩酊に油断しても、弾劾の崖をますます高く、揺るぎないもの途方もないモノリスを構築してしまっていた。  勇気を推して持ち込んだ、”落陽”を含む両面を黙って掛けて頂いたときは、畏れ多く認可・賞賛・寛大のお話を聴き そそくさと退散、うれしさと羞恥を何回も嚥下、緩やかな斜面を急いだ。  実は、マルチリード奏者の…友達が、買ってきて新譜祭壇に置いた、『……の背中がいい』盤−”Eric Clapton/ E.C. Was Here、だった?!。”で、勇気が出た。  どうやら、高中正義(むきむきまん)が、好みに合ったことだけらしいと、何年も経ってから絶望・落胆の臍を咬んだ。  少しの希望については、あれからずっと逢っていないので判らない。   やがて、帰りにそっと 、とっておきの一枚、JOHN SURMAN などを手渡してくれるようになった。  翌日、ハナゾノツクバネウツギが吐き出す甘い憂愁を吸い、いそいそと角を曲がる、Jazz教室の明かりがともっていない。  このとっておきが意味するサインを 知ったのはずっと後、こうして何枚も貯まってまって、欄干に足を掛け暮れなずむ河面を見下ろし、流れる太陽風に衝かれていた時。  西方に出かけた帰りに、UCCコーヒー店に寄って”#50・ブルーマウンテン”を200g入手する。  焼き海苔の空き缶に移してみたら、”30%増量”で心配?!したが、ピタリ!と収まった。  太刀魚を焼き、スダチをチュッ!とやり、夕食。  昨夜、”UA”の”カピバラ・レストラン”を聴くのを忘れてしまった。  J-WAVE Website: SOUND SEARCH で選曲をチェックする。  Kraftwerkの”TOUR DE FRANCE”が気になった。 MANU DIBANGO 1/ COMMENT FAIRE L'AMOUR AVEC UN NEGRE SANS SE FATIGUER/ BMG 883 252 がとても楽しい。  アフロポップだが、活躍地のフランスで鍛えられた、したたかさを内に隠しつつ、燦たる優しさと躍動に満ちている。  心地よい、微妙に変遷する繰り返しの、律動・動機は、どっぷり浸かれば、別世界。  四肢の疲労、心身に巣くった澱は、たちまち霧散・退散、ヒュー・ヒューと解放・奔放・洒脱の気流が通りぬけるのさ。

1998年10月18日日曜日  

JAZZとかワールドミュージックCDの新譜のリリースをチェックできるWebを探していた。  Music boulevard のJAZZ、World Musicとか、…の最新リリースが興味を引いた。  Music Boulevard のJAZZサイトの中の、Music Boulevard: Make Your Own Miles Davis CDでマイルス・デイビスの旧作(主にハードバップ)が聴ける、編集して聴けるところもおもしろい、新しい発見があるわけでないが、音を誰かと共有?!したりもできるので愉しい。  Mellow,Upbeat,etc Select from Entire Catalog Celebrity-picked Tracks Customer-picked Tracks "All Miles" Preview Radioに分けられている。  JAZZとかのライブ放送(CDの連続演奏)のサイトを見つけた。 Spinnerである、rock、oldies、thems、tophits、moodfood、classical、jazz&blues、urban&dance、country&folk、world&new ageに分けられている。  大根おろしを作り、こんぶとシジミ、鰹節削り節で出汁を取り、赤だしも作る。  ”カンパチ”のお造りに、スダチをチュッとやって夕食。  ゴツゴツ緑の不釣り合いな大きさ、黄緑・白の種子を毎度のことに一瞥、指に付いた匂い、えぐみと清冽の危うい鬩ぎ合いを鼻に付ける。  仕立屋風に、深赤や緑の海藻、茗荷、大葉、大根の千切りを添えられれば、ぐっと美味しさも増すのに。  せめて茗荷だけでもと想うが、日持ちしない萎れ・縮んだのを見たくなく、躊躇してしまう。  一度にたくさん食べると、アルカロイドにやられそうだし。   おひるは、タマネギと赤カレイのシンプル、滋味がいっぱいの煮付け。  これは仕上がり時の、煮汁の濃さと量に最大の関心が起こり、実験の愉しみが空腹と独立排他的に混然一体化する、哲学を具現化する現場の興奮があり、愉快で愉しいひととき。  昨夜は、冷凍でない鮮血が滴るタチウオを焼いた。   白くて柔らかい、零れる韲えかなむっちり、狐色・透明のパリッとした極薄の皮。  絶妙の美味い縁側をたっぷり持っているので愉しみ。  注意深く上手く外した縁側と背びれ、さらに幅広フォーク状を使い片刃櫛状の骨を引き抜く。  太刀魚は生を食べて育ったので、遠海冷凍のパサパサ、銀の誇りを破棄したやつは焼く気が興らない。  いずれもスダチが欠かせない。   きれいに残した骨を眺め、お茶をぐびっと。  濃いコーヒーを炒れて、SUN RA/ Sound Sun Pleasure! /EVIDEACE ECD 22014-2 を聴く。  ずいぶん端正で抑制された響きに覆われているが、ゆったりとした豊麗なサウンドの進行であり、屈託のない新天地が開けて気分がいい。  またしても甘栗を入手するのを忘れた。  これは、ちょっと出かけたときに、忘れないようにしないと手に入らない。

1998年10月20日火曜日  

Netscape/Communicator4.5には、RealPlayer 5.0がバンドルされているが、現在βテスト中のRealPlayer G2も、製品版ができ次第バンドルする予定らしい。  現在は英語版の Netscape Communicator Ver4.5 がリリースされている。  ソフトウェアの数の違いによって"Base Install"、"Complete Install"、 "Professional Edition"の3つのタイプがある。 この英語版は、ごく一部分日本語が文字が正しく表示されない(これがまた興味をそそるナリ)が、充分使える。  日本語版のリリースは11月6日。  日本語版は Netscape Comm....v4.06ja が最新。  ”ダイヤルアップ ネットワーク 1.3 アップグレード”がリリースされている。  そのリリースノートには、『MicrosoftR WindowsR 95 (以下 Windows 95) ダイヤルアップ ネットワーク 1.3 (以下 DUN 1.3) アップグレードは、Windows 95 で初めにリリースされたダイヤルアップ ネットワーク コンポーネントに機能を追加します。  DUN 1.3 には、1.2 リリースおよび ISDN 1.1 リリースのすべての機能が備わっています。追加機能には、内部 ISDN アダプタ、2 つの ISDN チャネルへのマルチリンク、非標準ログイン接続を自動化するための接続時スクリプト、および PPTP クライアントのサポートが含まれます。  1.1 DUN 1.3 リリースで追加されたパフォーマンス関連の機能  · 今回のアップデートでは、PPTP 接続の際に暗号化と圧縮を行うという過去にない新モードを実現しました。  この新モードにより、遅延率の高いネットワークや、パケットの損失が著しいネットワークにおいて PPTP を利用することにより発生するパフォーマンスの問題を解決できます。このアップグレード版は、これまでの PPTP システムと完全に互換性がありますが、これまでにないモードを折衝するために、PPTP クライアントと PPTP サーバーの両方がこの新モードをサポートしている必要があります。  一方が新モードに対応していない場合は、通常の MPPE 圧縮および暗号化の折衝が行われます。 · ダイヤルアップ接続における IP のパケット サイズは、現在では接続速度に応じて自動的に調整されます。 設定は、128kbps 以下のダイヤルアップ接続が [小] (576) で、高速なダイヤルアップ接続または LAN 接続が [大] (1500) です。  らに、フラグメント化を避けるため、MTU (Maximum Transit Unit:最大転送単位) に応じて PPTP のフレーム サイズが調整されます。  ダイヤルアップや PPTP における MTU サイズは手動で特定のサイズに設定できます。これらの値は、ダイヤルアップ アダプタの詳細プロパティで設定できます。  · PPTP 受信ウィンドウの既定のサイズが 16 に拡大されました。  1.2 DUN 1.3 リリースのセキュリティ機能  · MSCHAP (MSCHAP V2) の新バージョンが実装され、相互認証および高度な初期データ暗号化キーが実現し、送信パスと受信パスで異なる暗号キーを使用できるようになりました。  MSCHAP 交換中にパスワードが解読される可能性を最小限にするために、MSCHAP V2 では MSCHAP password change V1 のサポートを廃止しました。LMHASH エンコードされたパスワードは送信しません。  · 新しいレジストリ変数の SecureVPN は Windows 95 コンピュータに MSCHAP V2 の使用を強制し、すべての仮想プライベート ネットワーク (PPTP) 接続に対して暗号化を要求します。  · 接続ごとに設定できる [データの暗号化を使用する] オプションが追加されました。 · 新しいレジストリ変数の ForceStrongEncryption により、クライアントは高度暗号化を要求できるようになりました。  · ソフトウェア圧縮から独立して、データの暗号化の折衝を行うことができるようになりました。 』とある。  Microsoft Media Player 6.0 for Win 95, 98 & NT 4.0日本語版 jp(WAV, AVI, QuickTimeムービー, Real Audio 4.0, Real Video 4.0, ASF(NetShow), MPEG 1, MPEG 2(要デコーダ), MPEG Audio Layer 3, MIDI などストリーミングを含むファイルを再生できる。 Active Movie や Netshow Player を踏襲する。) がリリースされている。 

1998年10月22日木曜日  

アビー・リンカーンを聴く、ストイックに響く硬質のボイスが好きだ。  大まかに場所が宛われているねこの棚からCDを4枚抜き出し、適当に始める。  Abbey Lincoln/  A Turtle's Dream/ VERVE527 382-2   いっぱいの、ワイシャツ大男や今でも前でも悪ガキの相棒達と、揚々として、のびのびと、ゆるぎない愉しみの午後を過ごしてるんだらうなぁ!。   直進しながら全く遠慮などもうとうなく、あたり一面に行き渡らせるホーンの深呼吸。  発散であるところの“プワァ……!?”、とか、削ぎ落とされた頷きや、よちよち歩きでの“ボト・ボト”、“ドッ・ドッ”。   呟きがらもたれかかって襲ってくる、背丈程もある“立ち上がったカブトムシ”のワイヤーの唸り。  寡黙で別人の優しい兄貴たちが、『∨∂⊥∇∠∧Γζ……』語っている。   あたかも投げやりさを装った? 、ぶっきらぼうな優しさに圧倒されるんにゃぁ……!。  Abbey Lincoln/ WHOLLY EARTH/ VERVE POCJ-1432、〃/ DEVIL'S GOT YOUR TONGUE/ POCJ-1142、〃/ STAN GETS/ YOU GOTTA PAY THE BAND/ VERVE527 314 51 110-2 、〃/ Talking To The Sun/ R2 79635 希望、自信、愉しみ等が、渇いたストイックな静謐な叫び 、柔軟自在な語りできっぱりと、“ポツリ、ポツリ”君に発表される。  きっと、ちょっと賢い大人になれるぞ!、虜になったりするかもしれん?。  ウォッカのようにサラリ!としたドライな情念がすばらしい。  ハスキーなのでガラスの上を滑るような疲労ある、芯のある図太いヴォイスだと 、また違った困憊があるのだろうか。  ちょっと外に出て散歩する、外気の解放感にはのびのびさせられる。  暗闇の向こうに虫の声を探す。  時々、人工照明だけが覆い被さり、君臨する黒い道路を箱が走り去る。  一瞬の喧噪が天空に飲み込まれ 、あっという間に残響さえも跡形もなくなる。  明るいガラス張りの三角屋根のハンガーバーショップ、テーブルで若者が息を潜めて額を寄せ合ったり、開いた本に埋没している。  その光輝が溢れる宇宙基地には、まだ?!”カルビ…”は無かった。  フライドポテト、コーンスープがうまい。  コーンスープは創るのが愉しくないので 、いつまで経っても材料がある。  きっとまたゴミ袋に余裕があるとき一緒に。  夜更けのカップヌードルは、旨い。  135ml缶のビールと仲良しである。  ほかにも友達がいそうなので、なんとか見つけだし貴重な愉しみの時間の一員になってもらいたい。  ヒリヒリ、ジンジンするアルカロイドが跳躍する歓びが残る舌で、”#50・ブルーマウンテン”を 愉しむ。  窓ガラスの向こうに、背の低い丸みを全体に溢れさせた、影がそっと忍び寄る。  コン!コン!、窓を打ったような、嬉しい気配が待ちきれず、窓を開ける。  毛むくじゃらの薄茶の手が、すっと入ってくる期待は習慣となっている。   =(・。.・)= どもは、碧い目をランランと輝かせて活発である。  蛇のように組んず解れつ肩を押し合い、空中テーブルに入れ替わり立ち替わり、めいめいが愉快な丸顔を出し、クッキーなんぞをおくれと言う。   からかいの実験にすぐに応じてくれる。  鼻に力を込め、牙を剥き耳を倒し、後ずさりの構えで、『……ハ・ハッ…*、……ッ』懸命に牽制する。  ひんやりした夜気が引き締まった星降る下で、小さな鼻先で右往左往している。  PPlus! for Windows v1.12 がおもしろそうだ。

1998年10月25日日曜日  

Netscape Communicator英語版のv4.5正式版 complete_install (15MB)を FTPサイト からダウンロードしセットアップした。  htmlドキュメントのアイコンと関連付けがIEから”操舵輪”に変わったのを戻す。  その他の Web ブラウザ プログラムが同時にインストールされている場合 を行う。  日本語環境に設定する、[View]、[Charactor Set]、から[Japanese(Auto-Detect)]にチェックを入れ、[Set Default Character Set]を選択して完了、これでweb内の日本語が正しく表示(大きなゴシック体がやや汚い!)されるようになる。  Outlook Expressが使えなくなっているのを戻す、Outlook Expressの[オプション]、[全般]、[Outlook Expressを通常使う電子メールプログラムにする]のチェックを戻す。  すぐに発見したβ2版から変わったところは、ステイタスバーで流れるメッセージ(≒流しそうめん)の日本語の文字化けがまともになったこと、この素麺が突っかかりながら流れるようになってもたこと。 Page Up、Page Downキーによるスクロールができるようになったことは、うれしい。  v4.5正式版を少し調べた。  ”CNET Briefs Tech News:ネットスケープ、Communicator 4.5を出荷 ”によると、『Communicator 4.06および4.07のリリース時に搭載されていた、「スマートブラウジング」という名前で統一していた新しい検索およびナビゲーション機能。  これは、ブラウザのアドレスバーに検索用キーワードを入力することができる。  これによって、入力したキーワードそのままのサイトを表示するか、ディレクトリページを表示するか、ないしはネットスケープのポータルサイトであるNetcenterによる検索結果が表示される、というもの。  4.06および4.5ベータ1では、アドレスバーに単語を1つだけ入力すると、ユーザーによる初期設定に従って、「.com」「.org」「.net」などのアドレスを追加して検索を行う。  これまでは「scripting」あるいは「broadcast」といった単語を入力すると、編集が施された関連サイトのリストが表示されるか、関連するページリストを表示するNetcenterのディレクトリサービスが表示されていた。  次のバージョンでは、まず最初に適合するドメイン名が存在するかどうかを確認してから、関連サイトのリストを表示し、それでも候補がない場合には検索サイト「エキサイト」による検索結果リストを用いたサイトリストを表示する仕様となった。  スマートブラウジングの2つめの機能は、米アレクサ・インターネットの協力によって搭載されたもの。 ユーザーのブラウズ中、常に関連サイトリストを表示するという機能だ。 …… 』 という。  

1998年10月26日月曜日

また、窓の杜 - 「Communicator 4.5」正式版がリリース によると、『米Netscape Communicationsは16日(現地時間)、WWWブラウザーを含むクライアントソフト群「Netscape Communicator」英語版のv4.5正式版をリリースした。  Windows版はWindows 95/NT用のみのリリースでWindows 3.1は用意されていない。  含まれるソフトウェアの数の違いによって"Base Install"、"Complete Install"、 "Professional Edition"の3つのタイプが用意されており、同社サイトよりダウンロードできる。  Communicator 4.5は、Netscapeが運営するポータルサイト「Netcenter」との連携が強化されたのが特徴だ。  新たに追加されたSmartBrowsing機能では、URL欄にURL以外のキーワードを入力するとNetcenterを検索して関連ページを表示するInternet Keyword機能や、表示中のページの関連ページを示すWhat's Related機能などが実装された。  Internet Keyword機能では、試しにURL欄に"Communicator"と入力するとNetscapeのブラウザー紹介ページが表示され、"Internet Explorer"と入力するとMicrosoftのIEホームページが現れる。  また、"news"や"money"、"book"などのキーワードを入力すると「Netcenter」内の関連ページが表示され、"forest"だと"www.forest.com"のようにURLを補完したページが現れる。  複数の単語をスペースで区切って入力することもできるが、残念ながら日本語での入力には対応していない。またプロキシーサーバーを利用していると正しく動作しない場合もある。  もう一つのWhat's Related機能では、URL欄の右側にある [What's Related]ボタンを押すと、表示中のページの関連サイトの一覧がポップアップメニューで表示される。  こちらも日本語が正しく表示されないが、「窓の杜」の関連サイトとして「Vector Pack」が、また「Vector Pack」を表示している時は「窓の杜」が関連サイト一覧リストのトップに表示される。  メールソフトの「Messenger」も、画面構成がこれまでの上下2ペイン構成から3ペイン構成に変更され、ニュースリーダー機能が統合されるなど、大きく変化している。  なお、v4.5をインストールする際には、デフォルトのWWWブラウザーとして設定するか、スタートページを「Netcenter」に変更するか、「Netcenter」を検索エンジンにするかをチェックボックス形式で質問される。  ここで、例えばスタートページを「Netcenter」に変更すると、「Internet Explorer」のスタートページまで変更されてしまうなど、これも「Netcenter」に誘導するための策のひとつになっている。』と、いうモンらしい。  富有柿、紅玉の皮を剥き、8つに縦割りしたのを、…に頂いた木の盆に盛って、フォークで運ぶ。  富有は新種の柿を食べた後では水っぽく感じてしまう、しかしこのジューシーこそが他の柿にない魅力、紅玉はきっぱりした清冽な攻撃がある。  紅玉はだんだん見かけることが少なく、棚にも特別扱いで並べられている。  遅い朝の真っ新の横殴り、キラキラの日差しを受けて、=( ゚。.゚ )= と遊ぶ。  紐のようなものを見つけると満面の好奇心を浮かべ、跳躍しながらやってきて、きっと噛んだり、『チョン!チョン!』と叩いてみる。  地面に座り込んでゴロゴロをやったり、指の噛み噛みをやっていたが、暫くして飽きられてしまった。  プイッ!、と遠ざかる。  背を丸くして跳び上がって嬉々として、里芋が旺盛な畑に出かけた。  バッタでも見つけるのだろうか?。

1998年10月28日水曜日  

ドトールコーヒーで先日入手したブルーマウンテンブレンドを挽き、カリタで炒れる。  これは直ぐに売り切れるので入手出来た日は、新鮮な香りの期待と、獲得の歓びが余計にあるのでうれしい。  いわゆるミネラルウォーターで炒れようと想っていたのだが、習慣がないので後で気が付く、それはそれで愉しみを先に追いやった感じで悪くない。  一番旨いブランドを探そうと想う。  硬度だけでもてんでバラバラだから 、大いに挑戦の張り合いがありそうだ。  ”Festina Lente!”(悠々と して急げ!)と刻まれたマグカップ・磁器を眺め、ひたひたとうち寄せる潮でズック靴がひんやりしてきた感触で思わず我に返った一番堰を想い出す。  中ぶりのマグカップ 薄褐色にポチポチの茶砂を散らした磁器は、なにかで貰ったもの。  さらに、読書家の城戸真亜子似が悪戯ぽい目で、『これっ…*』と言って渡してくれた箱入りの計2個がある。  暫く使っていたが、ロゴをいつも眺めていたくなり、手作りの飾り棚に置き眺めている。  従って、くるぶし上をしっかり・キュッと覆う、全体の丸みがかわいい黒革靴を、机越しに振り上げて見せてくれた、小ジョコンダさんのことを想い出す愉しみももっらた。  『グット来るものは、……』と唐突に切り出し、……さんの靴、と積極自白を装った不躾に、陽気・愉快に返してくれたことに驚き・感嘆・感心・感謝。  動揺のせいか、黒靴の元がスラックスであったか?、落ち着いたLightBlueの巻スカートだったか?、どう頭を捻っても見えてこないのですん。  下流の汽水域はもう一つの堅牢な水門と特殊建物に棲む、黒色カタツムリ・強力な動力排水ポンプで水道・海に繋がっている。  潮の干満の影響を緩やかに受けている。  葦をかき分け踏み倒し水辺に立つことができ、長い間に砂が剥き出しになっている足場が幾つかできている。  このポイントに順に立ち込み、川に澄むすばしこく・狡猾・どん欲なのを誘う。  磁器の色と模様が、愉しみの詰まった水辺の砂を想い出させる。  麦わら帽子を被り、竹竿を担いで足繁く駆けつけた。  裏の川で採ったザリガニの尻尾の白い身を鈎に刺し、そっと遠くへ着水させた。  少しずつ引きずる、錘が石などにぶつかり、ゴツッ!、……!。 コン!、……!。  フッ〜*、と引っ張るような微かな伝達・お知らせを見逃さず、グィ!と竿先を煽る。  ブル~*・ブル~*した生き物のもだえる・逆らう震動を受け入れる。  一瞬で発火しアドレナリンが奔流する、緑波打つ草の世界、キラキラ光を反射し輝く水面、一切が祝祭・絶叫の声を上げる。  エイッ!、〜*と夏草に放り投げる。  ハゼ、背に砂、腹に海藻混じりの川底模様、クルッ~*とした目、慇懃に閉じた大きな口、吸盤のような腹びれ。   ネバネバ、クネクネを葦の葉を敷き詰めた竹籠に入れ水際に浸ける。  あたりは、誰も祝祭など行っておらず、遠くの案山子が両手を拡げ首を傾げている。  葦の岸に30mほどの丸太を渡し、砂底に打ち込んだ杭と、筋交いで押しとどめた甘い真水が、あちこちで迸る。  堰の上は平らで突起などなく、立って歩くことが 出来る幅が充分あり、ずさって向きを変え戻ってくることが出来る。  それは、できる・可能ということで、数回ほどしか挑戦したことはない。  迸りには、びっしり手長海老がへばり付いておることは判っていたが、釣り方・掴まえる方法が解らなかった。  上流の真水側は、ホテイアオイがびっしり押し寄せている。  小島のように点在するこんもりした松林を通り抜け、川岸に猛繁する葦をサラサラ撫で、遥か南方からやってくる太陽風。  ニュース堤防・投げ釣り場 の情報を持って○田メカニカルに寄ったら居なかった。

1998年10月31日土曜日  

CDの新作リリースなどの様子を知りたいためにサイトを探していたら、44.1kHz Master Indexや、amplified.com、CDnowj検索jazz、iMusic NewsAgent、Music Previews、RootsWorldなどが新たに見つかった。  なかでも44.1kHz Master Index と amplified.com、JazzPop & Rock、Smooth Jazz、World がほしい情報があり面白いので気に入っている。  Microsoft Windows Downloads(All)、Power Toys & Kernal Toys で Windows 95 PowerToys - CabView 説明を獲得しセットアップした。  これはWin95のCD-ROMや、C:\WINDOWS\OPTIONS\CABSなどに収められているファイル(*.cab)を、Explorerなどで見たりコピーしたりできる。  清水寺の境内から飛び降りる賭で、ダイヤルアップ ネットワーク 1.3 アップグレード をセットアップした。  ダウンロードのためのページではこのように忠告?!している、『本ソフトウェア製品および関連したドキュメントは、何等保証もない現状有姿のままで提供されるものです。お客様による本ソフトウェア製品のいかなる使用についても、そのリスクはお客様が負うもので、マイクロソフトは責任を負うものではありません。  マイクロソフトとその供給者は、商品性、および特定目的に対する適合性の保証その他一切の保証を明示であると黙示であるとを問わず、一切負うものではありません。本ソフトウェア製品およびドキュメントの使用若しくは機能から生じる全ての危険は、お客様が負担しなければなりません。』  ガイドドキュメントにあった、アップグレード版とOSR2.1の双方ともWin95のCD要求もなくあっさり完了した、無事でよかった。  タスクバーのダイヤルアップのアイコンの色が汚くなった。  Netscape Communicator Ver4.5 に”Ctrl+F”キーによるWebの文字列検索があることにふと気がついた、Internet Explorerと同じキーでよろしい。  =(・。.・)=と、=(゜。.゜)=、たちにあげている”ネコクッキー”に好き嫌いがあるらしい。  フリスキー・お魚いろいろ・”まぐろ味”のほうが”ミックス味”より 食いつきがすばらしい。  申し訳ないので使い切るのを待たずに、”まぐ……”を買ってきた。  これで途方に暮れたような顔が、なくなるのだろうか?!。  魚とかをあげた後は、クッキーを出しても真っ直ぐ立ち向かうことはなく、何か探しものをしているようなそぶりをする。  魚屋を覗くのがささやかな愉しみである、特に本物より綺麗な砂を背に描いた鰈や、泥鰌が忙しく動き回っているのとか、脳天を割られたオコゼ、絵のような夢の色のイトヨリなど。  珍しいコチの鮨を魚屋さんで入手、丹沢名水の豆腐で冷や奴、チチヤス低糖ヨーグルト、次郎柿でちょっと遅いお昼。  大勢のネコが遊びに来た。 オコジョとそっくりの長い立派な尾を持った顔 。  ボディーがトラ模様の精悍な肢体の、新顔さんが堂々としてて圧倒された。  山に行った、木々は黄ばんでもいず、紅葉も見あたらなかった、静寂と落葉があった。 旧友と会った。  車高の高い藍青の箱が山林に停まっていた。  山間に長い影が這い上がり黄金の陽が当たらなくなるころ、旧友は『 ま…………!』一言吐いて、青い箱を駆って南に遠ざかって往った。  2年前とちっとも変わっていなかった。  ドラマウス。

1998年11月6日金曜日  

先日、再び山へ行った。  真っ新の冷気を吸い耳もとでビョウビョウ叫ぶヨロコビの声を聴き、南方へ向かう。  陸橋の頂上で天空を見渡し、今日の天気を占う、楽しみがヒシヒシ込み上げてくる。   ジグザクに長い道を辿る、北側の山肌を削って開かれた住宅地は静寂であり、人影がなく眠ったようである。  毎度のこととて、人物それに犬・猫とも見えることなく、ちょっと寂しく進む。  垣根越しに見える庭木が息づいていて、かろうじて生息が確かめられる。   東に走る広い道を横切り、駐車場に登り人家の庭を掠め、緩やかな坂道を漕ぐ。  汗ばみ息荒く頂上にたどり着く、切り取った竹藪の吐き出す吐息を吸い、あぁ〜*。  一息つくのももどかしく、ジャケットのボタンをはめる。   直進とS字の緩やかな一車線を滑空する。  ビョウビョウと耳元でヨロコビの喝采、熱き肉体を激しく冷却しにかかる。  最後のS字で、拠点の気配を探る。  南の斜面の畑に……島さんの姿があった。  『おっ!、……』 嗄れた声を発しながら巨体が近づき、青い缶に入ったコーヒーをくれた。  うこんなど、珍しい野菜をたくさん作っている。  中腹の民家から耕耘機を持ってきたときは、びっくりした。  野菜作りにとても詳しく、土の中の細菌や虫を駆除する薬は、根から吸収されること、その安全猶予期間など。  迷いや気負いなど全くなく、ゆっくり自分のペースで手入れをしながら、話してくれた。   安易な話題注入など耳も貸さず、さらりと一蹴。  後で思い起こし、それがとても楽しく・嬉しかった。  『……は、……だな。』  半分独り言のように、ぶっきらぼうに言葉少なに、太い声で噛みつくような口で話した。  ブナやニレの雑木林の頂点から赤い陽が隠れると、あたりの景色は一変する。  灰色の寂寥が降りてきて、あたり一面を侵し始める。  みるみる間に光彩が影を潜め、冷気が背後から被さってくる。   ゆったりした勾配、半反ほどの段々畑の稲刈りは、終わっていた。  切りかぶはまだ灰茶のままで、なくなった上身の諦めはとっくに過ぎているようだ。  トボトボと南の斜面を登り、 竹藪の切り通しまで汗をかく。  ビュンビュン風を切り、迫る夕暮れ具合を追いかけ、斜面を一気に下る。  夕刻でも人物、犬、猫に遭遇しない。  いま振り返っても、異空間。  箱がたくさんひしめくあたりに還る。  河面を過ぎる夜風は気持ちよく、愉しい一日の大半が終わったことを思い知らせてくれる。  西の山嶺の後方、編み笠のシルエットは黒く、天空は仄かに青い。  汚れた人工光輝の奔流を交わし、最後の斜面を遡上する。   目が覚めると=(゜。.゜)=の声がする、重い頭をもたげ這い上がり、牛乳とねこクッキーをもって窓を開ける。  白と黒の毛に覆われたコロコロした生き物が、嬉々としてウバメガシをよじ登ってくる。  『……ャ、……ァ、…*』、艶めかしい澄んだ発声を浴びる。  大きな茶の三毛も下までやってくる。  

1998年11月7日土曜日

RANDY WESTON のCDを探しに新宿丸井の地下の”Virgin”に出かけようとしたが気が変わった。  RANDY WESTON/ African Sunrise: Selections from "The Spirits of our Ancestors" /ANTILLES 314517 1772、〃/ Solo, Duo & Trio、RANDY WESTON/ The Spirits Of Our Ancestors が目的である。  低気圧の接近で頭が痛い。  駅前のドトールコーヒーでブルーマウンテンブレンドとワッフルを入手。  天津甘栗、カマスの開き、利尻昆布、鰹節削り節、ジャコ天など食材調達。  MADONNA Auslese も一本、冷蔵庫に仕舞う前にグビッとやると、たちまちサラ!サラ!、カラ!カラ!、燦たる爛熟が喉を走る。  インターネット・ラジオで今、面白いものは、Audio netや、musicnet、net radio、Shockgallery、QuickTimeShowcase、Sonicnet、Spinnerjazz、Thedj webradio、Timecast、Web-Radio などがある。  MILES DAVIS / The Man With The Horn  の Shout - (MPEG high quality) が好きである。  ジャズの大事な”エモーション”と”常に新たである”を共にしっかり備えていて、求心と拡散、虚無と充実、絢爛と黄昏、混沌と精緻が息づいている。  サポーターがつぎつぎにたゆまず派生させつづける 、絢爛たる揺るぎない地平で、暗く熱い生への渇望や、夕陽のように光輝にくるめいて燃えたつ生への愉悦を放射する。  贅肉をそぎ落とした寡黙に感じる荒地願望、明朗な空虚 。  暗鬱で熱っぽい激しい血を深く沈潜させた夜明けの吐息、氾濫であって無意識の力が漲っている。  甘栗を剥き、MADONNA Auslese をグラスに、コーヒーカップを抱えて秋の夜を愉しむ。 

1998年11月8日日曜日  

Yo Miles!Henry Kaiser/Wadada Leo Smith に興味を持った。  永い潜伏・沈黙から脱し、風の強く吹き荒れた暮れなずむ頃、新宿西口広場 、我々に姿を見せた MILES DAVIS/ We Want Miles に始まる MILES DAVIS の後期の作品、はなにかしら新しい発見がある。  Amandla、Decoy、Aura、 The Man With The Horn 耳に残る親しみのある旋律が大きく羽ばたき、ゆったりと反芻する。  気持を捉えて放さない粘着力がある、サラリとしたヒップホップである。 など。  独特の押さえ込むような、重いピラミッド型のサウンド、一貫して全て変わりがない。  ヒップホップなどその時代のスタイル、色彩をきちっと取り込み、完全に開花させるあたりも共通している。  独特の潤いのないサウンド 、あたかも拡散と搾取が同時に繰り広げられているようであり、反射や余韻のない鋼鉄と石の箱で作られたに違いない。  大きく波動として押し寄せ伝わってくるのは、叙情的なテクスチュアーであり、したたかなエモーションである。  研ぎ澄まされたホーンが、とつとつと吐露する清澄な愉悦が 、彼方まで充ちている。 

1998年11月11日水曜日 

先日リリースされたばかりの、 Netscape Communicator Ver4.5 日本語版 をセットアップした。  前回、Netscape Communicator英語版のv4.5正式版 complete_install (15MB)を FTPサイト からダウンロードしセットアップした際に、htmlドキュメントのアイコンと関連付けがIEから”操舵輪”に変わってしまい元に戻すのにいささかとまどったこともあり、”Netscape デスクトップの設定オプション”画面の、”□ Netscape Communicatorを標準ブラウザとし使用する”にデフォルトで入っているチェックを忘れずに外す。  英語版と同じフォルダーにセットアップした。  メール(Outlook Express)を見ようとしたら起動しない、ははぁ…*、と思いつつIEの”インターネットオプション”の”プログラム”の”メール”を見たら”Netscape Messenger”に勝手に変わっていたので元に戻す。  ブックマークとかの個人情報は全て引き継がれる。  Hautes Cotes de Nuits Rouge(オー・コート・ド・ニュイ ルージュ)を飲む。 渋くて溌剌としたものがありすばらしい。  MILES DAVIS/ Amandla、〃/ Siesta Original Soundtrack、〃/ with Michel LeGrand (Artist)/ Dingo を今日も聴く。  静謐を重んじた、叙情詩は端正で、カチッとした揺るぎない精緻に覆われている。  

1998年11月14日土曜日

PhotoDraw 2000 の30日間トライアル版をセットアップしようとしたが、『*.cabファイルが開けません。』とのメッセージが出て、失敗した。  条件と方法を変え 、再度挑戦するつもりだ。  夕刻、外出から帰還、=(゜。.゜)= が、『……ァ、……ャ』と叫びながら、里芋の畑の方から転がるように駆け、迎えてくれる。  拾い上げて”ゴロゴロ”と”噛み噛み”をやりながら玄関までゆっくり歩く。  ねこクッキー以外の食べ物だと、いきなりガブリッ!とやることはなく、 『チョン!、チョン!』と転がしたり舐めてみたりする。  =(・。.・)= と、=(゜。.゜)= がひとつの皿で頭突きをやりながら、『……ワウ、ワウ、』歓びの声を発しつつ没頭している。  ショップIBM で ”ホームページ・ビルダー2000 アップグレード”(83H7291) 6,630円 をオーダーした。  ★ホームページ・ビルダー2000 (Windows 98,Windows 95,WindowsNT 4.0版)  ・使いやすい操作画面−操作画面を一新し、ページ編集からファイル転送まで 全て同じウィンドウ内で作業可能  ・最新のインターネット技術に対応−HTML4.0に一部対応し、ダイナミックHTMLやチャンネルの作成、CSS*といった最新技術が利用可能・豊富なページテンプレート−約60種類のページテンプレートを元に多彩な素材を選んでゆくだけでホームページが作成可能 ・イメージ編集〜初心者をプロへ、これでグラフィックソフトいらず〜 ・ウェブアート デザイナー−ロゴやボタン等の部品の作成及びイメージ編集  ・ウェブ アニメータアニメーションGIFの自動作成が可能  ・豊富な素材−イメージやサウンドなどの素材を約2000点同梱  ・サイトの作成、管理やサイト全体の目次となるサイトマップ生成機能 *CSS カスケーディング・スタイル・シート サウンドが楽しみ。  へた字、ダサ字 for Windows、The翻訳インターネット体験版 

1998年11月17日火曜日

日曜の夜、11時30分から始まる、”UA”の”カピバラ・レストラン”を聴いた。   ときどき聴くのを忘れてしまう。  そんな時は、J-WAVE Website: SOUND SEARCH で選曲をチェックする。  若者に元気づけられている実感で歓びがいっぱいの、学校の帰りに交わしたような。  つい今しがた、たった今思いついたような、ゴツゴツの剥きだしの心情トークこそがすばらしいのだが。   それに近い、別世界の蜜がたっぷりつまった、とっておきの話題が発表される。  大ぶりの”カマスの干物”を焙ってスダチを『チュッ!、…*』とやる。  白菜の漬け物 を斬る、ミネラルウォーターで炊いたご飯がうまい。  ”TRAPICHE Malbec OAK CASK 1994”(トラピチェ マルベッククォーク 1994年) で舌を洗う。  RANDY WESTON / African Sunrise: Selections from "The Spirits of our Ancestors" /ANTILLES 314517 1772  を、またまた聴く。  白い板に並んだボタンをあちこち押さえながら、自動繰り返しで聴いていると、何となく視野と胸が広がるところが出現し始める。  くすんだ打弦に引き込まれ 、ちょっと手を止める。  それもいつしか、気にならなくなっていく。  次郎柿は終わったみたいだ。  天津甘栗って、日本に無い種なのだろうか。  ”ザ・フィッシング”で竜安寺の石庭を見た。   ちょっとした小舟のように、岩礁が海面に散らばっている。  足下を渦が沸き立ち、たちまち潜り込み、のたくって河となり推進する。  眩暈がしてもおかしくない。   と、岩に直立した黒い影が差し上げた半円の先が潮を切り裂き、ぬめぬめした真っ黒の丸顔が空を舞う。  濡れた丸い目は見開いたままである。  五島列島のグレ(メジナ)。   夜更け、粒コショウソーセージをフライパンで灼き、アルゼンチンワインを愉しむ。  粉っぽいベルギーワッフルがうまい。

1998年11月18日水曜日  

MP3関連ソフトのダウンロードのためのリンクを Win/Mac関連ソフトのダウンロードと、サウンド とかに作った。 再生は、 Microsoft Media Player 6.0 for Win 95, 98 & NT 4.0日本語版 で可能。  金柑を食べた、瑞々しさが無く、香りと味も希薄でがっかりした。  今度こそは……。  無精髭のK君がゆっくり歩いてくる姿を認めたので、話を聴く。   『行ってるよ。』、『…… 』、『大磯』、『なにが釣れた?!、タナゴ?!とか……』、『黒鯛!』、『魚らしい魚だ!、(^ ^)』、『このくらいのやつな、チンチンてやつ、あとメゴチキス、縞鯛?!……、図鑑で見た。』  魚らしい魚を熱望していた待ち人は、すっかり大きくなって東北の内陸にいると、数ヶ月前に聴かされた。   ”Pharoah Sanders/ Save Our Children/ Verve POCJ-1418 秋風に乗ってやって来た甘く暖かい潮は藍青の深淵を孕む。   北に向かって延びた、松林に守られた砂嘴を大きく回り込み、入り江に入る。  青く霞む山嶺の麓に、ひたひたと黄金の轍を延ばす。  キラキラと沸き立つ光輝は疲れを知らない。   ピリピリするマグネシウムが、褐色の砂を倦むことなく洗う。  ゆたうものに浮かぶのは、山でなく、後退し続ける影絵である。  松風を聴きながら魚になっていると、澄明で暖かいキラキラ輝く潮が澎湃とさし、全身に漲り、自我が肩からのびのび揮発していく。   燦たる落日に向かって、刷毛で掃いたような白い雲が追いかける。  お……ぃ。” を聴く 。  RANDY WESTON/ African Sunrise: Selections from "The Spirits of our Ancestors" /ANTILLES 314517 1772 で熱いブロウを聴かせてくれる Pharoah Sanders がゆったり、のびのびと呼吸する。  朝、目が覚めて引き戸を曳きキッチンに入った途端、白い獣がヒラリと身を交わし、風のように音もなく窓から出ていった。  一瞬眼が会ったと思うが、オコジョ だったと思う。  60cm程のずっしりした獣が、ジャンプしてやっと頭が通れる隙間からスルリと抜け出した、目の前を過ぎったツーステップの疾風でいっぺんに覚醒してしまった。

1998年11月20日金曜日

IE 5β日本語版 1がリリースされた。 『窓の杜 - Internet Explorer 5日本語ベータ版がリリース』によると、『マイクロソフト(株)は19日、WWWブラウザーの最新評価版「Internet Explorer5 Beta」の日本語版をリリースした。Windows 98用と、Windows 95/NT 4.0用の2種類で、管理者キットの「IEAK 5 Beta」も合わせてリリースされた。 現在同社Webサイトから無償ダウンロードできる。  IE5の特徴は、OfficeやVisual Basicにも導入されている支援機能"IntelliSenseテクノロジ"が搭載されたこと。 外見的にはまず、アドレス欄の脇に[移動]ボタンが追加されているのが目に入る。これは、マウス操作でURLなどをカット&ペーストした後に使用する[Enter]キーの代わりとなるボタンだ。また、リンクバーにもボタンが追加され、バーに表示しきれないリンクがプルダウンメニューで一覧表示されるようになった。  入力中のURLを自動補完するオートコンプリート機能も、英語版とおなじくプルダウンメニューで候補URLが一覧表示される形式に変更された。  画面左のエクスプローラーバーに表示される[履歴]では、日付順、サイト順、サイトを表示した回数順、今日表示したページ順の4つの項目でソートできるようになり、目的のページが見つけやすくなっている。  また、これまでの履歴を検索する機能も追加された。  [お気に入り]ページやチャンネルなどをオフラインで閲覧するための[同期]のスケジュール設定も強化され、同期する周期だけでなく同期する際に利用するダイヤルアップ接続先まで細かく指定できるようになっている。  なお、[お気に入り]やCookieは、新たに搭載されたインポート/エクスポート機能で、Netscape Navigatorなどとデータ交換することが可能になった。  メニューバーには新たに[ツール]メニューが追加され、ここからメールソフトやニュースリーダーの起動、[お気に入り]に登録しているページの一括更新、Windows Updateの利用、[インターネットオプション]の設定ができる。  インターネットオプションでは[接続]の設定項目が大きく変更され、LANやダイヤルアップ接続先ごとにプロキシーサーバーの設定ができるようになった。また詳細設定では、新しい暗号化規格「Transport Layer Security」(TLS)などの利用を指定するチェックボックスが新たに追加されている。  なお、IE4.0で搭載された「チャンネル」機能だが、IE 5ではツールバーからも表示メニューのエクスプローラーバーの選択肢からも外されていた。  ホームページに設置されている「Add Active Channel」のボタンをクリックしてもただ単に[お気に入り]のチャンネルフォルダにリンクが追加されるか、「オフラインお気に入りウィザード」が開いて、[お気に入り]の一つとして同期スケジュールが設定できるだけになっている。  一日試してみた限りでは、大きな機能の追加は見受けられないものの、操作性などのユーザーインターフェイスは確かに改善されているように感じられた。 また、同期スケジュール設定などを含めたダイヤルアップ接続に関する設定の強化は、複数のプロバイダーに加入していたり、テレホーダイなどの割引サービスを利用している人、ノートパソコンで様々な環境でアクセスするような人には便利だといえる。』 とある。

1998年11月25日水曜日  

”ホームページ・ビルダー2000 アップグレード版”をセットアップした。 Ver3.0にあった、”りんくみるだー(FTP)”とかがケースなどに見あたらないので、ちょっと不安のまま進める。 前のバージョンは自動的に見つけたらしく、Ver3.0のCDは要求されなかった。 ただ、C:\ にセットアップされていないケースでは、前バージョンのCDを要求に従って挿入しなけらばならなかった。 前バージョンの”サーバープロファイル設定”情報を引き継ぐ旨の問いが出るので、きっと”Yes”と返さなければ、サーバー名やユーザーID、パスワードを正確に打ち込まなければならなくなる。  注意すべきは、この問いはたった一回しか発せられないことだ。  削除して再セットアップしてみたりしたが、2度とこの問いは発せられることはなかった。 ”りんくみるだー(FTP)”は、ちゃんとあった。  念のために残しておいたVer3.0を削除した。  ”ホームページ・ビルダー”と一体なっていた。  あとで、マニュアルをめくっていたら、”ページマジック”や”フレームエディター”、”りんくみるだー”、”ファイル転送”の統合について記述が見つかった。  一太郎9の”キー割付”をバックアップする方法を見つけた。  デフォルトのホルダーにセットアップしたケースは、C:\JUST\JSLIB32\USER\TARO9\Tar9_stk.keyと、C:\JUST\JSLIB32\USER\TARO9\Taro9.env の2つのファイルを保存、転送すればよいのだ。  これは一太郎8もほぼ同じである。  キー割付リストの印刷が一太郎7以降できなくなって困っている。  夕方、 銀の鉄塔が見下ろす、畑を突っ切り帰還。  夕闇が浸みだした風をよけた、陽当たりのいい雑木・深山桜の中から、『……ミャ〜、…*』、小さな振るえが聞こえる。  近づくにつれてその声は確かなものとなり、『……、ガサ!、ゴソ!』と小さな生き物が 這い出てくる。  大きく手を伸ばし、尻尾の方を心持ちうかし、思いっきり伸びを する。  覚醒からたちまち元気を身体中に、溢れさせている。  ちょっぴり羨ましくなる。  疲れた肩と、やったるでの余裕の丸顔、ひげピンピン、=(゜。.゜)= は付かず離れず、対等でなく小さき物がややきっぱり先導する態様で歩を進める。  絶妙のタイミングと気の置けない、安堵感に満ちたレセプションは、いたく気に入り満足、感謝の気持ち。  そんな気持ちにさせてくれた 、両手に程よい重さ・大きさ・弾力の有る暖かい生き物を眺める。  枯れ葉に潜り、どんな夢をむさぼり午睡を愉しんでいたのだろうか?!。  いつも先導してくれる、気を付けないと踏んづけそうになる。  コロコロした暖かい、ゴロゴロと波動を躍動させる生き物の首の後ろを掴んで 引っ張り上げ、脇に抱えて歩く。  白の髭がピンッ!と張った丸顔を手に擦り付けて、挨拶が終わりに近づくと、歓びいっぱいに指を噛む。  この交歓はすばらしい。  昼、風に揺れながら天を仰ぐコスモスが元気であり、きつい菊の香を一瞬浴びて畑を抜ける。  『……ャ』、=(゜。.゜)= が、追いかけてきて、いつものところで立ち止まってこちらを見ている。  似たような光景が脳裏にクッキリ蘇り、すぐ消える。   やはり見上げて、追いかけていた。  よく乾いた木綿の野良着の匂いは、もう想い出せない。  RANDY WESTON/ African Sunrise: Selections from "The Spirits of our Ancestors" /ANTILLES 314517 1772  の 、Pharoah Sanders が自由奔放に咆吼しているのがすばらしい、感心する。  そっくりの”しゃくりあげ”が出現すると『おぉっ…*、(^ ^)』と思わず声が出てしまう。  

1998年11月26日木曜日  

コンクリートの箱を脱出、人影のない住宅地の碁盤目道を縫い、緩やかな陸橋を漕いで上がり。  頂上で山の端を眺め朝陽の放射雲のたれ込みを眺め、暫し今日の空模様を予想。  一気に風を斬り下り、ビョウビョウとしたはためきを振りきる。  朝の 斜光は長い尾を引き連れ、遠慮がなくキラキラ・清潔で、はにかんでいてどこかよそよそしい。  澄み切った南東の空にギラギラ沸騰するものがある。  静かなまばゆい優しい光彩が山の端から立ち上る。   彫塑の施された橋の欄干をすり抜け、コンビニでおにぎり・海苔の佃煮・おかか、大福、お〜いお茶を入手、ゆるやな長い勾配に立ち向かう。  丘陵の北の斜面、人影の全くない住宅地の碁盤目道を縫い、バイシュクルを漕 ぎ這い登る。  宅地はずれの雑木林沿いを歩き登る、笹の匂い・腐葉土の発酵と腐食の飛沫が通りに侵出し続けている。  剥き出しのU字溝は前日の雨を反映している、抜け道らしく次々に箱が通る。  当然、釣友のも通るので合図を送ったり忙しい。  東に走る広い車道の信号を足早にを横切り、ドウダンツツジの歩道を登り、下る。   狭い歩道の最後の下り途中にバス停があり、注意深く縫っていく。  けっしてここだけは、往き還りバイシュクルから降りることはない、手と足をのばしガードを擦り、努めて涼しい面持ちでやり過ごす。  還りに道を塞ぐ傍若無人の、遊園地帰りの群衆がとても邪魔。  急な坂を這い上がり民家の庭先を掠め、俄に白線を引き大型バスが屯する駐車場を突っ切り、笹の藪に匂いたなびく切り通しへ。  上り詰める頃に汗ばんでいる。   笹藪特有の匂いがするあたりにさしかかると、全身が心も気持ちも体液も、ことごとくが更新される。  ほどよく葉を落とし 、梢が天に刺さり夕陽が通り抜け、風が通り抜ける、静謐に充ちた雑木林はすばらしい。  末端神経や指先、皮膚全体がざわざわとはち切れる。  体内に巣くった焦燥、懊悩、錆、酸がことごとく浄化される。  山間の畑で芋煮会をやっていた、歓声が引き締まった青い天空に吸い込まれる。  いろり茶、”なごみ”香ばしいほうじ茶に、くこ葉と熊笹、ぽかぽか、ふんわり暖かい。  ”お〜いお茶 は充分だ、玄米茶” を今度持っていこう。  山の端に白黄の慈愛が没する頃、山を降りる。  顔がバリバリと弾ける。  紫がたなびく薄汚れた箱が犇めく沈潜に戻っていく。  真っ赤に妬けた鎌のような月が削がれて、一抹の怨みを放射している。  荒地願望は叶えられた。  夜更け、粒コショウソーセージをフライパンで灼き、生醤油を少し。  カップヌードル、Hautes Cotes de Nuits Rouge(オー・コート・ド・ニュイ ルージュ)を愉しむ。  ねこの棚から、”ENRICO RAVA/ ITARIAN BALLADS/ TKCV-35002/ JAZZ  抜き出し、聴き慣れた哀愁を確かめる。  Barbara Casini のあきらめの絶壁から放たれるサラサラと絡みつく感嘆もすばらしい。  タイムキーパー不在の渇いた硬質のラテンのリリシズム、メロディーが進行させている。  躍動は 、四肢からでなく脳天から降ってくる。  粘りつくアコーデオンが不思議な色香を醸す。  遥かな遠方に連なり立ちはだかる、山の端の薄橙の輝きを全身で浴び、牛の背によじ乗り優しい夕風に頬を撫でられ、夏草の夜露を踏みしめてひとり帰る。   『!?……。 ∨∃∂⊥∇∠♪∀∧ΓΨζ……』誰かが遠くで呼ぶ……!?。” を抜き出し、聴き慣れた哀愁を確かめる。

1998年11月30日月曜日

先日、山で陽を浴び、足をぶらぶらさせながらお話。  例によって黄金の光輝が山の向こうに後退し始め、帰る時間になった、そこで旧友は太い声を発した。  『大根、持ってくか、……?!』、と言うが早いか山間の畑 にトコトコ向かい、ひっこ抜いてきたドロひげの大きな”青首”をドンと置いた。  山を降りながらその料理が楽しみであった。  買ったばかりのステンレス鍋(26cm)で、昆布、鰹節削り節の出汁で、高野豆腐、……などの煮物を作った。  鈍い白と黒の光沢を放つ熱い金属のカプセルの中で、春菊とタマネギが崩壊していた。  先っぽは大根おろしにしたら、予想以上の清冽な辛さで激しく舌を攻撃され、満足しました。  Ch. Saint Florent 1997(シャトー サン フローラン)”熟したブルーベリーの香が強く、力強い果実味がスムーズな口当たりの赤。”は、あっけない程サラリ!と喉を滑り落ちる。  それを確かめるために、もういっかい、……!。

1998年12月1日火曜日  

峠の頂上から空き缶を”カラン!、カラン!”と転がし、それを追っかけてコンクリートのロードを駆け下りる。  幼少の頃そんな危険な遊びに明け暮れていた人物の音楽を聴く。 Holger Czukay / MOVIES/ AW-25007/ LP や、〃/ On The Way To The Peak Of Normal/ AW-25013/ LP 、〃/ Full Circle、〃/ Moving Pictures、〃/ Rome Remains Rome、〃Holger Czukay/ Good Morning Story 風邪と低気圧の襲来で鬱陶しい 憂愁の脳味噌が、メリ!メリ!と、掘り起こされる。  風洞を抜けるようなジェット流音が妖しい毒を放射する。  BARTOK,Béla (1881-1945) Hung、Bela Bartok は、自宅の庭から屋根越えのボールをほうり投げてから、屋敷を突っ切り裏庭側にいちもくさんに駆け出して違わずキャッチする遊びが得意だったらしく。  後年までそれを続けていたことを知った時の驚きとともに、HOLGER CZUKAYの奇妙な遊びのことが印象的である。  小ぶりの紅玉がうまい。  滑らかなシャキシャキが峻烈に弾けて、淡く緻密が崩壊する。  天津甘栗を剥く、スーパーにあるのは大ぶりでむっちり詰まっていて、”くりわり君”で剥くのは面白い。  指が汚れるのをいやがり、しかし栗は欲しいとのたまう人物には打ってつけである。  その役目を仰せつかった時の些細な満足を、冬が近づくときっと想い出す。  MP3ファイルを入手するために探索した。

1998年12月4日金曜日  

凄い降雨量の森林・杉林から幾筋もの渓を集め、勢いを増しクネクネと急な丘陵を辿り、いくつもの潜水橋を潜りゴロゴロ石を擦り頑丈な鉄橋を見上げ、浅瀬を沢山つくり、ゆったりと水道に注いでいる。  倦まず吐き出される砂は扇の島を作り、ゆっくりと安息の睡りに堕ちてゆく。  水道を押し上げる海流は底知れぬ恣意を持ち疾走する、深い緑碧とビョウビョウたるうねり、ひりひりする光輝の反射を絶やさない。  旺盛な推進で砂を北方へ搬送する、これは止まることがない。  ワラビのように左に括れた砂州を作る。   先端は白い砂浜が広がる。  真夏、渚を目指して駆けだし熱い砂に足を捕られ・靴の中にも入り込み恨みを覚え得た。  いまは、茫洋たる深い碧・吹き過ぎる潮の匂いを想い出すばかりである。  憧れ・夢のような海はこれが出てくる、映画を見ても活字をよんでもビョウビョウと波頭がちぎれ、優しい・畏怖の深碧が目の前を静かに過ぎる。  この砂州はぐるりと松林で囲まれている。  遠くからでも田んぼの向こう、人家の背景に黒い帯が連なっているのが見える。  松林は急な斜面になっている、イタドリ(スカンポ)がたくさん生えている、段ボールを尻に敷き、すべり降りることが出来る夢のような場所もある。   広い真っ直ぐな周りに不釣り合いな頑丈・贅沢な国道、一段高く砂州の中央西寄りを北に走っている。  遠くから見ると黄と緑の箱が砂煙を曳きずり、進んでいる。  田んぼの中でなく 稲穂の上を掠めて走っている。  やがて緩やかに左に曲がり、綺麗に刈り込まれていた形跡の松林が迎える行き止まりにたどり着く。  あたりは雑草、ポツリポツリ松や常緑樹。  雑草の中に頑丈なコンクリートの床や、土台がある。  壁のような物があり、足下は藤の粘り強い蔓が旺盛に這い覇権を露呈している。  行き止まりを構わず進むと、見上げるような建物の前に立つ。  今は扉などが一切ない大きな入り口、鏡面の大理石の床やいくつかの部屋?に、褐色と深い緑の2種類のガラス浮きが転が り、漁具が積まれている。  大きな鍋で煮たったコールタールを染み込ませた漁網、麻色と白のバッチ網が綺麗に畳まれて置かれている。  風の通わないひんやりした中に踏み込むと不思議な凛とした、落ち着きの気持ちが興るので好きである。

1998年12月5日土曜日

これは遠くから見ると、松林などから半分突出している。  灰褐色の無愛想な立方体は、外観だけて別世界、異次元を感じさせる。  その前の 太い鉄筋が入った強固なコンクリートの白い広場、□20mほどの碁盤の線に草がチョビチョビ生えている。  バイシュクルで探索に行ったとき、真っ先に駆け回り片っ端から轢き倒す、圧殺するんだ。   漁船を繋ぐ太いロープは避けて通る、拡げられ干されている漁網に侵入時は居たたまれず出来るだけ早くそっと脱出した。  ぐるぐる数回探検を行いつつ、人生を考えた、荒野での己との会話。 夕刻が多かったので漁師と会った記憶が無い。  いっそう、その荒涼と広大に惹かれ訪れた。  そのまま拡がり緩やかな斜面となり、海に潜り込んでいる。  だいぶ前に何かが海面に着水しながら陸に降りたり、空に昇ったのだろうと察しが付く。  その斜面にきっと仲良く対になった、後部に右から○○丸と立派な文字で描かれ揺れている。  全体が浅い四角形の見上げる大きさ、明るい原色を気ままに塗った木造船が何隻も休んでいる。  前から見ると喫水線から首筋、肩の辺りの堂々とした張りの豊かさの力漲る曲線はいつ見ても感心する。  じつに立派で 幾度となく訪ね、眺めほれぼれする。  重油と潮、コールタールの幾重にも織りあった匂いを吸い、あっけらかんとギラギラ波間を漂いながら反射する。  深くて濃い藍色の波頭からの光跡を浴び風に吹かれる 。  体力をはなはだ消耗させ、排斥の情熱がむき出しであり、『フ……ッ!』正直で一途な徹底にうちのめされ、ヒリヒリ嬉しい付き合いである。  この碁盤の線が潮に洗われ 、肌理の細かい緑や茶の藻類で滑り易い辺り、溝の砂礫を棒で掘る。  扁平の管を自在に伸縮させることが出来、尊敬する赤黒い茶のエイリアンに遭遇する。  憎めないこの友人は海が出会いの場である時は、我慢できる複雑な多層のむしろ懐かしくなる体臭を放ち友を選ぶ。  したがって高圧酸素で満たされ 、すばらしい箱で駅前に置かれたとき、出会った不幸な友人を悲しませる匂いを放つ。  その圧倒的な充実は釣り戦略の先鋒で飛びきりの仕事をする。  したがって取り返しのつかない存在なのだ。  ぼくらは星月夜 、彼たちが空から訪れる不躾な嘴で突かれるのを想像しない。  そのヌメヌメ、ざらざら、くねくねした虹色の射す肌理のそよぎを想う。  鈎で貫かれ身悶える恨みは、その下手人の意識の中に入り込み悲痛となって復讐する。

1998年12月8日火曜日

この船溜まりになっている所は、要塞であったので沖に突き出た防波提で守られている。  突先はトウフに見える頑丈な石を砕いて固めた、鋼の背骨を隠す小さな部屋が隠されている。  足がかりが全くない 、スリルがいっぱいのその屋根によじ登って竿を持つ。  一度登ると簡単には降りられないので必要な物は皆持ち上げる。  潮が流れているのが見える。  足下は垂直の断崖が海中深く屹立している。  その潮の下流の渦の中に、何でも“ガシガシ”かみ砕く銀色の幅広の縦縞が薄れてしまった奴らが遊んでいる。  しかし危険はまだある。  じつはこの防波堤は潮が満ちると潜水し、子供の腰の高さまで波で洗われる。  さらに要塞側に緩やかな湾曲を持つので目測で目印に向かって真っ直ぐ歩くと恐ろしいことになる。  太陽風の魔力の世界に夢中になって、心の旅に埋没していて、ふと気が付くと雲行きで突然薄暗くなってしまっている。  退却の時刻を過ぎ、よく見えない足下を眼を凝らし 、確認しながら擦り足で少しずつ進むのは、本当に心細い。  最近見たもの、Sun 次期Java基本開発キットJDK1.2( Java Development Kit 1.2 )、ページャー、PostPet iMacルーム iMacルーム。  聴いたもの、Schubert: Octet; Tartini/ The Devil's Sonata / Andrew Manze  "悪魔のトリル"、倦むことなく鈍く銀を放つ瓦屋根を熱い気流がなでていく。  南に開け放った窓から松ヤニの 匂いが忍びより、たった今、午睡から帰還したばかりの意識をいっそう覚醒させる。  もちの木の方で 、いつもの鳥の鳴き声がしたようである。  熱風で鼻がヒリヒリする、喉が渇く。  長い旅であった気がするが、ねっとりした弦はいっこうに変わることなく、聞き覚えのある滑空を繰り返している。  振りかぶった腕を振り下ろすように、肩をそびやかし 、しっかりと背筋をピンと屹立させて空を切る。  陽が傾きかけたら下に降りていって泥鰌を採る。  夕立の後はなにもかも、鮮やかな光彩がすばらしい。  果てしない稲穂の大海が濡れそぼり潤んでいる。  眼前を悠々と急ぐ雲は解放感と一抹の壮烈を満たし輝き、夕陽を浴びるとたちまち燦爛たる壮烈さで炎上する。  一瞬息が止まる。  小ぶりのほどよい大きさの生きのいい『キュウ!、キュウ!』鳴くやつをたくさん。  西の空が茜をしみ出す頃、一人で北に向かう。  いつものルートで細い道を縫って行く、ところどころ松林と笹藪を抜ける。  田圃を葉脈のようにがスルスルとのびて、やがて干拓地に広がる水田を貫き、松林にたどり着く。  そこを駆け上がると、茫洋とした偉大なものが棲んでいる。  はやる気持ちで泥鰌を一匹掴み、鈎を通して暗闇に投げる。  『ザザー!、……!』、眼をこらすとうち寄せるものが仄かに白くぼんやり見える。  昼間の余熱で暖かいコンクリートのベッドに横たわり、天空を仰ぐ。  大きな星が流れ、しだいにゆっくり降りてくる。  あたりが明るくなったと思うと、大きな月が背の方から上がってくるところであった。  天空が巡り、正面に見える港の灯りがすっかり落ちる頃、偉大なものに別れを告げる。  シャツも手も 、籠のなかで憤怒の蜷局を巻くものの分泌液に、べっとり囚われてしまって、疲れきった肉体で帰還する。  意識が沈静と高揚に曝され 、全心身が発光する虚無となってしまう。  まだ生きていけるらしいと確信する。  Arvo Part/Arbos  恨み辛み、深夜の嘆息。  夜明けの戦慄や、その日その日の万障の憂愁。  微かに悲痛の風のそよぐ、昨夜の叫喚の侵出。  暗い港をめざして、侵攻する静謐な上げ潮 。  なにもかも、いっさいが青い夕焼けのなかに、まっさかさまに、傾れ落ちてしまう。

1998年12月13日日曜日  

潮風に吹かれて屋根の上で足をぶらぶらさせていると、対の腰の張った頼もしいのが静謐な面もちで、嬉しい音で入ってくる。  『ドドド…♪、ドドド…♪、ゴン・ゴン…♪、ゴン・ゴン…♪』いつものポイントでこちら向きに仲良く旋回し、船縁から勢いよく一筋の放水を行いながらちょうど目の前でエンジンを止める。   少し遅れ足もとにざぶざぶと波が押し寄せてくる、潜水提にも押し寄せ、這い上がり乗り越えていく。  その少し前に『"チン♪"、"チン♪"、……』、鋼の棒を打つ音がきっと聞こえる。   エンジンが再び勢いを増し、真っ黒い煙を吐く、横っ腹らに吐くのも。  逆回転のスクリュウが憤怒を露わに海中を思いっきりかき回す。  バケツを勢いよく投げ込み、引っ張り上げて甲板にぶちまけている 。  よく陽に焼けたねじり鉢巻きの直立男。  白波を蹴立てて横に移動する。  沖合の点が次々に、見る見る間に接近しこれを見せてくれるので、いつしか気持ちと胸が“ぐっと”満たされる。   船名などの彩色、投げ浮子環の飾り?、窓の様子、煙突、操舵手の顔を念入りにいちいち眺め・査察する。  風に吹かれ、たっぷり堪能する、あぁ〜*、終焉が辛い。  要塞の突端、監視鞘の屋根から注意深く降りる。  海の中を200mほど足で航海する、右は緑を帯びた碧で引き込まれそうな怖い優しさがある。  無事コールタールの大きな鍋やドラム缶のある砂地に辿り着くと足が地に着く。  漁から帰還した木造船が二隻のペアで、もやっている。  じっくり眺めて倦むことがない。   振り向くとたくさんの対の雄姿が爽やかな風に揺れ、渇いた夕陽を反射して眩しい。  けっして体に染み込むことのない潮の吐息を吸い、爽快な疲労を曳きずり寡黙な仲間に恨みを込めて遠ざかる。  ねこの棚からCDを取り出す。  RANDY WESTON/KHEPERA/ Verve POCJ-1428  あいかわらず、たらたらとひたすら拡散するばかりで、なかなか掴まえがたい。  決して好きになれない部類である。  埋没する危険もないだろう、だから安心できる。  常に前奏曲風に長い城壁が連なる、これを辿ってはいかん、眺めるべきもの。  深く脳の奥深く残ってしまう一撃がある、裏切りの斧。  打ち下ろされ露呈したホッサマグナ、深い緑を帯び悲嘆にくれている、随所にキラリ!と魅力的なサウンドが出現する。  ストラビンスキーの洒脱・ザッハリヒ・構築耽美が顔を出す、熱帯雨林の猛繁がよぎる。  レーベルが現在最高の水準を驀進中の”Verve”だけのことはあるわい!、と感心する。  いわゆるJAZZらしく見えないが、一番JAZZとして大切な、エモーションと突進する動機・新鮮をしっかり感じさせてくれる。  永い間片づけられることなく、棚のどっかの隅っこであり続けた、その秘密を確かめられた畢竟の佳作である。   ガタ!、ガタ!、……、突然、網戸を激しく揺する、一瞬ドキッ!とした。  すぐに、ははぁ〜*、=(・。.・)= だなと思い起こし安堵する、前も同じ衝撃・驚愕が襲ったから、でもこれはヨロコビなので嬉しい。  カーテンを曳いてみると、大きく目を瞠った、=(・。.・)= チビちゃんと、=(゜。.゜)= ちゃんがいた。  網戸に爪を立てよじ登り、大きく口を開け、『……ミャ〜*、……!』、激しく何か言っている。  窓を開けると、=(゜。.゜)= が走り込み、元気に部屋の中を歩き回り くんくん匂いを嗅いだり。  首を伸ばし辺りを探索したり、ヒョイッと机に跳び上がったり。  ふわりと着艦するや上手くボタンの並んだ板を避け首を思いっきり伸ばし、顎を嘗めようよするので丁重に交わす。  髭面の横顔を人物の手の甲に力強く擦り付け、丸顔の目を細める。  指をチョンチョンと叩き、噛み〃を暫く実施、やがて満足したらしくぷいっ…*と、還って行った。  その程良い牙の圧とザラザラの赤い舌による、真摯な挨拶には、いつも頭が下がる。  あぁ〜*、遠ざかる後ろ姿、けっして振り返ることの無い柔らかい毛のそよぐ、小さな影を見るだけ、追うことは叶わぬ。  先日、RealPlauerG2正式版をバージョンアップするように案内されて、『やります!』とリプライしたところ、あっというまに”6.0”に更新された、すばらしいぃのだぁ〜*。

1998年12月16日水曜日  

PostPetのバージョンアップ版(version 1.2)をセットアップした。  C:\Program Files\So-net¥PostPet for Windows 95_n\に、”PostPet設定.old”と”PostPet.old”が出来た。 ”_n”は、複数のペットが棲んでるために特に付け足した連番である。  このままだと、起動の度に『……古いのを保存しますか?!、……』とか?!訊かれるので、”PostPet設定.old”を削除するとそれはなくなり、起動が特別快速になった。  一番大切なおやつとかはだいじょうぶであった。  猫じゃらしで遊んであげると、ギャロップで駆け回るスーパーぶりを披露してくれたので、思わず笑ってしまった。  PostPet2001 をクリスマス以降に入手するまでは、紙袋を被ってる[ ゜ ゜] -”アンノウン”くんの来訪の恐怖から逃れられない。  新しいバージョン(ver2.0)といままでのバージョン(〜ver1.2)のペットが出会うとなにが起こるか?!、こう説明している。  『従来版のPostPetでも、2001からやってくるペットのお使いを受けることはできます。  まず、2001を利用している飼い主のもとに従来版からペットがやって来た場合は、特に制限がありません。 若干の制限が付くのは、従来版のPostPetを使っている飼い主のもとに、2001からペットが来た場合です。 この場合でも、もともといるペット(テディベア、ミニウサギ、オカガメ、ネコ)がやってきたときは、特にこれまでと変わることはありません。 しかし、2001から登場した4種の新ペットがやってきたときは、その本当の姿を見ることができません。  彼らは紙袋をかぶって、部屋に入って来るからです。  残念ながらこのときは、これらのゲストにおやつをあげたりしてもてなすことができなくなります。 メールを置いて出ていくのをじっと見守ってあげましょう。  このときも、メールはきちんとやりとりができていますので、心配はいりません。  ちなみに紙袋をかぶったキャラクターは「アンノウンくん」といいます。 ……。』  まるでW.A. Mozart: Requiem に登場する”灰色の服を着た男”のようにすばらしいぃではないか!。 (−”−;) (^o^)。 

1998年12月18日金曜日 

Microsoft Virtual Machine for Java  (5MB)をセットアップした。  セットアップの最初のIEの起動で Internet Explorer 4.0 Java Support が開く。  今のところJavaアプレットの動作の違いが見つからない。  エアコンが直った、ヒューズ管の接合部の接触不良であった、切れていた訳でない。 2年前に同じ故障(送風のみ作動、空調が出来ない、屋外機のファンが回らない)があり、14K程のユニット部品を2個交換している。 確認できなくて残念なことがある。  同時にユニット部品が複数故障することはないのではないか?!、ユニット部品の交換・分解、着脱で接触不良が直っただけだったのではないか?!。  2回とも気温が急激に下がった冬の日に起こった。 気温の変化で切れるようなヒューズは困ったもんだ。  今回は、接触不良部分を交換したので、同じ障害はもう再現しないのでますます真の原因究明ができなくなってしまった。  接合部を引っぱり出すために=(゜。.゜)=が生まれた”巣”をひっくり返したので、きつい野獣の 匂いがした。  今回の接触不良はしめて7Kなり。  今度故障したときは、真っ先に”窓”を開けてヒューズを観察することにする。  PPlus! 2001 ver 2.0a は、今バージョンよりシェアウェアとなり、登録料は 1000 円、もしくは、1000円分以上のビール券だそうだ。(笑)(^^)  GDM−F400 1 が楽しみなのだ。 よもぎ入りの切り餅がうまい、大根おろしでついつい食べ過ぎてしまう。  おいしさと胃の悲鳴との葛藤が起こる。

1998年12月21日月曜日  

PostPet ver2.0お試し版(Windows用、Macintosh用無料です。30日間ペットを飼えるお試し版です。)をセットアップしたいのはやまやまだけど、憧れの[ ゜ ゜] -”アンノウン”くん が見れなくなるので、見てからにしようと決めた。  ”悠々と して急げ”(Festina Lente)なんだ。  例のうさぎ室で、真っ先にビックリ動揺・驚愕・感嘆のレコードが、”CARLA BLEY / TROPIC APPETITES/ WATT/1/ LP  僕らは、みーんなどれいだ〜。  システム管理者はカーラ・ブレイ、だからシンガポールの竜巻のように、激しく吸い上げられるぞ……。  朗読、か細いたどたどしい危うい魅力、個にして普遍、別世界に踏み込んでしまい、もう引き返せない、取り返しがつかない。  リズムはほとんど消滅している、こだわりの音列が綺麗なお皿に少し載せられ、良く選ばれた形を露呈する。  独特の曲線・アラベスクが漂泊、乱舞、行進する。  ほとんど無彩色、清潔な白、灰青。   それまで、西洋古典音楽を耽溺していたので、これがフリージャズだと言われ、とても嬉しかった。  現代音楽と似ていたので、厚い壁はたやすく克服できた。  いわゆる主流派やチャーリー・パーカー、レニー・トリスターノ、ハンプトン・ホース、アート・ペッパー、ジョン・コルトレーンなどは、ずっと後・遠回りで聴くことになる。  ひさびさの新作を Jazz New Releases で見つけた、今度の休みに手にいれるんだ。 \(^。^)/   カーラ・ブレイは、WATTの頃からファンなので、新作はうれしい。  なにより失速しないで、あいかわらずのスタイルでマイペースなのがなによりだ。  メンバーの変遷 (男出入り)だけで、何かを感じ想像を巡らす楽しみがある、そして一喜一憂してしまう。  肘までありそうな黒い指無し手袋を見ただけでもう、満足なのだ。  きっとそうでないほとんどのジャズファンは、一度も聴くことは無いのだろうと察しがつく。  GDM−F400 1 がもう届いた、オンラインで注文してから5日目である。  おにぎりを買って還った時に、黒猫ヤマトと入れ違いですんでのところでそれっきりになるところ、『……おーい!。(^o^)/』と追いかけて呼び止めた。  そのまま山に出かけてしまったら、一日遅くなるところであった。  なんかうれしい。  

1998年12月22日火曜日

入手したその日から、やる気のない発色が気に入らなくて愛着のわかなかった、忌々しい日々を過ごした RD17GV の前の型と交換する。  Cindy Crawford の壁紙のサイズを少し大きくした。  シャープなエッジと余裕の発色がすばらしい。  ジョイスティク式の画質、サイズなどの調整が直感的に出来て気分がいい。  山に出かけた、風邪が吹き飛んだ。   優しい風を切って冬の日差しが充ち充ちた南に向かう、おでこを照射する山の上の太陽が眩しい。  樹木の吐く清冽を吸い、乾いた風を浴びる。  ほとんど落葉してしまった山林は気持ちがいい、やっと紅葉が終わり枯れきった薄茶の葉っぱが清々する。  『……に飲まそうと思って買ってきたのだ。』といって、珍しく先着のK島さんからトマトジュースを貰った。  山間を気紛れに旋回する風と、引き締まった暖かい日差しの中で、ゴク!、ゴク!やると、とびきり美味く感じた。  山の端に慈悲が没すると俄に冷気が起きあがる。  『じゃぁ、……。』、『ん……』、充実を置き去りにして南と北に別れて山を降りた。   上気した身体で、寒い無彩色がたなびく箱状の建造物に辿り着く。  程よい大きさの生き物、音を立てず地面近くの空気を小さな鼻で吸い、駐車場の砂利を蹴立て、跳ぶように駆ける。  壁に身を寄せ待ちかまえている。   =(・。.・)=と、=(゜。.゜)= に指を噛み噛みされる 、うれしいくすぐったい歓待を受ける。  アハッ!!、…*、声を上げそうになる。  蕗、椎茸、昆布、高野豆腐、……の煮物と、鰈の煮付けでやや早い夕食。  シャキシャキのポンカンが美味い。  夜、”UA”の”カピバラ・レストラン”を聴く。   鼻が詰まったような、奥歯に何かを挟みかけたような発声は、学校の帰り道に友達に話すような内面の吐露の安心・安堵に覆われている。  とても愉しい時間を瞬時に作り上げてしまう。  ぶっきらぼうに感じるボイス、剥き出しの心情がコロコロ転がる。  止めどなく繰り出されるごく個人的な体験話や感嘆の背後に、とても気分のいい展開の広大がありうれしくなる。  おなじみのNina Simone に続いて、なんと Pharoah Sanders を聴かせてくれた。 UAが聴けた夜は、充実で輝く大きな円をゆっくり閉じ、日曜が終わることができる。

1998年12月24日木曜日

ほうれん草がおいしい時期になった。  早速お浸しを作る。  柔らかそうな葉っぱ、赤い根っこが未だ無い2束を大鍋で茹でる。  またもや、柔らかめになってしまった、難しい。   しかし時間を計ってまで成功したいと思わない、ささやかな閃きと賭からもまたもや逃れられない。  この我が儘は、きっと人生を幾度も変えてきただろう、ならばこのまま行くべき。  大気が澄んでいるせいか、早朝の眩しいキラキラした横殴りの斜光、日没の燦たる夕空がすばらしい。  鰺の開きを焙る、これもまた問題ありなんだ、”内”か?!”外”か?!、どっちを先に焼くのか……?!。   瑞々しい大根おろし、ピリッ!と舌を突く、即座に美味いと胃がうめく。  KメカニカルがPCを買ったらしい。  『OSしか未だ入っていない、なんもない。  …… あぁ、Officeは入っている 、Auto Ca…… も入っている。  Eメールアドレスは未だよく解らない ……。』と、無精髭の丸顔で宣った。  ロビーで交歓しているうちにたちまち、RD17GV の前の型を¥……(;。;)で引き取って貰うことがほぼ決まりつつある。  なんなんだ ?!、油断できんやつだ。  不思議な人物である。  湘南への釣りについて話すのを忘れた。  ”Charlie Parker/ Charlie Parker With Strings-The Master Takes 目眩く明快・闊達・自由奔放のリードは、張りがありパワーに満ち、たゆたい甘く一度耳にしたら忘れられぬ。  迫ってくる押しつけがましさは感じられず、極めて良き語りかけ。   弦アンサンブルのオブリガードが夕闇の気配を漂わせ、遠い日々の愉しかったあれやこれやを思い起こさせる。  モノクロ映画を観てるような、のびのびした乾いた優しい憂愁ではち切れる。   サラリ!と乾いた艶やかなリード、めまぐるしいフレーズを易々と気持ちよさそうに飛翔する。  立ち上がってCDを交換するまで、何回もはじめから繰り返して演奏する。  幻惑的な甘いリードは倦むことがない。” を、玄関の方のねこの棚から抜いてきて聴く。 

1998年12月27日日曜日  

目が覚め手を伸ばし、カーテンを引き空を見る。  曇っていて陽が射さず寒そうであったので、冷蔵庫の水をグビッ!とやって艇に横たわる。  今度目が覚めたら、昼近い。   『しまった…*』  =(゜。.゜)= の声がする、空中テーブルのあるお皿にネコクッキー、”お魚いろいろ”をザザッ!と入れ、牛乳を注ぐ。  ピンッ!とした髭の顔で手を 押され、”グリグリ”頭突き、噛み噛みの挨拶をもらう。  ずっと大きくなり重くて力も強い。  天を覆っていた灰色が消え去り陽が射してきた。  顔を洗い防寒ギアーを着込む。  近くの”Mini Stop”でペットボトルの、”お〜いお茶・玄米茶”、甘酒、草餅、イクラの軍艦巻き+とろ巻きの鮨弁当、丸ごとトマトジュースなどを買う。  リンゴを剥 き、タッパウェアーに詰め山へ出かける。  気が遠くなるほどの長い坂道を登り、南斜面を中腹まで下る。  『おはよう……。』、『遅いんじゃない!?、…*』、すでに桟橋にあぐらを組 み、推敲にふけっている先駆者が振り向きもせず返す。  陽当たりのいい桟橋に置いた椅子に腰を下ろし、雑木林を眺める。  カサコソと藪を気紛れな風が吹き抜ける。  すっかり葉を落とした雑木林に真っ赤な太陽が入っていく頃、風を切って山を駆け下りる。  橋の上から 、赤々と燃える陽が暗淡青色の伏せた箕笠に吸い込まれて行くのを眺めつつ北へ還る。  夕陽がキラキラと川面に映えるのを見下ろす。  ネギをたっぷりの牡蠣鍋を作る。  青首大根の大根おろしが美味い。  ”浅川マキ/ 闇の中に置き去りにして、-BLACKにGOODLUCK-/ TOCT-24004 を聴く。  熱っぽいボイスが気分がいい。  荒野の空気を吸い、燦たる陽を浴びた後はパリパリと顔が弾けているので、恣意が拡散出来ない音楽は聴けない。  Sonny Rollins / ALFIE/ AD-39107 、DON CHERRY/  HEAR & NOW/ SD-18217 を引っぱり出してジンジンする四肢を思い切り伸ばして聴く。  年賀状を書くためにアクセス、ダウンロードした関連のアップデートキットなど。

1998年12月28日月曜日

これらは、”DOS/V POWER REPORT/'98/9号”の付録のCD-ROM Disc1に収容されてもいる。 これからのデフォルトセットアップでは、C:\Program Files\7ZIP_2\Access_Excelなどにセットアップ用のモジュールが生成される。  zipcode7.exe をダブルクリックなどで自動インストールされる。  ウィザードの登録と使い方の手順は、(1)《エクセル97 新7桁郵便番号ウィザードの登録》エクセル97を起動する。(2)[ツール]メニューの [アドイン]をクリックする。  (3)アドインの一覧の中から[郵便番号変換ウィザード]チェックボックスをクリックし、[OK]ボタンをクリックする。 (4)この操作により、[ツール]メニューの[ウィザード]コマンドに、[郵便番号変換]サブコマンドが追加される。  (5)《*新7桁郵便番号ウィザード》(エクセル97)[ツール]メニューの [ウィザード]をクリックし、[郵便番号変換]をクリックするとウィザードが起動する。 画面に表示される指示に従って操作を行う。  (セットアップと使用法の詳細などは、C:\Program Files\7ZIP_2\Readme.txtに在り、しかし上記ダウンロードファイルには無い。)  環境がでけたのでさっそく賀状の作成を開始する、『新7桁郵便番号ウィザード(エクセル97)シート上の住所データから新7桁郵便番号を自動作成(新7桁郵便番号から住所データを自動作成。)』を行った。  ”Officeドキュメントの新規作成”、”その他の文書”、”Address.xls”を順に選択して、”既存の住所データファイルを差し込む”ためのアドレス帳を作成した。  C:\My Document\ADDRESS.xlsにデーターが書き込まれていく。  住所データから新7桁郵便番号を自動作成を行った、ただ出力先を”旧郵便番号セル”にしても上書きされない、空きの列にいったん生成してから移動するとうまくいく。  早速”葉書宛名印刷”を行った。 うまくいったのだが、郵便番号の印刷位置が枠からちょっと外れたので、”印刷位置の微調整”を行った。  ところが垂直方向の修正値を”2mm”にしたところ、差出人の郵便番号枠がなんと次ペイジに移ってしまった。  元に戻そうと”0mm”を入力したがハングアップして戻すことが出来なくなった。  何度かWord97、プリンターの再起動とか格闘をしたがだめだった。  夕食の最中に修正値欄を”空欄(スペース)”にすることを思いつき、試みたらあっさり元の”0mm”に戻すことができ、無事賀状を出すことが出来た。  後で垂直方向の修正値を”-2mm”にしてみたら目的の位置に補正できた。

1999年1月2日土曜日  

目が覚めたら10時だった、ぐずぐずしていると風邪を引きそうになるので、すぐさま低血圧の体を起こし、宇宙艇から離脱する。  昨夜練った作戦の開始である。  先ず冷蔵庫から牛乳の入った紙箱を取り出し、『ゴクリッ!』一口やってから、ネコクッキーの紙袋を掴んで窓を開け、空中テーブルの皿に”ザク!、ザク!”注ぐ。  牛乳をその上に注ぐ。  紺青の天空から燦々と注ぐキラキラした朝陽の木漏れ陽に生き物が姿を現す。  =(゜。.゜)=が、『……ャ、〜*』と小さく叫びながら登ってくる。  挨拶と牛乳のどちらを先にするか迷うそぶりは微塵も見せず、窓越しの手に頭を擦り付け、 グイグイ力いっぱい突き上げる。  無上の幸せをくれる小さき御方に深く感謝!。  長い緑の布袋に入った竿を3本選び出し、”Mini Stop”で買った”お〜いお茶”と、”イクラの軍艦巻き+トロ巻き鮨”、缶コーヒー、トマトジュース、よもぎ大福、タッパウェアーに詰めたオレンジ、”雪印 ”毎日骨太 チーズを持って箱を飛び出す。  南の山の上に在る眩しく沸騰する玉に向かって走る。  橋の頂上辺りで顔を切る風は張りつめていて、穏やかである。  今日もきっといい一日になる違いないという予感で充ちている、そんな風がいつも吹いている。  惹きつけてやまない寡黙な雑木林にたどり着き、急な斜面を這い上がる。  枯れ葉か藪がしみ出す土 匂い空気が這ってくる。  ジンジンした体を覆う上着を脱いで尾根を越える。  南斜面の曲がりくねった道を転げ 降りる。  セーターをすり抜ける風が気化熱を起こしつつ解き放つ。  桟橋から雑木林を眺めると、その向こうに真っ青の天が覆っている。  さざ波に突き刺さった細長い棒に目を凝らす。  横殴りの紫外線がジリジリと肌を焼く。  水面は深い碧を湛えて静謐であり、豊満である。  森閑とした山間の午後の空白な瞬間が緻密に過ぎてゆく。  靄の ような気が立ち上り、黄金に光輝を湛える瞬間があり、息を飲む。  いったん北風が吹き下ろすと、みるみる暗灰の冷徹な表情に豹変する。  雲が光を遮るとたちまち、寒々とした灰色の空を映し冷酷な深淵が現れる。  陽が射すに従って南斜面を這い上がる風が起こり、それはカラカラに乾いている。  人差し指に皹割れが出来る。 『ン?!』、何かが動いた気配。  息を止めて眼光厳しく一切の気配を逃すまいと超越的意欲で 、右肩から指先に妖気を帯電させる。  不自然きわまりない挑戦を認めた刹那、反射が肩から腕を貫き水面を跳躍し直後に叩きつけられる。  右手の掌を引き締め、石火で腕を上げる。  んが、”グンッ〜!”と何物かに引っ張られる。  その反逆の恣意にメラメラとふつふつ 、瞬時に燃え上がるものが体内を駆けめぐる。  見えない糸が水を切る。  すでに円は閉じられ平穏が戻っている。  すっかり枯れ枝とけじめがつかなくなった雑木林に赤い玉が落ちていく。  笹に覆われた林を眺めつつ、ゆっくり曲がりくねった山道を還る。出させるのだ。   ジャズを聴いた。

1999年1月11日月曜日  

『風邪薬だけでいいの?!、……』、『うん』  ビルギット・ニルソンに黙って別れを告げ、大きな樅の木を後にする。  檜が天空を覆う広い公園を突っきり、 いろいろな樹木の吐息を吸い、テニスコートの横を掠めて西へ。  青い空に銀色の月が光輝を放射する。  ゾクゾクしていた背筋に暖かい血がめぐり体が軽い、そんな気がした。  夜、OFRA HARNOY/ BLOCH/SCHELOMO、BRUCH/ KOL NIDREI/RCA 60757-2-RC を聴く。  奥深いチェロの響きは、感じ入れさせられるものがあり、心身をほぐす暖かい澄明が押し寄せてくる。  またもやキラキラ輝く水面に潜む銀色の果敢な力や、ワゴンの運転席から手を挙げて励ましの合図をくれて走り去った、○○軍団の長の頼もしい後ろ姿を想い 出した。  嬉しい!。

1999年1月13日水曜日  

一切の熱が天空に吸い上げられる、ねこも来ない厳寒の夜は静かだ。  棚から古典を取り出すような気分で、ねこの棚の端から順に一枚ずつ吟味しつつJAZZ盤を取り出し、 歳月に曝され褐色を一段と増したた葦簀を立てかけたホーンボックスに立てかける。  無差別に恣意の赴くまま、白いセラミックの丸い板に載せる。  CDとは一線を画した、息苦しい公圧や捻れのない、伸びやかなものが解き放たれる。   ミキシングコンソールの急峻なローパス(超高音域カット)フィルターは群遅延を避けられず、押し寄せる電気信号波のたくさんの山脈の行く手を遮り行き詰まらせる。  カットされない音域に、時間軸の歪みをもたらす。  ゴラン高原に追いつめられ渇ききった岩山にひれ伏し、苦い胃液とともに死海に吐き出す悲嘆がない。  しなやかな酸素を思い切り吸った 、けれんの見あたらぬサウンドが響き渡る。  ハナゾノツクバネウツギの花弁から流れ出す、むせ返る狂おしい夏の夕闇の爛熟を吸いながら。  また、ぼう〜っ と浮かぶ灯りに吸い寄せられるように、ピタリ!と風が息を潜めた冬ざれた道を急いだことが 、いっそう鮮やかに蘇ることもない。  足繁く通った”JAZZ小屋”である”DON…”の広い黒壁に掛かった、ヤッコ凧を想像させる大きな油絵や、身体を捩り登る和紙から柔らかい光を放つ 、照明燈の光彩の鮮やかさが蘇ることもないし、クッキリと当時のことが思い出させられることもない。  暗鬱で熱っぽい激しい血を深く沈潜させようと試みるもの、脳髄を末端神経から揺さぶりにかかる。  黒い円盤から出てくるものは新しい発見であり、エモーションであった。  それらは、”Actualシリーズ”の不払い事件をいやでも想い出させる 。  前衛の闘士達のキラキラした目の光りに宿っている。  突き上げるものががヒシヒシと音となって展開されることに圧倒され、円盤の山を前にしてどっかりと座り込んでしまい、時の経つのを忘れてしまった。  

1999年1月14日木曜日

たいてい休みの昼下がり、鞄に小松左京の本を入れ電車に乗り西方に、俄造りの木製陸橋をカタカタ・トコトコ登り、賑やかな広場に吐き出される。  板を突っ立て塗装した城壁はある日、キッパリと跡形を一切残さず消え、石とガラスの新しい・目映い構造物が出現、同様に立ちはだかった。  幅の広い階段を斜めに下り、じゃまくさい太い石の柱を迂回、緩やかな弧を突っ切り、すぐ左の 丸井に反った沿った狭い露地を抜け、牛小屋の匂いのレコード店をさらりと一周。  放射線通りが始まる鮨屋で、全く印象のない散らしとかを摂取、そそくさとお茶を飲み込み。  晴れ晴れ、いそいそと 斜向かいのJAZZスポットに立ち、小さな黒板?にかかれた演奏者・スケジュールを一瞥、木の扉を押す。  薄暗い空間に目が慣れてくると、正面に面して座る二人片側掛けテーブルに、いつも観たことのないたくさんの頭が見える。   高さのない舞台の左右に配した、JBL?剥き出しのバックロードホーンは、いつもあまり掛けないジョン・コルトレーンが遠慮がちに、レセプション風に押し出されている。  濃いコーヒーを口に運ぶ、本を拡げるのは憚られる気配。   レコード演奏が引っ込み、手の平を返すざわめき。  ザワザワと前方に演者が登場、下駄ばきのいがぐり坊主が両手を振りかざし、拍子を振る。  正確には、タイムキーパーを真剣にやる。   時計の針のようにゆっくり角度を変えていく。  Globe Unity Orchestra / COMPOSITIONS/ PAP-9184/ LP の、Alexander von Schlippenbach の化身だったのかも。  …田依幸がピアノをあっと驚く奏法でやっつける。  執拗に左手(低域)をゴンゴンやってると、マルチリード奏者の梅…和時が牽制・教育的軌道修正のサインを出す。  バスクラリネットを見たのも初めてだし、妙に脳髄をくすぐる”鼻音”の抜けに、少しずつゆっくり親しみを増していくきっかけでもあった。    

1999年1月15日金曜日

菊…隆のドラムは、断罪・弾劾の絶壁を振り下ろす凄み・胸の透く爽快、発止!と打ち出され研ぎ澄まされた鋭利な切り口に唖然とした。  きっとチャコフスキーのオーケストレーションの絶妙・華麗・耽美を連想する、生のチト河内(トランザム 1/ )の切れ・絶妙の精緻、無駄をそぎ落とした際だつ静と響の、愉快に次ぐと、密かに想っておった。  佐…春樹のトロンボーンは既に余裕たっぷりで、群を抜いた滑らかさ 、はち切れるパワーであった。  早…岳晴(ベース)は、どうしても目立ってしまい、だれかが後ろから引っ張っていたのを渋谷・ジャン・ジャンでも見つけてしまい苦笑した。  盛んにジャンプする衝動が押さえられないのか、無駄に披露するのでせっかくの凄腕演奏が後ろに隠れるほどだった。  森…治(リード)はアイドル的な 側面も併せ持ち、渋谷・ジャン・ジャンでのマグロ捌きオプションで、パントマイムで音楽性の高さを垣間見せた。  篠…昌巳(木管)は、古典の素養が伺われ、JAZZの料理方法も安心でき周りを黙らせたた。  片…広明(リード)は既にベテランで皆を睥睨して、やりたい放題でもあった。  橋…一子は、黒板でいつも目にしたが、演奏を見た記憶が無い、 ずっと後にCDで出会うことになるが、ちょっぴり惜しいことをした気もする。  そして、痩せた現代音楽風奏法を勝手に想像し敬遠していたのも事実である。  個性で勝負しなければならぬJAZZピアノは、リードなど音色で個性を出しやすいのと歴然たる優位差をスタートで負う。  気分をあからさまに表情に出す、マルタ・アルゲリッチにをはじめ、グレン・グールドやバッド・パウエル、菊地雅章、キース・ジャレットなど、感極まり唸るピアニストが多いのも頷ける。  アーチー・シェップ は、リードを咬み割っていると本人?・化身から聴かされた。  だれが聴いてもたちどころに、親しみと安心・心を開かせる音色・仕組みがある。  亀…賢一(ドラム)は、ためのある2枚腰のグルービングに魅力があり、スタミナがあり安心して聴けた。  数回、これらのメンバーでミンガスのメドレーを耳にしたが、心地よい陶酔を味わった。   ”フォーバス知事の寓話”を忠実に演奏、皆で『フォーバス、・…………ス』と叫び、客席に乱入し、僕らを苦笑させ歓ばせてくれた。  オリジナルをフリー・フォームで演じることが多く、エリック・ドロフィー - Eric Dolphy 1 2 / やオリバー・レイク、ジョージ・アダムス - GEORGE ADAMS/、サン・ラ - Sun Ra/、セシル・テイラー - CECIL TAYLOR の延長線上で楽しんでいた。  このJAZZスポットに、ミルフォード・グレイプス - Millford Graves/ が出演することを知り、勇んで駆けつけたが、あえなくキャンセルになってしまった。  大勢でごったかえす入り口で、白いタオルを首に巻いていた森…治が、両腕で×のサインで知らせてくれたことや、カウンターに林立した 途方にくれるコーヒー・サイフォンやたくさんのカップ、後ろに片付けられてしまった机とイスなど何かの折りに時々想い出す。  ミルフォード・グレイプス への親しみは一遍に消え去り、厳しくその作品と対決している、今でも。

1999年1月25日月曜日  

シャキシャキの青首大根のおろし、大ぶりの蛤と大根、じゃがいも、しっかりした小松菜のお澄まし 。  冷凍でない赤みが射している出来たばかりの鰺の干物、程良く茹でられたほうれん草のお浸し、白菜の浅漬けの遅い夕食。  =(・。.・)=と、=(゜。.゜)=には、”お魚いろいろ”(猫クッキー)と、グリコ”カルシウムの多い牛乳”。  =(゜。.゜)= は風邪をひいているらしく、くしゃみをする。  ”チチヤス”ヨーグルト、”とうがらしの種”、”マウナロア マカデミアナッツ”と、ナチュラルミネラルウォーターで炒れるコーヒー(ブルーマウンテンブレンド)。  暗闇の箱の入り口を覆っている厚い布を少し払ってその中を覗くと、きっと『……ッ、…*、ャ〜』一切を超越した生き物の声が還ってくる。  丸くて柔らかい毛に覆われた光が棲んでいる。  ちょっと恥ずかしくなりつつ、半分囓った”骨太チーズ”や、黒ゴマが砕かれて浸透してしまった扇のチーズを 、ヒンヤリしたザラザラの薄い舌で舐められないように、頼みつつ差し入れる。

1999年2月13日土曜日 

ジャズとワールドミュージックの新譜情報を見回るため、リンクを作った。  CDショップを散策する時、見逃すことがないように役立てばいいのだが。  1999年最初の日食。 2月16日(火)日本時刻 15:00〜17:30に、南インド洋からオーストラリアにかけて起こる金環日食を、LIVE! ECLIPSE実行委員会が西オーストラリアの州都パースの北約300kmのジェラルトン近郊から、この金環日食を 1999年最初の金環日食ライブ中継 で生中継するらしい。  糸のように細くなった太陽、ブツブツに切れ輝く真珠のネックレスのようになる。  ベイリービーズも現れたり、プロミネンスなども出現するかも……。  楽しみ…*。   子供の頃、部分日食があり、俄に辺りが白いまま薄暗くなって、妙に興奮してそわそわし始め、確か校庭で望遠鏡で見られるらしいことを想い出し、ともかく学校に行こうと思い歩き始めた。  大理石の舞台と孟宗竹林に挟まれた 、いつもの小径にさしかかり、その影の至る所が半球形になっているのを見つけた。  気のせいか寒いものが降りてきた。  新しい興奮がおこり、そのこと自体にびっくりした、その後どうしたか思い出せない。   きっと、天空がいつもの明るさを取り戻したので、いつもの遊びに感心が移ったのだろう。  Netscape Communicator Ver4.5 日本語版 をセットアップした後、Win95/98のタスクバーに”黄色い人型”(Netcape AOL Instant Messenger(TM))が表示されるようになることがある。  黙って玄関に上がり込み座り込んだこの不躾もの、これの表示を止める方法である。  忘れないように記す。   [スタート]-[ ファイル名を指定して実行]-〈 REGEDIT 〉をタイプイン。  レジストリ・エディタを起動する。  ホルダーを辿る、[HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run]-〈 ここに登録されている AIM を削除する。〉  このキーの中に無い場合は、レジストリ・エディタで、AOL とか AIM で検索すれば見つかる。  RealPlayerのバージョンが、”V6.0.3.128”になった。  朝早く、山へ出掛けた。  途中陸橋の麓で、お〜いお茶(缶)、おにぎり(おかか・海苔佃煮・鮭・赤飯)、あんパンを買う。  レジの大福を衝動買いすることもある。  バッグの中には、雪印6Pチーズとタッパに詰めたリンゴが。  山間の 北風が湖面にさざ波を立て眩しい、お昼を終わった頃から一時南風に変わり南斜面を這い上がる。  北の方から靄のような白い雲が、這い上がろうとしていたがいつの間にやらあきらめたようだ。   出前の蕎麦屋が器を取りに来る。  K島さんが、上の方から耕耘機をトラックで運んできた。  先日は、櫟の丸太を担いで小屋に運んでいた。  山から還ると部屋 に、一緒に新鮮な山の空気が運び込まれ、ビョウビョウとした荒涼が広がり気持ちがいい。  太陽に焼かれた顔面がヒリヒリする、手の甲も首の後ろもジンジン。  葉っぱのある長い蕗を買ってきた。  根の方から皮を ズイッと引っ張って剥き、茹で灰汁を抜く。  利尻昆布、削り鰹ぶしで出汁を摂り、高野豆腐、小ぶりのがんもどき、人参、大根などとともに煮付けた。  蕗特有の苦みとえぐみを確かめた。  青首大根のおろし、ムロアジの干物で遅い夕食。  よく陽を浴びた新鮮なムロアジはポクポクして血合いが鰹のそれに近くて、 淡白かつ濃厚でいけました。

1999年2月18日木曜日

Real Player G2”V6.0.3.128”を”アプリケーションの追加と削除”のメニューで削除した。  大切なソフトなので注意を払って、セットアップ時の注意 に従う。 Win95のメニューで削除出来なかった、”C:\Program Files\Real\RealPlayer”をホルダー丸々削除する。  G2日本語版で獲得した”r32_g20_1jp.exe”(2.76MB)を実行する。  途中で、『電子メールの宛先を入力してください。』と仰せになる 、喜んでタイプインする。  ”アップデート、イベント情報を通知”に[v] を入れ、接続速度を、”56K シングル ISDN”に選択。  ”チャネルの構成”で、”音楽”と、”テクノロジー”、”エンターテイメント”を所望する。  なんだか、わくわく(^ ^)。  ”完了”、たちまち『ドカ!スカ!"♪"…*、!!』聴き覚えのある”あの”挨拶が返ってくる。  あれよあれよ云うまに、Real Networks Welcome に接続される。  バージョンが”V6.0.3.208”になり、日本語のメニューになっていた。  ”V6.0.3.128” と画面はほとんど同じである。  あっけないくらい、うまくいった、 \(^。^)/。   内陸に還ったルシファー君からメールが来た、日記の記事にすることは 、な〜*んも書いてない。  さりとて季節の挨拶とか、認められていたらぞっとする。  お互い言わば、つっぱった・斜に構えた・接しを貫いた唯一の人物、個人的な心の深淵の吐露を避け、少しキャラを演じて親しくしたから。  ♪の好みを訊くと、氷室京介と言われ、咄嗟に言葉を失った。  ……は?、訊かれJazz、フリージャズだと返した。  かっこいいとか、訳の解らん、ありきたりのことを言った、しかしそれが好ましい。  趣味の深淵は、非妥協・排他・耽美でこり固まっている、上っ面でしか交信は 叶わぬ。  こんな屁理屈を即座に一蹴するところに羨ましくさえ感じた。  またWebの技術的な問題であっても、離れているのできっとかゆいとこに手が届かず苛々する だろう。  ともかくサッパリした、あっけない拍子抜けするほど内容の無い文面は、可笑しいそしてなんだか嬉しい。  わざと口を”へ”の字風に力を込め、見え透いた悪ぶりで喋る一面のようでもあり苦笑する。  うるめ鰯の丸干しを焙り、野沢菜の漬け物、ほうれん草(≠埼玉産)のお浸し、味付け海苔”極”で遅い夕食。  

1999年2月19日金曜日

”小田急特選・焼海苔”と書かれた、金色の筒のぴったり吸い付いた蓋を『ポンッ!、*』と抜き、レンジの端にちょこんと乗っかている粉砕器のキャップを外し、暗茶色の豆をザザッと移す。  割かれた白っぽい線が内からはち切れ、 表情が生きている。  絶妙の色合い 、甲虫のような半球形のスベスベした肌合いにいつも感心する。  いがらっぽい刻み煙草風(だと勝手に想像、そして固定した。)の匂いが立ち上る。  ”ンガガッ〜*”、”ウィーン!”、気持ちのいい音で破壊活動をする。  窓際のガラス瓶から、褐色の砕かれた結晶をスプーンで 掬い、山吹色の歪みのない磁器カップに投げ込む。  灼熱の刑場に据え、ポットから濾紙の粉に熱いものを勢いよく滴下する、こんもりした、いい山が出来た。  扉を開け、”明治・特濃4.3牛乳”と書かれた紙筒を取り出し、沸き上がる靄の中に白いものを滴下する。   熱きものをそっと口に運ぶ。  たちまち頭の前から全体に充実が行き渡り、ドクドクする。  ほのぼの熱くなり、気持ちが高揚・自信・やる気が湧きき起こる、心身にエンジンがかかる。  キックがスムーズであったので、箱を飛びだし荒野願望を満たし、頬や首を焼かれに出掛ける。  この季節はカラっ風と紫外線で唇がヒリヒリ、指先の裂け目が赤い。   西斜面のくねくね道を一気に下る、風が痛い。  最後のカーブで、キラキラ輝く水面の縁にポツン、ポツンと同じ帽子の人影が座り込んでいるのを認める。  一瞬で、昨夜考えた攻略・作戦は吹っ飛んでしまう。  頭の中では既に竿を振り、浮子を見つめている自分がいる。  ことさら落ち着いた表情・おっとりした準備に見えるのは、決して誰かを欺き出し抜こうとしているのではなく、初動所作を過たず・スタイルにこだわるから。  ともかく第一投までは、とても心は急いており、ドキドキしており想わぬ失敗が潜んでおる、桟橋から鋏・ラジペンを落とすのもきっとこの佳境なのだ。  減水している桟橋に膝を付き、屈み込み思い切り手を伸ばし水をすくう、冷たくて痛い。  腰のバッグのポケットの内側に縫いつけたマグネットにくっついたU字鋏を取り、細長いパックを切る。  グルテンがくっつかない特殊加工の小さな浅い容器に 空ける。  これに、チューブから押し出した大蒜を溶かした、パックの目印を参考に測り・汲んだ水を注ぐ。  一気に人差し指でかき回す、直ぐ水分を吸い上手くやらないと、やり直しのできぬダマ(粉の固まり)を作ってしまう、こうなるととても恥ずかしい、向かいの桟橋から冷やかされる。  20cmほどの深さ、何かの運搬用のケースを藪からごそごそ取りだし、滑らぬように上に板を載せパイプイスの背を畳み載せる。  煉瓦でイスを固定、先にY字の木の股が付いた竿を吊し、マジックテープで固定する。  金尺をパイプイスに差し込み、強力マグネットを底にくっつけた植木鉢の皿風を載せる。  これには、大蒜の強烈なエッセンス臭を絶えず放つ、絶妙の堅さ・柔らかさ・水分・空気を含むグルテンの固まりが へばり付いている。  特殊うどんや、押し出しポンプに入った”特殊おかゆ”の時も、また麩の粉末に水を加えそぼろ風にしたものなどいろいろ。  初回分はその日の考え、前日からの企み・準備で決まる。  

1999年2月20日土曜日

パイプイスに跨り、緑の袋から”枯法師”を抜き繋ぐ。  腰に巻いたバッグを開き、ラインの先のしなやかな糸で作ったヘビ口(8の字)を竿先の団子(結び)に潜らす。  ラインに極小さなゴムを4個ほど潜られてあり、移動できる。  これを引っかかりに、木綿糸、ゴム管などの仕掛けで特殊浮子を任意位置に固定する。  特殊浮子はインドクジャクの羽の白い骨に、竹串の足、ポリエチレンの黄・赤・緑・黒のダンダラ模様の細いパイプをを付けたものが、一般的。  特殊浮子の足(竹串など)をラインのゴム管に差し取り付ける。  ラインの先端を掴み、すっ…*と腕を伸ばし竿を撓らせ、前に押し出すように振り掴んだラインを放し、鈎と浮子を飛ばす。  目指すポイントにそっと着水させる。  上手くなると右手で竿を持ち、左手だけで、柔らかいグルテン・麩団子を丸めて鉤に付けられる。  浮子は、 横倒しからゆっくり立ち、程よく沈みダンダラ模様を水面から70%程出す。  水深を測る目的で、針に錘を覆うゴムを引っ掛けて投げる、水底まで沈み浮子は水深を示す。  ラインに水深(喫水)の目印の木綿糸を結ぶ。  鈎に大豆大のグルテンを付け竿を煽る、水面のダンダラ模様の位置で、鈎の水底位置を予想する。   先ず錘とバランスの位置で静止、遅れてグルテンなどの付いた鉤の重量でバランス位置までゆっくり沈む。  現実には、水棲の群れが突き上げ、吸い込み・咄嗟に吐き出すので、もっと複雑なありさま。  ラインの先端に輪っかが、その上に鉛の幅2cmほどの板錘りが巻き付いている。  この板を挟で切り浮子の突出長を加減出来る、追加は出来ないので重くする場合は、解いて棄て新たにもう一度巻く。  輪っかの下から、ハリス(極細透明糸)が、5cm程長さを違え2本垂れ鈎が結ばれている。  このハリスはφ0.104mm、長さは40cmほど、ラインはφ0.148mm、長さは竿と同じ2.6m〜6.3m。  ハリスは細くて頻繁に切れる、正確に同じ長さ・鉤を作成する。   撚りが付いてしまうと、テンションが緩みダンダラ模様への伝達が損なわれるため、交換する。  バッグからすこし垂れているハリスの先端を掴みズンズン引き出し、肘でちょうど40cm 例の鋏で切り取る。  鉤を取り、10秒ほどで ”漁師結び”を。  きっとグルテン付きの一個が水底に着き、もう一個は這っている。  解けて無くなると、数cmダンダラ模様が浮き上がる。   これを凝視(≠眺め)涼しい顔で、あれやこれやよからぬ妄想に耽っている。  いずれの面々は、日頃見せない真剣でうち解けた・思慮深い・鷹揚なとてもいい表情である。  たいてい前に置いたコーヒーの空き缶には、煙草の殻が詰まっている。  全員、パイプイスなどでなく、シートに綺麗な座布団、胡座をかいている。   たまに正座する異端者が出現する。  

1999年2月21日日曜日

真っ直ぐ西に向かう頼りない影から飛行機雲が吐き出され、一筋の置き去りの思惟がキラキラ西日に輝く。  一陣の風が水面を撫で、さざ波を起こし世情を揺さぶる。  真後ろでモズが奇っ怪な叫びを上げ、戦慄で雑木林から碧き天空を斬る。  カサ…*、コソ…*、雑木林を乾燥風が通り抜け、 ありとあらゆる生きるものの水分の摂取に倦むことがない。  その刹那、ふわっ〜*、チクッ!、とした動き・気配で石火の反射、竿先を心持ち1mほど素早く煽る。  クイッ…*、何かが踵を返し疾走する、見えぬ水底でなにやら悶える気配、ラインが水面を 切り走る、浮子は水中に引き込まれる。  ゴン…*、ゴン…*引っ張り、憤怒の激情で疾走する水棲者。  何時しか陽は傾き、飛行機雲は北の端からあっけなくぼやけ霧散、跡形もない、カサ!…*、コソ !…* 枯れ葉が寒風に揺れる。  生存の摂理を遊びに使ってしまった、怪しからぬ”不条理の実験”を繰り返した愚か者は一点の憂いを押しや る。  アドレナリンが噴出する・夢のような・愉しい時間だったと言い聞かせる。  疲れた昼間の生き物は還る頃になる。  疲れを知らぬパンパンの身体をひきずり山を降りる。  ひたひたと闇が全世界を浸食しつつある、冷気が降り始めた荒野から、作戦基地の参謀本部に帰還する。  薄明かりがたなびく中を、素早く地面を力強く蹴散らせ移動する4つの影が行く手を横切った。  2つの流れる影を2つの影がピタリと追尾している、生き物の発する音が消えている。  地面を蹴散らす簡素な無機的な、現世を超越した音。  そのうちのひとつが振り向き、一瞬の束の間、視線を投げた。   そのまま、人物のことなど全く無頓着、作戦を遂行するらしい。  機を停止させると、優しい静謐な丸顔が至って平静の面持ちで歩るってきた。  屋外燈の輪の中にしゃがむ、力の隠った『ゴロ! ・ゴロ!、∽ ∝ ……*』とたゆまぬ波動を稼働させている、暖かいエンジンが頭突きで突進してくる。  ピンと張ったライオン顔の髭を後方に退き、暖かい頭を突き上げる。   駐車場に敷き詰めたジャリの広場や冬野菜の畑、陽当たりのいい枯れ草の寝床で、思いっきり暴れたり午睡を取ったのだろう。  明かりの下でまじまじ眺めた、弾力にはちきれた胴の主は 悪びれぬ精悍な顔だった。  ”不条理の実験”者の手をヤスリのような薄い小さな舌で舐めてくれた。  影の2つは薄茶の大きな三毛だった。

1999年2月22日月曜日  

陽当たりのいいデッキでパイプ椅子に腰をおろし、森閑とした冬枯れの山を眺める。  さざ波で息づくキラ!・キラ!、水面からの照り返しが天井に映える。  柱の釘に引っかけたモンベルの紺のポケットから 、コバルトブルーの銀紙に覆われた”三角”の5面体を取り出す。  直視出来ない太陽が、枯れ木とけじめがつかない雑木林の上にあり、斜光で左の頬と面、手の甲が焼かれる、逃げようがない。  高菜?!でくるんだ扁平球の緑の”おにぎり”を 頬張り、”おーいお茶”をぐびりとやる。  雑木林に囲まれた南斜面の畑を、気紛れな南風が這い上がり、水面にさざ波を走らせる。  地面に向かって伸びていた夥しい枯れ木の梢が消え、眩しい瞠目も威光を休む。  風が止みさざ波が消えると再び水面に眩しい球体と枯れ木の群が出現する。  『もっと蜜が入っていると、うまいんだけどな。』  四角のプラスチックの箱 、剥かれたリンゴに手を伸ばす。  『今日は水を汲みに行って来たんだ。  丹沢の向こうは雪が降ってたよ。  反対側に来ると、がらっと変わるな。 ……消石灰、堆肥、化成もな!。  花菖蒲を植える。  明日はキューを買いに行くんだ。』  カマンベール(ナチュラルチーズ)は、頼りない歯ごたえさえ我慢すれば、飽きの来ない深淵があり、気遠い晦冥に落ちていくようでホクホクとうれしい。  陽が陰ったので逃げるように、満足しきってめいめい南北に別れて、山を降り始める。  『またな…*』  西の方から水銀のような 、たっぷり水滴を持った重い雲が登って来た。  今度、おいしい甘露な滴を欲しいんだけどと言ってみよう。  夕闇が滲みだし、キリリとした風が気持ちいい頃、ワインを見に行く。  天井までの壁一面に産地、種類で きれいに分けられた瓶を見て歩く。  トンネルのように細長い回廊の反対側には 、ケースを開けたままの木箱が床にゴロリと転がっている。  ガラス張りのパーテーションに沿って山積みになっている。  何回も回廊を行ったり来たり。  ”雪印 北海道 カマンベール 切れてる”ナチュラルチーズがうまいと感じる絶頂にあるので、いわゆる”フルボディー”を探す。  ”CHATEAU PERON LA GOURDINE BORDEAUX 1996”(CH ペロンラゴールデ)は、当たりだった。  『ムイ・ビェン』  渋くてなにやらいい明日が予感できる。

1999年3月2日火曜日  

東の空が明るくなりオレンジに輝き始め、あれよあれよという間に、煌々と光彩を放ちはじめるものが、盛り上がり競り登ってくる。  松林や鉄塔、電柱、空中線は黒い影を露わに聳える。  天空高く、渺々たる風が君臨、”バーン!”とした光輝との遭遇をよろこぶ。  未だ碧さを残す天空、ゆっくりさまよう白雲は激しく照射され、戸惑い尻込み・後退する。  長い艦隊は分断され・断ち切られ、端から破綻・霧散する。    大きなお盆・山吹色の月、いっそう照射を惜しまず、ぐんぐん悪びれず登る。  優しいコロナのような、淡く滲んだオレンジの絹の光彩を放っている。  ワーァーン、…*、と東方が朦朧と華やかに、明るい歓喜に満ち 溢れているようだ。  眩しくないがありがたい慈悲が、あたりいっぱいに溢れている。  黒い屋根や木立のシルエットに、煌々と冷ややかな波光を照射し続ける。  =(゜。.゜)=、 =(・。.・)= が徘徊に疲れてだろうか?!、枯れ葉に潜り、途切れがちなうたた寝をする。  小さな丸い背に銀光がゆっくり降り注がれる。  押し黙った黒い森や、天空を切り裂く送電線の燐光も色あせる。   月明かりの晴れた夜更け、緩やかな起伏の頂上が連なる尾根を散歩できたら、どれほど気分が良いだろうかと想う。  青鰺の干物を焙り、 『パチン!』と弾ける音と裂けめを愉しみ、野沢菜を洗いよく切れる包丁で切り、”六甲のおいしい水”で炊いたご飯で遅い夕食。  青鰺はムロアジとそっくりであった 、しつこさとの危うい競りに勝ったホクホクした歯応え、潔い味わい。  画像機械に映るソルジェニーツィンの風貌はいたく気に入った。  文学は読者の人生に影響を与えなければ 、そうとは言えぬ。  埴谷雄高 、独白「死霊の世界」をNHKで見たときも、やはり身動きできないほどの感動があった。  部屋のなかで音楽も耳に入らず、身じろぎもせず脳味噌が激しくそそり立ち、はためくような澄明な無窮の激情と安堵に浸っていた。  アメリカに亡命した先での夏用と冬用の仕事部屋には本当に感心して、思わず唸ってしまった。  NHKのFMを聴きながら 、たまたま”ねこつん”(ポストペット)を見ていた。  ”ふにふにとなにかひらめきました。”、”だらだらしてます”。  ”とりあえず健康です。  〜不摂生ぎみです。(体調)”、”ふつうです。〜ちょっとつまみたい。(おなか)”から、見てる目の前でいきなり”空腹で倒れそう。”に変わったので、動転した。  (^.^ ;) (^o^)  あかつき(いたんでいます)を供したところ、”まぁまぁ。(体調)”、”もうちょい?(おなか)”になり、安堵。  ふっ…*。  安心していたら、またもや、”ちょっとつまみたい、〜おなかと背中がくっつきます(おなか)”になってもたがな  (−”−;)。  汗をかきながら”あぶない味噌汁”をズズッ…*とやり、”調子いいです。(体調)”、”普通です。(おなか)”、”みんながふりかえります。(かっこよさ)”になったのを見届けて”×”を押し 、お隠れになっていただいた。  目覚めの音楽は、心はためくような、気持 がそそり立つような、黄泉の国から安らかに、そしてきっぱりと帰還できるものがいい。  しかし毎日タイマーで聴いていると、気に入ったものでも飽きてくる。  朦朧とした厭世感に満ちている頭には、白日で聴く音楽とは全く異なったものとなって滲み拡散する。 

1999年3月7日日曜日  

予告どうりの雲行き、山行きはできない。  見事な雨雲が天空を覆い、とうとう昼過ぎからポツリ、ポツリと落ちてきた。  =(・。.・)= の食べ物と食材を調達に早めに出掛ける。  ネコクッキー(フリスキー お魚いろいろ、まぐろ味・かつお味)、と牡蠣鍋の材料、魚津産こしひかり、ほうれん草、生餃子(マック食品)、低温殺菌牛乳(岩手葛巻)、天然酒種酵母あんぱん(きむらや)、味海苔極(ニコニコのり)、讃岐うどん(カトキチ)、低糖チチヤス・ヨーグルト。   みそ仕立てでない、しょうゆを使った牡蠣鍋を試した。  牡蠣は加熱すると堅くなってしまい加減が難かしい、生食のを入れてあまり加熱しないでいただく。  粉っぽく感じる”雪印毎日骨太ベビーチーズ”はもっぱらポケットに忍ばせ、山で感慨に耽る ・努めてボーッとするとか散歩の途中で取り出して囓る。  今ナチュラルチーズがうまい絶頂にある、ROUCOULONS(プチ ルクロン)は、こくがあって塩味が絶妙なのだ。  たいへん気に入っている。  フルボディーの渋い深淵と滋味があるワインがなくてはならない。  山羊の乳で作ったチーズが置かれる棚を見たが、実体が売り切れていた今度こそ。  土曜日、よく晴れた陽を浴びて山に行った。  静謐な荘厳な水面を渡る風を受け、照り返しと直射の熱い照射を浴びる。  Mini-Stopで買った”高菜つつみ”?!のおにぎりをほおばり、”おーいお茶”をゴクゴクやり、タッパから4つに切り 、さっと塩水を潜らせたリンゴを囓る。  ”雪印毎日骨太ベビーチーズ”をポケットから取り出す。  『塩水を潜らせると色が変わらないよ』と教えてくれたK島さんと、帽子の鍔に付ける”照り返しブラインド”にぴったりのアイテムを呉れたIW田さんはいなかった。   雑木林に真っ赤な陽の玉が入って行く頃、トボトボと山を降りた。  橋の上から丹沢の峰に没する陽を見ながら春の風を吸った。  サワラを焙って遅い夕食。 グレープフルーツを輪切りにしてギザギザのあるスプーンで房を壊さぬように掬って頂く 。  ピンクの果肉がプチプチと淡くてキラキラした朝陽のようだ。

1999年3月10日水曜日  

お湿りが柔らかい表土を勇気付けている。  夜気が鼻先を気持ちよく擽る、畑の中の小径を辿り箱にたどり着く。  ウバメガシが微かに揺れた、小さな野獣が顔を出し掠れた澄んだ声を発した。  しなやかな柔らかい四肢 、ボディーと丸顔が走り出した。  垣根の手前で遭遇するというよりも行く手を遮られる。  踏ん付けそうになり油断できぬ、気を曳こうとしてるのでないことははっきりしている。  ありがたい・心の隠った先導のやりかたなのだ。  ひんやりした湿った黒い土でゴロリと仰向けになり体をくねらせる。   腕を伸ばし白い腹の毛を撫でる、牙が当たり程良い圧がかかり、ザラザラした冷たい湿ったもので擽られる。  とあるページのお陰で餃子のことを忘れずにいられる。  2〜3週間、経つとニラの鷹揚な閃光、魅了して倦むことのないアルカロイドの壮烈が囁くのである。  夜の帳が一切を無彩色に覆う頃、点在する灯りのまっただ中で侵攻を開始する。  深夜の部の”砂時計”に寄らず歩を速め 、前を通り”め組”の暖簾を突っ切る。  L字の細長い窮屈なカウンターには、黒い木組の欄間の ようなものが垂れ下がっていて、静謐と動機が漂っている。  重厚な押しつけがましい嬉しい圧迫がある。  奥にスチールの光沢を放つパイプが幾何学的に静謐を保ち、熱気を放つドラム缶を一回り大きくした寸胴釜の具合を眺める。  大男が縁に上がってそのステンレス胴を引き抜き竃のヘチで傾いで、『………』声にならない吐息とともに、ザザァーとスープか洗い水を零すのを見たいからである。  古い”釣り人”などをめくりつつ 、濃厚な豚骨スープの中からよく味が滲みしっかり作られたチャーシューを真っ先にやっつける。  やがていつもの如く、薄黄がかった具をしっかりこねくり回していると、深い味を醸し出す最強の兵器”餃子”が長い皿に載せられて目の前から差し出される。  これはゆっくりと慇懃に 、そして急いた気持ちを隠し切れずに、『……ぁ!、……ぅ!』と声を漏らしながら、期待の充足と、侵攻、感服を漲らせ恣意を燃焼発散させつつ、大いなるひとつの円を閉じる。  しかしボロボロしたおいしさがこぼれ落ちるチャーシューが入った、圧倒的な饗宴を全部平らげたことは 一遍もない。  申し分けない。  当時、¥0.9Kだったから上等だったのだろう。  それがなくなってから餃子は良いのに出会えなくて、スーパーで調達し自分で焼く以外に食べたことがない。  だから調達を忘れてる間はずっと出会えないことになる。  焼くというよりは、蒸し焼きがより具体的だろう。  適量の植物油を平底パンに垂らして中火で熱し、狐に焦げ目が付くほど加熱したら、最強の火力を噴射すかさずポットからコップ一杯の熱湯をフライパンにぶちまけ、蒸気爆発する音を一瞬楽し み、すかさず蓋をする。  干上がった音になりかけたら中火にして円満に完成させる、ここでひっくり返して両面焼きにできるのは贅沢で楽しみである。  ”SAINT-EMILION 1996”のサラリとした風、モンティーニュの洒脱と大度、モーリス・ラベルの精緻、絢爛を確かめる。  深夜の讃岐饂飩(うどん)は楽しい。  片手鍋にたっぷりの水量を沸騰させ、”熟成…、讃岐麺” を茹でる。  もう一方の片手鍋で、昆布とかつお節で採った出汁に味醂と醤油を加えて加熱する。  ネギを微塵切りにして投げ込み、ほうれん草の茎の部分を乗せ、まじないほどの七味をパラパラ。  これに花かつおをつまんで入れ、『ハフ〜*、ハフ…*、……!』といただく。  単純にして深い飽きの来ない清々しい味わい。  おつゆをすっかりやっつけて、七味のジンジンする余韻をため息とともに吸い込む。  いわゆる別腹を満足させるために、山羊の乳で造ったナチュラルチーズがきっと置かれてるはずの棚を見に行った。  やはり無かった、んがROUCOULONS(プチ ル ロン)が一個あったので、すかさず獲得した。 

1999年3月14日日曜日  

『チチッ…*、……*!』、鮮明な野鳥の声を聴き、東方の空が真っ新の曙に満ち溢れる頃、ゆっくり朝湯を浴びてから体と精神の疲労度の調和を取って寝床に入った。  宇宙への旅でもあるため、四肢を延ばし安静を保ち静かに 深く呼吸、息を止め潜める。  光波エンジンは静謐、寡黙であり無重力の闇を滑るようにワープする。  加速を感じさせない、無上の完璧な推進エンジンである。  朝は果たして来るのか?!、真すぐ遠ざかったままで はないのか?!。  南風が気をそぞろにさせる。  現世への帰還がとても遅れたので山行きは諦める。  午後から天気が崩れるらしく夜更かしした、覚醒したときは 、あぁ〜*一時をすっかり回っていた。  いい風と光(太陽風)が吹きまくっていたので、朝まで起きていたことをちょっと後悔する。  やや重い頭で西方へと侵攻を開始、南斜面を滑走する。  ブラームス で エアーズロック のような荘厳、フィレステーキをいただく。  灼き方とたれが絶妙、満足しました。  三日月の皮付きのジャガイモ、外がカリッ!と灼けホクホクする、固めに茹でたブロッコリーが青臭く精妙で 上手い。  つくづくプロの仕事に感服させられる。  スタンプがたまったので真っ先に駆けつけたタワーレコード、京王駅ビル5Fへの移転中との張り紙をエレベータ−の上、”鴨居”に貼り付けて閉まっていた。  丸井の地下のVirgin(ヴァージン)に降りて、ジャズ、クラシック、ワールドミュージック、ロックと棚を散策しつつCDを物色。  フラットなエンタープライズは静謐と精気がたなびいていてとても好きだ。  XTCの Vol. 1-Apple Venus をわくわくしながら試聴したが、”そよぐ”ものが発見できず見送った。  Cassandra Wilson/Traveling Miles/TOCJ-66020(ジャズ) 潤いが皆無の無機的な押さえつけるようなピラミッド型の響音は、”無彩色の石ころ”である都会人をひどく疲労させる。  Youssou N'Dour/  & LE SUPER ETOILE: LII!/LII! PLUS+、Baaba Maal/  Nomad Soul VKCK-1158(アフロポップ)を獲得。  ブルーマウンテンブレンドNo.1を200(g)と、白ワイン(ボルドー・プルミエール・コートドボルドー)を抱えて、春のそそのかしが見え隠れする風を切って還る。  

1999年3月15日月曜日

ほうれん草(千葉産)を2束茹で、水で洗い軽く絞って切りながら、赤い根っこの付いた茎を口に放り込む。  素はなんといううまさ。  キングサーモンの切り身を焙り、スダチをチュッ!とやる。  これはソースかなんかで味付け 、生焼きの魚臭さを賞味するべきもの。  焙った魚はうるめ鰯のめざし。鰺の開きの方がうまい。  アサリとネギ、ジャガイモのお澄まし。  これは、ジャガイモを食べるためのもの。  味海苔”極”、煎り胡麻のない、まだ暖かいほうれん草のお浸しばかり 、すすんでしまう。  これは、時間が経つと途端においしくなくなるのだと言い聞かせ、どんどんやっつける。  2月4日(木)の朝日新聞に面白い記事があったので忘れないうちに探してみた。  ”史上最高の発明・発見は何か?!。”  ニューヨークの作家ジョン・ブロックマン氏が主催する電子会議室「エッジ」で議題に上がっているテーマで、「過去二千年間で最も重要な発明や発見は何か?」と、ノーベル賞受賞者を含む100人以上がインターネットの電子会議室で論争を続けている。  問いは昨年10月下旬に発せられ、到着した順に返事が掲載されている。  今のところ約100人が回答、まだ回答期限は設けていない。  これの抜粋が載っていた、鮮やかで多彩な切り口に興味を惹かれ 、背後に潜むものにあれやこれや想いを巡らせることができ、楽しいひとときをうちゃっることができた。  ”消しゴム”がなければ、『人類はあらゆる誤りを修正したり、やり直したりできなかった』、”懐疑主義”は『人類の解釈能力を向上させた』、”言語”は『これ無くしてどんな発明も不可能』、”人間の自我”と”無意識の概念”さらに”自由意思”は『幻想に過ぎないが、絶対に必要な幻想』、”鏡”は『自分が他人にどう見えるか分からせた』、”老眼鏡”は『視力のよい年齢層が世界を支配するのを防いだ』、”モーツァルト”を挙げた米ハーバード大教授は『核分裂や抗生物質など、ほかの発明と違い、悪用、乱用の恐れがないから』だそうだ。  これには、異議を唱えたい、退屈きわまりない凡庸な音楽でも映画などの、お供えにすれば繰り返し注目を浴びること、古典愛好者の延命に役立つこと、の普遍化。  ”印刷技術”は『特権階級が独占していた知識を大衆に広めた』から。  ”原子爆弾”を挙げた米スタンフォード大の学者は、『広島、長崎の人々だけでなく全人類に戦争の恐怖を教えた。』から。  英オックスフォード大の生理学教授は『家族構造や女性の役割を一変させた』と”避妊用ピル”を選んだ。  ”文学”は『人々が戦争や斬殺、復讐、懊悩、略奪、強姦が脳や紙で実現できることを 示した。』作者不詳。  SAINT-EMILION Calvet(サンテミリオン カルベ)ミディアム、サラリとして喉を潜るが、こくがあってうれしい。  Macromedia Shockwave を探検していたらアップデートのお誘いがあったので、なにも考えずに即座に、『頼のんます、(^ ^)』とボタンを押したら、スムースに完了した。  数日前に幾度か挑戦して失敗〔始まらない(;。;)〕した後だったので、ホッとしました。  心配はしていないが気がかりだった 、なんかうれしい。  PCの苦悩で想い出したことがあるので記しておこう。  Win95のタスクバーのアイコンをクリックしてインターネットの回線を切った途端、『んなぁ…*、 (;。;)』マウスが固まってもた。  こんな腹立たしいことに出くわした場合は、Microsoft TCP/IPドライバーのアップデート (Win95、〜OSR1、2.xに適用、無効なICMPデータグラムフラグメントによるハングアップなどに対応。)を、是非お試しあれ。  誰にも感謝や自慢は無用のこと。

1999年3月16日火曜日 

激しく”にら”が食べたくなって、調理の基本技法食材別 を探検してみた。  匂いは、葱や玉葱と同じ硫化アリルらしい。  胃が”キュン…*、!”となる”ピリ!、ピリ!”が”個にして普遍”というか 、独自の匂いは永きにわたり好まれて来た。  エライもんです、尊敬します、憧れます。  控えめで充分、もっともっと、どんどん攻撃してくるんじゃ…*、こんな気分が興るので、ニンニクより好きです。  朝陽がよく当たる垣根のない畑の端に、列をなしているお姿は小さくてかわいい。  ことに朝露を含みピンッ!と浅緑を膨らませているところがすばらしいぃ !。  ニンニクのドーンと勝ち誇ったところ、心底なにもかも放り出しいただきたい、という気持ちにさせないところは無念。  にらときのこの炒めもの、にら卵のあんかけが見つかった。  葉っぱもののまさに根に含むところのない、潔さが感覚的に解ってしまうからだろうか?!。  Baaba Maal/ Nomad Soul VKCK-1158 (アフロポップ)を聴きだした。  聴き進み繰り返していると第一印象が薄れ、しっかりした新しい感興が表出しそれが固まってくる。  この辺りが一番愉しい 、ありきたりでつまらないと思うのと、裏腹であり同時でもある。  剥きだしの朴とした発声や独特の楽器の音色に聞き惚れる。  西洋音楽にある枠とか律、音列がもたらす窮屈が全くなく、地を這いゆったりとたゆたう下半身直撃のポリリズム、多彩で幻惑的な多重自在な律動がある。  天空に抜ける ような”パカーン”とした開放感は、ほかにはけっしてない。  CDの棚から印象の稀薄なものや駄作・飽きたものを集めた頂上段に、思いっきり手を伸ばしごっそり抜き片っ端から聴く、一瞬の場合もあるし暫く 聴き進む時も。  キラリとした憧れ・歓喜を見つけたような、久しぶりに悪友に出会ったような、心躍るような歓びに包まれることがある。  これはなんなのか?、心境の変化なのか?、時間が経ち 聴く情念が進歩したのか?、それほど日にちは経っていない?、一番の感心部分である。  CD購入の決め手は、前作などの印象や雑誌などの論評、販売数などを参考にショップへ足を運び、目指すものを見つけ次第にゲット。  雑誌などの論評はそのまま受け取ると破産するので、専門評論家の☆"☆"☆"☆"☆"、"◎"付き推薦盤も含めあくまで参考程度。  だから選ぶCDの 試聴の機会はほとんど皆無、急いで還り厳重な封をもどかしく切り、勇んで聴く。  ちょっとさわりなど聴き、”引っかかる”ものや、”ピンッ!”と来ないものは後でじっくり聴こうと遠ざける。  無上の歓びは店頭で、これはっ!と感じ取り、迷いつつゲットしたものが、とても気に入りずっと楽しめているものに出会えたとき。  こんなのは、きっと後で2枚欲しくなってしまう、誰かにあげるためや予備で。  これが全く知らなかった新しいジャンル、アーチスト、曲創りであったときはことさら倍増する。  みんなそれを求め、CDショップへ足を運ぶ。  Jazzやワールドミュージックでは、お気に入りアーチストの新譜をチェック、当たり!であったときも、やはり実に嬉しい。  暫く経ってじっくり最後まで聴き、もう聴きたくないと感じたのや、”よく解らんが何故だ?”を、棚の遠くに集めておく。  店頭で試聴できたものも同じ。  時が解決することを感じ取り、棚に寝かせておいたのを、程よくうまく熟成された頃に偶然、賞味した次第なのだ。  じつに十数年も経っていたことに思い当たる。  Jazzを聞き囓り始めの頃、なにやらとても魅力が詰まった、魂を揺さぶるようなものらしいぞ、と勝手に決めこんていた。  Y… さんに、エリック・ドルフィーとミルト・ジャクソンのLP ”The Quest”だったと想う、を戴いたのが最初。  とても静かに始まりそして終わる、…さんのアパートにMC型カートリッジ持参で上がり込み 、ネーブルオレンジを囓りながら聴いた。  引っかかるものがなく、良さが解らず誰かにあげてしまった。  思い起こす度に、名盤であったとますます確信し、後悔している。  ずっと後で、Y…に白状し、手に入れることはできないだろうかと打ち明けた。  一瞬ムッとし、『あれはもう手に入らないよ』と言下に宣告され、ちょっと寂しそうな表情を覗かせた。   同時に2枚だった、それらの中で取り違えている部分が、あるのだろうか?。  験されたのではないが、きっといつか良さが解り、『あれ、ドルフィーの、”常に新たな!”とこが胸が透くようで、すばらしい!、…*。』とか、言い出すかも、と期待されていたやも知れず、いやそうに違いない、恥じ入るばかりです。  

1999年3月17日水曜日

テープを戴き、ジャキー・マクリーン(Jackie McLean/ やドナルド・バード、ウィントン・ケリー、クリフォード・ブラウン、ベニー・ゴルソン、キース・ジャレット、アート・ブレーキーなどを教えてもらった。  クラシックの現代音楽かぶれの、傲慢なヤツによく親しくしていただいたと、いまでも想い出すと消え入りたい恥ずかしさがある。  『……は、別だ!』と何回か云われたので、ほとほと手に焼いていたと反省しきり。  熟成は、己の精神・情念・資質・感性だろうか?。  果たしてそれは、進歩・向上・上達 ・昇華なのか?、もしかしたら後退・妥協・迎合・敗北かも知れない。  何にしても、かって良さが解らぬ・つまらないと確かに思い・感じたものが、数年経つと魅力を漂わせ、心揺さぶる実感へ変わる、そのことへの感動もある。  だからかってLPを計数百枚、ディスクユニオンに たびたび運んだことがあるのに、場所を取らないこともあり、CDは全く売っぱらったことがない。  だから、ザッハリヒ的耽美派を自任する音楽愛好家の、取るべき姿勢 ・方針は自ずと決まる。  タイプの異なる音楽を多く聴き、資質を 柔軟・豊かにしてしまえば、駄作に出会うことが減り、短い人生でいい音楽をたくさん聴けるハズ。  そして、おやっ!と感じる、意外な感激・感動も同時に少なくなってしまう、と。  人間、嫌なことは睡眠中に脳が記憶の書き換え(500Hサイクルのメモリー系切り替え)をしなくなり、何時しか記憶が無くなる便利な仕組みが折り込まれているらしい。  夕刻、仕事を終え着換えて電車に乗り東方に向かい、疲れた喧噪に吐き出され、南口の銀行の地下の狭い階段を降りる。  重いガラスの扉を押し、モザイクの向きの小さな机に澄明な薄暗い間接照明、隅にシェードの丸い明かり圧倒的な豪華サウンドの中に進み、ほぼ決まった数カ所の空きを一瞥、壁際の明かりの下に落ち着く。  本を拡げ濃いコーヒーをゴクリ、サックスの中域の艶っぽいサウンド(マグニフィセント・ アルティックA7のケース改)を確かめ、 身体と精神・思惟で聴き摂取する。  響音の中で感動した音楽・レコードは皆無、じっと我慢していた。  JAZZ演奏者の名前・レコードは認識しておらず 後で記憶を辿り確かめた、ブースに首をつっこみ借りた黒いカバーのリストを開き、手動タイプライターでいちいち刻印された黄ばんだページをめくった。  知らない曲ばかりはとても長く感じた、閉店近くまでねばりクラクラする陶酔の頭で引き揚げた。  青白いい蛍光輝の降るプラットホームで夜風に吹かれ待ち、箱に乗り込み来た道を疲れて還った。   西に進むにつれ痺れていた精神・気持ちが解け・冷め、じわじわ薄汚い現世に同化していくのを受け入れた。  

1999年3月18日木曜日

あの時、新譜の掲示板や、演奏中の展示で観たジャケットはほとんど 明確に覚えていない。  後になり懐かしく想い出しながら、Jazz雑誌を眺めおぼろげな記憶を頼りに確認した。  たくさんのLPのジャケット、室内の配置や壁の色、変遷したアルバイトの 出入りや当時の服装など。  とりわけ狭い階段を降りるときのちょっとしたワクワク、 長い奥行きを2分する洗練された仕切、入ると正面に木の飾り扉の大きな空調、差し向かいの小さな正方机、癖のあるホーンのサウンドは楽しく繰り返し想い出す。  入り口のワゴンのようなものに、大きな大束のほうれん草(≠埼玉)がせり出している。  旬の頂点にあるのだろうか?!、とても安い、(2束、¥150) 、目指す”にら”もあった。  2束、¥100なにも考えず、籠の中へ。  ひと山残っていた、『ルビーはこれです!。』のグレープフルーツも籠のなかへ、うれしや。  これを食べつけると、ホワイトはなんかもの足りない。   なんか卵と同じで単なる思いこみなら、即刻改めるべし。  大きな鍋でほうれん草を茹でた、またしても茹で過ぎ。  もっともおいしい赤い根っこの部分と、柔らかい葉っぱの部分を同じ茹で加減に仕上げることは 難しい。  葉っぱを掴んで根っこの部分を熱湯に突っ込み、しばらくしてから葉っぱを浸けるといいらしいのだが、セーターがチリチリになるぞ。  中華鍋を灼き、ザクザク切った”にら”を投げ込み、豆板醤を少々、オイスターソースも呪いほど。  ”数馬さんちの卵”を被せ、せっかくの緑を台無しにした。  その 祟り?ではないが、”にら”のピリ!ピリ!はどっかに失せてしまっていた。  キュウリと合わせたピリ辛の漬け物、どうやって作ればいいのだ。(−”−;)  先日駅ビルの地底で獲得 の、赤身の射した冷凍もんでない、丸く広く開いた鰺の開きを焙る。  強火の遠火で焙る干物、灼きすぎると炭素の割合が増えて面白くなく、美味しくもない。  ”鰹のなまり”も脂が 無く灼き加減がとても難しい。  これの血合い?!は多重アミノ酸がたっぷり、ホクホクした奥深い饗宴があり好きである。  白い板に並んだボタンを 、あちこち押さえて回ることに熱中することが多く、ことさら真剣に焼き物に注意しなければならないと、肝に銘じて立ち向かうのさ。  大ぶりのほうれん草は、好物の根っこと、ラーメンや讃岐饂飩用の茎、あえかな繊細が宵越しを拒む 、いくらでも食べられる甘い葉っぱのあたりをそれぞれの皿に分ける。  いつもよりやや早めの夕食のあと、もしかしたら”にら”の復讐か?!、デザートに甘いものを欲した。  白ワイン(ボルドー・プルミエール・コートドボルドー)を抜くのは見送り、チョコを囓り、モンティーニュの洞察、”SAINT-EMILION 1996”をいただく。

1999年3月19日金曜日  

ついこの間、J-Waveで細野晴臣の番組『ゆうちょ presents/細野晴臣 DAISY WORLD/〜HYPER BALLADE〜/〈郵便貯金〉細野晴臣』で気になる音楽、があったので hot100 かかった曲! で調べた。  細野晴臣 (僕は一寸 ありがとう&小坂忠 しんしんしん TIN-PAN-ALLEY PARAISO ほうろう )はユーミン の極初期のレコードで接したナイロン弦のベースの一撃で、えらく感動・固まったのが出会いである。  遠藤賢司の店でのコンサートで お姿をかいま見た記憶もある。  それ以来、優しく何時も新しい作品を、静かに注目している。  週末に 西方に向かい、丸井の地底に潜り Virgin(ヴァージン)を探検する愉しみが増えた。  新しい音楽、特にそれが知らなかった分野だったりすると、とりわけ歓びが大きい。  ロックとクラシックは、同じパターンにさえ感じる瞬間がある、しばしばある。  背後に隠しようのない 、西洋音階の限界がぽっかり顔を出す、特にメロディーに飽きサウンド・アレンジ・味付けに魅力を感じなくなった瞬間に訪れる。  いずれもどうしようもない枠が立ちはだかり、ずっと同じものを聴いているのでは?!と、『ハタ!』と想うことがある、考えこんでしまう。  アフロポップに出会った時に体の芯と末端神経が振え、精神がそそり立ち心が弾けた。  絢爛たる壮烈で脳が激しく炎上し、体の中を太陽風が吹き 続けた。  爽快がうねり背をぎしぎし這い上がり、脳髄を鮮藍や金、赤の光輝を放つエビが跳ねた。  食欲・性欲のもう一つが出現し、勝手に体中を駆けめぐり思惟を鼓舞し始めた。  駆け出したくなるような衝動が、下半身・末端に満ち渡った。  一日が輝いたと錯覚した。  渋谷のWAVEやTOWER RECORDSに週末毎に足を運び、CDを 探し漁りまくった。  ニューミュージックマガジンを手放さなくなり、出掛けるときはきっとバッグに入れ、電車の中で開いた。

1999年3月20日土曜日  

酵母?!パンがしっとり、むっちりしてておいしい。  昼前に焼き上がるらしい、うまく出掛けられ入手できた時はじつに楽しみ。  よく切れる牛刀で厚めに切り、トーストしないでいただく、 フワフワでいい香り仄かな甘みがある。  プロフェッショナルとはいえ、微妙に焼き上がりに違いがあり、それを探し・見つける楽しみもある。  グレープフルーツとマーマレード、クリームチーズ他の乗っかったパイ風は、マーマレードの清冽に圧倒される。  小さなお皿に載せ、”∇” 8つに切る。  マーマレードとクリームの甘みが融けあい、お腹がキュウキュウ鳴るほど、すごく美味しいのだが、一個で充分満足なのがありがたい。  珍しく休みの日に朝食を食べた。  このパンを前の日に買ったから 、楽しみで早く起きてしまった。  お昼は讃岐饂飩を茹でる、澄んだおつゆに花鰹をパラリ、七味をパッ…*、簡素にして絢爛をめざす。  体のエンジンがジンジン稼働し始め 、熱くなってくる、次第に体中に行き渡る。  口直しにコーヒー豆を粉砕、濾紙で炒れる。  こんもりした褐色の盛り上がりから研磨・充足・をゆっくり滴下。  夜は銀と深青が澄明な静謐を放っていた 、うるめ丸干し(長門・特牛)を焙りる。  精妙な奔放な縞の輝きがねっとり、あでやかに浮揚して見える。  パチン!と弾けた腹から見えるはらわたの苦みと、魚らしい 匂いと主張を味わう。  しっかりした歯応え、ホクホクした喚起・爛熟を楽しむ。  SaddleBrownに白の開花模様を斜帯に散らした亀田製菓・梅の香巻の缶、白い乾燥剤が敷き詰められている。  ニコニコ海苔・味海苔・極みに封を切ると、こぼれ落ちる白い袋・乾燥剤を切りそろえた昆布の乾燥に。  鍋に羅臼昆布を2枚、数時間経つと海洋で戦いでいた記憶を黄泉がえさせ、黒に近い褐色で大きく拡げ静謐に横たわる。  中ぶりの蛤と、ジャガイモ、アサツキ、三つ葉でお澄まし。  ホクホクした緻密の崩壊と清冽な仄かなえぐみがジャガイモの主張。  デザートはブルーマウンテンブレンドNo.1をまたもや炒れる、”Festina Lente”(悠々と急げ!)と刻まれたマグカップを眺めながら想いを巡らす。  甘美な気遠い熱い晦瞑の中に 漂う。何時しか深いところへどんどん転がり降りていく。  たれ込めた灰色の彼方から、水銀のような糸を曳き止めどなく降りてくる冷たい雨に曝されたザクザクとした砂浜や、砂丘に群れをなし直立する背丈ほどの松のシンメトリーな枝の張り出し、ゴツゴツした表皮を想う。  諦めと”果てしない流れの果て”に向かって波頭が滑らかな広々した浜辺を洗う。  けたたましい破壊と浸食の恣意を奥に秘め、剥きだしの大度、鷹揚で倦むことなく、壮大な気紛れを宇宙の摂理で守りつづける。   トホトボ歩を進めれば、甚だ爽快な疲労が絡みつく。  枯れ草の中に群生する松林の、向こうからやってくる海鳴りは生き物のようである。  三つ葉のマークに並んだ雪印、”カマンベール・切れている”が放つ、そのコバルト色から猛茂・爛熟の放射能を浴びる。  炉の外壁を覆う白い生きた黴が 、土壁?!を舐めた時のような乾燥した挨拶をよこす。  がさつが後退し、ネットリした豊饒が美味い、喚起力の激情が疾走する。

1999年3月28日日曜日 

果てしない時空は弛まず倦まず・正確に、時を費やす。  そのことに先ず圧倒され、黙ってしまう。  啓示を受けるべき絶対的対象であろうと、密かに確実に天空を見上げ項垂れる。  天体とはなんと厖大な清浄に洗われた即物であり、気の遠くなるような浪漫であるだろう。  不用意にこの認識を、”絶対矛盾的自己同一”などと、ひとことで片付け終わらせてはならない。  事象の一切は天体にある、相対的危うい存在、生かされていると申す方々もいる。  きっと天体の片隅にひっそり棲んでおるという認識が、違っているように想えてくる。  他力であろうが自力であろうが、相対的存在であるの に変わりはない。  それは、凝視するとこっそり遠ざかって行き、無視すると足音を忍ばせて近寄って来る。  最も”生かされている”とことあるごとに申す御方は、その認識に想いを巡らし自問し、日頃あまり考えないことを”哲学”しなさいと説いておる。  ”哲学”とは大勢がよってたかって論争し・静謐に瞑想し・頭を働かせ研究に勤し み、”宇宙の根本原理を考え解明すること”である。  めいめいが人生を考えることにこそ、動機があり命題がある。  夥しい・数え切れない埃っぽい観念、言葉やたいした意味のない概念を巡らせ、世界・人・物を眺め日々を送る。  哲学は事実・現実から発し、素早くあるいは果てしなき時間を費やし、きっとそこに戻ってくるもの。  ましてや、宗教や芸術、”イデオロギー”に融け込み同化・一体化するはずもない。  独立排他的不変であり 、宇宙的広がりの普遍的 なもの。  ”すべての芸術に先立って、手仕事がなければならない。- J・W・Goethe”この言葉(箴言)を、どう受け取るか?。  もちろん機械や偶然・自然自体が芸術を作らないし、作れるものではない。  よく見事な自然の造形・奇観を指し、”おぉ〜*、………… 芸術的!”だと形容することが(己を含め)ある。  これはきっと、”芸術的!・芸術風な感銘を受けた。”と理解すべきだろう。  また卓抜な技量を発揮!、見事な作品をたまたま・偶然に作成・披露したとしよう。  これも、偶然などが創造したわけでなく、思惟(≠恣意)・情熱・情念・哲学がそうさせたと感じ取れれば、その人物にとっては芸術であることは間違いないこと。  宇宙は偶然の悪戯の産物といった超宇宙論の指す、”偶然”とは また別もの。  

1999年3月29日月曜日

仕事・生業は生きるため身体(頭も)を動かすこと、その最中あるいは暫く経ってあれこれ考える。  スピノザは研究心(非生業)ながら、レンズを磨きながら哲学書を著した。  箴言の申すのは、現実に立って考え作品を制作しなさいと、いきなり空想・浪漫の世界に入って芸術に向かってはいけないよと。  スタンス(嫌いな言葉)は、身体から放射・分泌する情念・覇気・気概・信念こそが、芸術で不可欠と説いているのだろう。  最も、誰かを崇拝したり箴言をそのまま信奉・受け入れる資質は持っていない。  認識することことでしか、己の実体を感じられぬ存在、蠢き排気する物体、生き物、大勢、人。  土竜は、身体の回りが何かに触れていないと、不安な焦燥で居たたまれず”生きられぬ”、 平地に放たれるやいなや、いきなり地面を掘り始めるらしい。  透明のパイプを天井まで縦横に張り巡らせた、生体観察?大道具(システム)を、TVで観たことがある。  手放しで楽しめぬ 、雑巾で首筋を撫でられたような想いが過ぎる。  めいめいの形と質、殻のなかで仮死・息を潜めている。  ”人が旅をするのは到着するためでなく、旅行するためである。- J・W・Goethe”  我々の住む・生かされている宇宙・存在を、なんだか理解できそうなお言葉。  時間を無視すると遅かれ早かれ、時間に復仇されるものです。  さらに、”誠実に君の時間を利用せよ!、何かを理解しようと思ったら、遠くを探すな。- J・W・Goethe”、これは今この刹那に地に足をしっかり付け、懸命に生息・人生を愉しめということだろか!?。  殺生・野生の本能の弄びの限りを尽くし項垂れ、燦たる落日の中、長い影を曳いて後ろ姿を見せて歩む。  ”思い煩うことはない。人生に意味なぞ、ありはしないのだから。- S・モーム”、パカーン!と 突き抜け大気圧から解き放たれような解放の心地、なんと嬉しい・楽しい励ましだろう。  正直 な偏屈、毒舌おじさんの人生の要約・要諦・真骨頂を見る爽快〜*。  我々モンスーン地域の人物は、気温の変化にとても影響されるようだ。  挨拶の言葉に形跡が顕著、『お寒うございます』など。   季節が巡り天球が大きく回転、風の向きが変わり日差しが、脳天から地平に移る。  朝夕の冷気にひしひしと畏れを懐く。  灰色の空が低くたれ込めとても寒い、湿度が高いので地を這って浸透してくるようだ。  木々が天空に向かっている 時は、さらなり。  ”ああ、…*、復活の前に死があるね。- ロマン・ロラン”  ビッグバンを咄嗟に想起させてくれる好きな極短い文、感嘆詞が多くをかたる、海洋風がやって来そうでさえある。  天体との相対的関わり、あれこれ賢人・文学者の言葉のそれぞれに啓示を見つけたい。   報道は文学でない、なぜなら哲学が欠如している、まさに無用の場所。  紋切り語句愛好・手抜き報道者がよく言う”大気が不安定”というやつ。  NHKがよく使う”いわゆる……”という常套文句ははなはだもって、腹立たしいかぎりだ。  自らを第三者の立場に置いた発言に見せかけつつ、独善的、圧倒的寡占メディアの力を漂わせ、”言葉”を弄ろうとしている 背景が見え、ふつふつと不機嫌が頭をもたげてくるから。  未だに、NHKFM 番組表を自ら?!の頭、資金でWebに提供していない、もしかしたら全番組を聞いて欲しいのだろうか?!。  湿った風に吹かれ、西方に侵攻、ビルの地底に入る。

1999年4月2日金曜日  

4月1日〜、旧ドメイン(or)はどうなるのか? ということで、ホームページのハイパーリンクを全て修正した。 太陽風ДζΨΠ∀4と(最速) は、『or.jp』のままであり変更不要。  太陽風ДζΨΠ∀ 0 1 3は、『or.jp → ne.jp』の変更が必要になった。  『or.jp、ne.jp』併用中に気が付かなかった処や、うっかりそのまま期限を過ぎてしまった処がずいぶんあった。  じつは自分のホームページが開けない処があって初めて修正漏れに気が付いたというしだい。  HTMLエディターを”標準”から、”ソース表示( HTML)”モードに切り替え、”Ctrl+F”キーで検索機能を起動、単語登録したキー”Q”を押しスペースキーで変換し検索する文字列に『so-net.or』を入力し、エンターキーを押し検索を実行する。  つぎつぎにマーキング(反転)されたところでDeleteキーを押し、『so-net.or』部分を削除した後、単語登録したキー”S”を打ち『so-net.ne』を入力する。  全ての*.htmlファイルで『so-net.or』が検索されなくなるまでこれを繰り返した。  3時間近くかかった。  先日入手した、J.J. JOHNSON/HEROES/ Verve 628 864-2を聴く。  なにも感じる処が見あたらない、しばらく寝かせておこう。  フリージャズばかり4年ほど激しく聴き込んだ祟りか?!、緊張感や憂愁があり、空虚な愉悦がないものでないと、聴けなくなってしまった。  タンゴを聴く、”カミニート”や”淡き光に”、”フェリシア”、”夜明け”、”黄昏のオルガニート”、”ジーラ・ジーラ”、”霊感”、”チケ”、”パリのカナロ”、”最後の盃”、”さらば草原よ”、”アディオス・ムチャーチョス”、……。  白い板に並んだボタンを あちこち押さえるのを止め、どっかりと長椅子に体を伸ばしてスピーカーの正面に向かう。  いつもは窓やその外の =(・。.・)=、=(゜。.゜)= に向かっているのでスピーカーは背後にある。  ザッ!、ザッ!とリードを振るわす気流を刻むストップ音、悲嘆のヴァイオリンを聴きながら、うつらうつらするのは気分がいい。  ラテン語の詠唱を聴きながら甘美な気遠い褐色の晦瞑の中に錘 のようにゆっくりと沈んでいく。

1999年4月6日火曜日

天空に低くたれ込め、沈痛な悩みを抱え込んだ無彩色の艦隊が緩やかに進行、たいていは気が付かぬとても緩やかな微速。  危うい気まぐれな雲が流れる花冷えの日々。  暗褐色の堂々たる艶やかな豊満の腰、精力はち切れ横に裂け目の幹、ゆったりとうねり天に拡がる精悍な触手。  薄着のピンク・睡たげな白の花が氾濫する。  爛熟のけじめのない、 密かに・微かに辺りの空気を呼吸する気配。  暗褐色と白、青い空が謳歌する、危うい大気の行きがかり。  青い天空の下、息詰まる圧迫が降りてくる、 『ギャー!・ギャー!・…*』いっそ野鳥でも咥え、喰い散らかして欲しいと思う。  鳩でも、メジロ、雀あるいは尾長でも、いっこうに構わぬ。  匂い立つような白の絢爛の海、贅沢の極み ・惜しみない典雅、あっけらかんとした悠久の浪費。  やはり、”桜の木の下には死体が埋まっている”が、ふさわしい、そして得心がいく。  この軽薄な花びらの大集合には、爛熟の芸術が例外なく向かう抽象化への道がない、進化 の兆しが見えない。  進展の希望が無い、明朝の良い匂い、パリッ!・しっとり・ふんわか、美味しいパンが無い。  唯一の耽美であるところ、濡れた地面に張り付いた白いもの、☆"☆"☆"☆"☆"。  雨に打たれ地面に潔く発散し、行状をあからさまにすることなのか。  てんでに閃き・サイコロを振り、向きを定め、全く同じものが程よい隔たり、重なりで偶然の模様を見せる。  夥しいテクスチュアーには、どこを切り取っても同じものがない。  起承転結、形ある主題、 人生に影響を及ぼす思惟は見あたらず。  疾風が書き遺した、無調・無拍の長大音楽の譜?、人以外の耽美する叙情詩?。  一瞬、荒寥たる平原の出現かと心弾むこととていっそう虚しい、危うい春風の気まぐれやろうめが。  とりとめのない思惟を綴ろうと言語を並べてみる。  やっと出来上がった、散文、イメージ、工夫を撫で回し、こねくり回し展開・伸張・工夫を愉しもうとした。  上空からふっと舞い降りたか、角を勇んですり抜けて来たか、気まぐれ春風があっという間もなく、跡形もなく砕き蹴散らした。  薄ら寒い借り物の饗宴が過ぎた後、トウカエデなどの街路樹がそびえ 、ドウダンツツジの植え込みに風で吹き寄せられた夥しい薄い褐色のガク。  サクサクと誇らしげに踏みしめる時、初めて旺盛な樹木を見上げて安堵する。  ICIスポーツで買った果物ナイフの握りそっくり 、グイッと反った鞘を”ポン…*”と折り、白い綿にくるまった青匂い薄緑の未熟のそら豆をステンレス鍋に落とす。  茹で上がったポクポクをいただく。   美味しいかどうか?、訪ねるのは不躾、なぜなら彼らは未だ青く天を仰ぎ、精進に励んでいた最中、”ポン…*”と折られ沸騰の煉獄で進化させられたばかり。  きっと、ムッとするものが広がり押し寄せさ、さやかな復讐をするはず。  

1999年4月7日水曜日 

Internet Explorer5.0を雑誌(インターネットマガジン 5月号)の付録のCDからセットアップした。(関連情報は、 Microsoft IE5 概要をご覧あれ)。  ”[IE5]Internet Explorer 5 正式版 IE.TXT の内容” によると、”コンポーネントのオプション”で必要なコンポーネントを選択する方法でセットアップを行い、”言語の自動選択”、”日本語文字表示サポート”、”日本語文字入力サポート”をセットアップしない場合は文字化けに遭遇するケースがあるらしい。  ”自動判別機能を使用するには、表示する言語をサポートするファイルがコンピュータにインストールされている必要があります。  言語のサポート ファイルは、IE5.0 の追加コンポーネントのページから入手できます。  自動判別機能のオン/オフを切り替えるには、[表示] メニューの [エンコード] をポイントし、 [自動選択] をクリックします。”  あっけないくらいあっとゆうまに完了してしまった。  なんだかうれしい。  セットアップサイズは3種類あり、”最小構成”のブラウザのみインストール (インストール : 50 MB 以上 再起動後の実行 : 27 MB 以上)と、 ”標準構成”のOutlook Express、Media Player、およびその他のマルチメディア拡張機能が追加されたもの(インストール : 84 MB 以上 再起動後の実行 : 55 MB 以上)、さらに”完全構成”インストールのNet Meeting、Chat 25、Walletなどが含まれるもの(インストール : 125 MB 以上 再起動後の実行 : 80 MB 以上 )である。  先ず、”標準インストール”と、”最小構成インストール、またはブラウザのカスタマイズ”の2つの選択肢に先ず出会う。  ここで標準を選択しても、”Microsoft virtual machine”や、”Net Meeting”、”Chat25”、”Macromedia Flash Player”、”FrontPage Express”、”Web 発行ウィザード”、”追加 Web フォント”、”Wallet”、”日本語文字表示サポート”、”ヨーロッパ各国文字表示サポート”、”ヘブライ語”、”……語サポート”がセットアップされない。  したがって”標準インストール”の後で、”最小構成インストール、またはブラウザのカスタマイズ”を選択して、これらをセットしないと、Internet Explorer4.01SP1の環境で動作していた”Macromedia Shockwave”、”Macromedia Flash Player”、”FrontPage Express”は動作しないので君はたぶん動転  (^.^ ;)、(−”−;)、(;。;)するのだろう…*。  

1999年4月8日木曜日

セットアップ済みは太字で、未セットアップは細字でリスト表示されるので細字のみが追加セットアップの対象となる。  セットアップ後のアプリケーションの削除は、コントロールパネルの中の”アプリケーションの追加と削除”を開くと、リストが表示されるのでチェックを入れて指定する。  詳細設定の中に”関連付けしない(Netscape Navigatorの関連付けを温存させる)”や、”IE4.0xを共存させる(一回のみ設定可能)”のオプションがあるので決断が必要。  Netscape Navigatorや、Netscape Communicatorがセットアップされていると、*.midファイルの関連付けがかわるなど環境に依存した再設定が必要なことがある。  何かの拍子にWebの *.midファイルが起動しないことが起こる、これは”Windows Media Player”の[表示]-[オプション]-[形式]<MIDIファイル>のチェック[v]をいったん解除した後、改めて入れることで回復することが多い。  関連付けが変わってしまった場合これらのいちばん無難な解決法は、再セットアップにより優先させるソフトを改めて後からセットアップすることである。  いわゆる”お気に入り”(ブックマーク)やメール、メールアドレスなどの設定はしっかり引き継がれるのですぐメールが使える。 Netscape Communicatorなどのユーザーの”ブックマーク”は自動的に”お気に入り”の中に”インポートされたブックマーク”の名前でホルダーがそっくり作成される。  単独でもインポートできる。  IE4.0xを残す場合は、ここで”共存させる”を選択する、でないと再び使えなくなる、また削除もできなくなる。  IE5.0をインストールすると、IE4.0xのアンインストール用プログラムが実行できなくなります。  IE4.0xをアンインストールするためのバックアップ ファイルは削除され、IE5.0用のバックアップ ファイルが作成されるからだ。  IE5.0をアンインストールしても、IE4.0xのアンインストール用プログラムは復元されません。  IE3.0xは今回から残せなくなっている。  IE4.0xでは、[スタート] → [プログラム] → [Internet Explorer] → [FrontPage Express] と辿れた FrontPage Express の単独起動は、[スタート] → [プログラム] → [アクセサリ] → [インターネットツール] → [FrontPage Express(V2.0.2… )] に変わっている。  ”Microsoft Chat”も同じ遷移でも辿れる。 

1999年4月10日土曜日

ナチュラルチーズ、Le Rochois はこくがあり精妙な塩味がありうまい。  スーパーで見かけてから欲しかった山羊の乳で作ったナチュラルチーズ(CHEVRE、de Bellay)を先日入手した。  まだ食べていない。  きっと濃厚な芳醇と野趣、激越があるのだろう。  ずっと週末になるときっと天候が崩れる、ずいぶん山に入っていない、明日もまただめらしい。  白い粉?!の付いたいい昆布があったので、蕗やタケノコ、しいたけ、空豆、さやインゲン、にんじん、小松菜、蛤、高野豆腐、……などの煮物を作り、雨籠もりの準備をする。  Microsoft IE5 Web Accessories for Internet Explorer 5 download でIE5.0の機能を拡張できるツール(IE5wa.exe、136KB)が提供されている。  これには、ページ内にあるリンクの一覧を表示する(Links List)や、フレームの内容をブラウザー全体で表示する(Open Frame in New Winows)、画像を右クリックすると拡大・縮小表示を行う(Zoom in/out)、選択したテキストにマーカーのような色を塗る(Text Highlighter)、選択したテキストを検索する(Web Seaarch)、ページ内にある画像の一覧を表示する(Image List)、”お気に入り”の”Links”をダブルクリックし”Quick Search.exeをさらにクリックして起動し『Save』を選ぶと設定が完了し、IEのアドレスバーで検索サイトを指定した検索ができるようになる。 『av』だとAltaVistaで検索できる、この呼び出しキー(『av』など)は、起動した画面で追加・変更・削除ができる(Quick Search)、起動するとIE5.0の画像表示と非表示の切り替えを行う(Image Toggle)がある。  ヘビーなユーザーにはありがたいツールたちである。  Outolook Express5.0の新しい機能の、メッセージを選択して[メッセージ]から[送信者の禁止]を選択して行う”指定した送信者のメールを自動的に削除する”機能や、[挿入]メニューから[署名]を選んで署名の名前をクリックする”マルチ署名”、メッセージを選択し[メッセージ]メニューから[メッセージからルールを作成]を選び、[指定したフォルダに移動する]をチェックして青い下線が引かれた[指定したフォルダ]をクリックし、移動先のフォルダを選ぶ”ユーザー・件名の言葉・本文中の言葉による振り分け”は細かい条件が設定できるとか、[表示]メニューから[現在のビュー] → [ビューの定義] → [新規作成] → 【新規ビュー】を開き、送信者や件名など条件を指定する。  新しいビューを定義したら[表示] メニューから[レイアウト]を選び、[ビューバー]をチェック(v)すればOutlook Expressの画面のメニューバーの下に[ビューバー]が出現する、ここで作成したビューの名前を選べば指定した条件のメッセージだけが抽出され表示される。  この ”条件を指定してメッセージを表示する『ビュー』”などは便利で楽しくもある。  RealGuide Music ミュージック♪で見つけたWebラジオの音楽番組、いずれも長め。

1999年4月14日水曜日  

Internet Explorer 5.0の新しい機能を ”PC Magazine: First Looks Online -- IE5: The Final Cut” で知った。  それによると、過去の閲覧履歴を、日付順や、サイト順、表示回数順、今日表示したページ順に見たり、またサイトもドメイン名でソートされる。  さらに検索フレームから履歴を直接検索することもできる。  ブックマークの追加はアイコンをクリックし、検索フレームに表示されたWebページを直接ブックマークに追加し、整理できる。  ブックマークしたページをオフライン閲覧用に設定することも可能(日/週/月単位で定期的にページを自動ダウンロードすることができる)。  インポート/エクスポートツールを使ってNetscape Communicatorとブックマークをやりとりできる。  Webページをまるごとハードディスクに保存できる(これまでのオフライン閲覧機能とは異なる)、ファイルはキャッシュに保存されないので“期限切れ”はない。  この手順は、[ファイル] メニューの [名前を付けて保存] をクリック、ページを保存するフォルダをダブルクリック、[ファイル名] ボックスにページの名前を入力する。  [ファイルの種類] ボックスでファイルの種類をクリックする。  このページに表示されているグラフィック、フレーム、スタイル シートを含むすべてのファイルを保存するには、[Web ページ、完全 (*.htm; .html)] をクリックする。  このオプションは、各ファイルを元の形式で保存する。  このページに含まれるすべての情報を MIME 形式に変換し、1 つのファイルとして保存するには、[電子メールのための Web アーカイブ (*.mht)] をクリックする。  このオプションにより、現在の Web ページのスナップショットが保存される。  このオプションは、Outlook Express 5 以降のバージョンをインストールしている場合のみ使用できる。  現在の HTML ページを保存するには、[Web ページ、HTML のみ (*.html、*.html)] をクリックする。  このオプションは、Web ページに含まれるグラフィック、サウンド、およびファイル以外の情報を保存するときに使う。  現在の Web ページの文字列だけを保存するには、[テキスト ファイル (*.txt)] をクリックする。  このオプションは、Web ページの情報をテキスト形式で保存するときに使う。  Webページ制作者にも魅力的なものにした。  CSS 2.0とXML 1.0には完全対応。  DHTML(Dynamic HTML)でも新しいテクノロジーを追加、拡張されたドラッグ&ドロップ、ならびにデバッグ作業を高速化する「Developer's Mode」などをサポートした。  W3C(World Wide Web Consortium)のXMLドキュメントオブジェクトモデルに対応しており、制作者は形式、構造、表示内容を管理することができる。  

1999年4月15日木曜日

ブラウザ内でネイティブXMLを閲覧でき、デベロッパーはスタイルシートをXMLドキュメントに適用可能だ。  効率的なDHTMLレンダリングエンジンの付加や、処理性能が改善された。  CSS 2.0仕様の一部である「Fixed Layout Table」をサポートしている。  制作者がテーブルの高さや横幅を正確に指定しておけば、ブラウザは内容を表示する前にテーブル全体を調べる必要はなく、読み込まれたテーブルを行単位で順次描画できページ表示が高速化される。  また「HTTP-Expire」がある。  オブジェクトが古くなっていないかをネットワークでチェックする代わりに、ブラウザは先ずユーザーのキャッシュを調べる。  もし、オブジェクトに対する要求がキャッシュのもので満たされればネットワーク上に探しにいかずに済む。  これによりコンテンツが高速にダウンロードされ、ネットワーク上のトラフィックが軽減される。  また、CSS 2.0サポートによる「Dynamic Property」がある。  Web制作者はスクリプトを用いずに、単純なスクリプト処理ができる。  たとえば、テキストに(数式で記述した)スタイル情報を追加して、テキストのサイズをブラウザのウィンドウサイズに合わせて変更可能できる。  完全にスクリプトで書くよりも、テキストへダイナミックに変更を加えるこの方法が速くて簡単である。  「Dynamic HTML Behavior」も便利だ。  1つのドキュメントに表示内容、スタイル、スクリプトを混在させずにコンポーネント毎に分離化しておける。  複数のWebページでコードの再利用も可能だ。  制作者はスクリプトを指定するだけでよく、ページは単にそれらのスクリプトを参照するだけでいい。  これは、表示内容とスクリプトを別々に扱えるため、内容を変更した際に誤ってスクリプト部分を書き換えてしまい、処理がなされないということも避けられる。  両者が分離されていれば、スクリプトは完全な状態のまま維持される。  「Drag-and-Drop Object Model」もサポートしている。  IE 5.0オブジェクトモデルを利用しているWebサイト制作者は、フレーム間や、ほかのアプリケーション(Excel,Wordなど)へコンテントをドラッグ&ドロップできるWebアプリケーションを制作可能だ(オンラインショッピングなどに使用する)。  このほかのドラッグ&ドロップ機能には、カーソルコントロール、クリップボード対応、ドラッグ初期化などがある。  デバッグ用にすべてのサイト/スクリプトエラーを表示する「Developer Mode」もまた、制作者にとって役立つ機能だ。  Outlook Expressは、オフライン機能が強化された。  メール/ニュースグループのフィルタが強力になった。  不必要なメールやフレームを読まなくてもすむ。  複数の署名ファイル、およびユーザープロファイル、そしてIMAPフォルダ管理がサポートされている、とある。

1999年4月18日日曜日  

小さなまん丸の愛媛産”マーコットオレンジ”は珍しい、赤い皮が薄くて剥くと綺麗にはがれる。  濃密な甘い果汁が燦たる太陽の恵みを、否応にも想像させてくれる。  葉っぱ付きの蕗を剥き、狂おしい筍のアルカロイドが企む激越と峻烈を味わうために、鯛の半身を入手した。  タマネギや、ワケギ、丸ごとの馬鈴薯を加えて甘辛く煮付ける。  駅前で新潮文庫を買って電車に乗り込む、新宿で降り、いつもの”かぶらや”でプチプチの饂飩が付いた遅い京風ランチを頂く。  『……がありますが?!』、『暖かいの!』  漆喰の壁の”らんぶる”に降りる、薄明かりがたなびく高い天井の下 、芳醇な香りのアメリカンを飲む。  何年も味は変わらないので、自分が試される。  丸井の地底に降り、Virgin の広いフロアーを探索する。  ワールドミュージックの充実にいささか興奮する。  水鼻が止めどなく出るので、”三越”でハンカチを買う。  ディスクユニオンにも寄るがJAZZは収穫なし。  Microsoft Excel 97日付入力監視ウィザード (日本語版) をセットアップした。  セットアップは、プログラムのダウンロードと、解凍、所定のホルダーへのコピー、アドイン、ウィザードの実行までを行わなって完了する。  添付のドキュメント、DWWread.txt によると、『日付入力監視ウィザードは Microsoft Excel のアドイン プログラムです。  このウィザードは、Excel で作業中のバック グラウンドで以下(*)の操作を監視する。  * 西暦の日付が入力されるたびに、4 桁の年表記に変更します。  * 2000 年以降に問題となる可能性のある、すべての日付関数に対して、メッセージを表示します。  * テキスト ファイルを開くと、メッセージを表示します。  「日付文字列」とは、クォーテーション マーク ("") 付きで関数の引数として入力されたものか、または Excel が日付として認識する文字列のことです。  たとえば、セルの表示形式を文字列として設定して日付を入力した場合は、日付文字列となります (表示形式を設定していない空白のセルに日付を入力した場合は、数値の日付となります)。  Excel はほとんどの日付を数値として保存するので、日付文字列の問題の影響を受けません。  データがメインフレームのデータベースその他のソースからインポートされた場合などには、日付が文字列としてインポートされることがあります  セットアップ方法 :  (1) DateWtch.exe を Microsoft Software Library からダウンロードし、ダブルクリックして日付入力監視ウィザード ファイル (DateWatch.xla) を解凍します。  次に、DateWatch.xla と DWWread.txt を ”C:\Program Files\Microsoft Office\Office\Library”にコピーします。  (2) Excel を起動します。 (3) [ツール] メニューの [アドイン] をクリックします。  (4) [日付入力監視ウィザード] チェック ボックスをオンにします。 ウィザードを実行するには、 (a) [ツール] メニューの [日付検査] をポイントし、[日付入力監視] をクリックします。  (b) 日付入力監視ダイアログで、以下のオプションから監視する操作を選択します。  ・ 西暦の日付が入力されるたびに、4 桁の年の書式に変更する。  ・ 2000 年以降に問題となる可能性のある、すべての日付関数に対してメッセージを表示する。 ・ テキスト ファイルを開くたびに、メッセージを表示する。  (c) [OK] ボタンをクリックすると、ウィザードが実行されます。』とある。  

1999年4月20日火曜日

Java® Development Kit (JDK) 1.2.1(リリース後まもなく”Java 2 SDK Standard Edition v 1.2.1”と製品名称が変更された。)を、JDK 1.2.1 製品リリース Windows 95/98/NT 版 (Final) からダウンロードしてセットアップした。  ジャストシステム 一太郎Ark for Java(仮称) Technology Preview を試してみたいからである。  一太郎 Ark for Java は、インライン入力やアウトラインフォントに対応した“Java 2”の機能をサポートしたワープロソフト。  「機能は必要最小限に絞った」としながらも、フォント・サイズ/文字色の変更、アンダーライン、画像の貼り付け、表組みの編集、連番機能(一太郎において、Enterキーを押すと自動的に番号が入力される機能)など、通常の編集作業を行なうには十分な機能を備えているようだ。  対応文書フォーマットは、従来の一太郎形式、Microsoft Word形式(読み込みのみ)などに加え、“XML”や“HTML”などもサポートしている。  この他、Java 2のアウトラインフォント機能にも対応し、従来のワープロ同様の品質で印刷が可能。  そして以下の情報を得た。 『日本語版 JDK 1.2 ドキュメント JDK には、すべてのバージョンに日本語版が含まれています。  詳細は、日本語版のリリースノートを参照してください。  このソフトウェアの詳細は、README を参照してください。  Java®2 SDK, Standard Edition, Version 1.2.1は、アプリケーション、アプレット、および Java プラットフォームに配置できるコンポーネントを構築するための開発環境です。  Java 2 SDK ソフトウェアには、プログラミング言語 Java によるプログラムの開発、Javaで書かれたプログラムのテストに使用できる各種ツールが付属しています。  これらのツールは、コマンド行から使用するように設計されており、appletviewerを除いてグラフィカルユーザインタフェースは備えていません。  Win32 版の Java 2 SDK には、Java Plug-in が付属しています。 Java Plug-in を使用すると、Internet Explorer および Netscape Navigator ブラウザで Java 2 プラットフォームベースのアプレットを実行できます。  

1999年4月21日水曜日

Java 2 SDK の内容:Java 2 SDK に含まれるファイルとディレクトリの概要の説明。  詳細は、Win32 システムでの Java 2 SDK のファイル構造 または Solaris システムでの Java 2 SDK のファイル構造 を参照してください。  開発発ツール :bin サブディレクトリに含まれます。  プログラミング言語 Java によるプログラム開発、Java で書かれたプログラムの実行、デバッグ、およびドキュメント作成のためのプログラムです。  詳細は、開発ツールのドキュメントを参照してください。  Java Runtime Environment :jre サブディレクトリに含まれます。  SDKで使用される Java 実行環境の実装です。  Runtime Environment には、Java Virtual Machine、クラスライブラリ、およびその他のファイルが含まれます。  これらのファイルは、プログラミング言語 Java で開発されたプログラムの実行をサポートします。  ブラウザ上でアプレットを実行するには、Java 2 Runtime Environment 以外に Java Plug-in が必要です。  Java Plug-in ソフトウェアを使用すると、ブラウザのデフォルトの Java 環境の代わりに、Sun の Java 2 Runtime Environment を使って Java アプレットや JavaBean コンポーネントをブラウザで実行できます。  Java Plug-in は、Netscape Navigator および Microsoft Internet Explorer とともに動作します。  Java Plug-in の一般的な情報については、Java Plug-in の概要を参照してください。  Java Plug-in のドキュメントおよび FAQ については、Java Plug-in のページを参照してください。 プラグインをインストールすると、Windows の [スタート] メニューの [プログラム] に、[Java Plug-in control panel] が追加されます。  このプラグインは、<OBJECT> という HTML タグのあるページに遭遇すると、Java Runtime Environment を自動的にロードします。 これにより、ブラウザがアプレットをロードできるため、JFC (Swing を含む) や IDL のような 1.2 の機能を十分に利用できるようになります。 Java 2 Runtime Environment を呼び出すための HTML ページの構成方法については、Sun の Java Plug-in の Web サイトにあるドキュメントを参照してください。  Java 2 Runtime Environment と Java Plug-in は、ソフトウェア使用許諾契約 (JRE/Plug-in の README および LICENSE ファイルを参照) の条項および制約を条件として、ユーザのアプリケーション、アプレット、JavaBean コンポーネントなどとともに再配布することができます。』

1999年4月22日木曜日

一太郎Ark for Java(仮称) Technology Preview ダウンロードは、SSLを利用したサイト(フォームなどで入力された情報は暗号化されて送信されます。)と、SSLを利用しないサイトがある。  一太郎Ark for Java(仮称) 製品情報を読む。  『「一太郎Ark」はJavaの理念である「Write Once, Run Anywhere」を実現します。  Java2 環境上であれば、Windows、 MacOS、UNIX、Linuxなど、あらゆるプラットフォームで利用できます。  また、「一太郎Ark」はオープンなプラットフォームとして提供していきます。  プラグイン方式による機能拡張など、サードベンダーへビジネスチャンスを提供します。  「一太郎Ark」は、本格的なワープロ機能と高速な処理速度を実現しました。  インターネット上でのオープンな文書交換をめざし、HTML(HTML4.0 + CSS level1に対応、99年4月現在) を基本フォーマットとして採用しています。  また、一太郎、Word、専用ワープロなどの既存文書の読み込み、企業では標準となりつつある XMLフォーマットのサポートにより、ビジネスシーンで高い実用性を発揮します。  プログラムサイズも、約1MBと非常にコンパクトなので社内のネットワークでの利用に最適です。』  ジャストシステム 一太郎Ark for Java(仮称) Technology Preview は滞りなく何の問題もなく起動できた。  基本的なワープロ、HTMLエディターは何の問題もなく使えた。  ATOK12も使える。  添付されている readme.txt には制限事項などのドキュメントがある。  『 Technology Preview 版では、ヘルプは、Arkプログラム中から閲覧することができません。  HTMLブラウザを起動して直接、helpディレクトリ下のヘルプ目次(index.htm)をご覧ください。』  これはハイパーリンクでめくることができていい具合だ。  『 制限事項(主要):本 Technology Preview では以下の機能は動作しません。  ・印刷関連機能  ・URL指定ファイル読み書き  ・HTML, JTD, TXT以外のファイル読み込み  ・プラグイン機能  保存時バックアップ、自動バックアップ  ・注釈  ・フリーカーソル移動、行端カーソル停止、取り消し回数指定  ・遅延入力の停止(必ず遅延入力されます)  ・画面幅をウィンドウ幅に合わせる  ・ドラッグ&ドロップ編集  ・背景画像の設定  ・フォームの表示/編集  ・HTMLフレーム表示/編集  ・ESCメニュー、後範囲指定  ・タブの入力  ・外字入力アシスト機能  ・JavaBeans対応(シリアライズなど)』    プログラムサイズも、約1MBとびっくりするほど小さいので頼もしいやつだ。  製品版がたのしみ…*。  

1999年4月24日土曜日

Apple QuickTime4 Preview Release 、 説明:(QuickTime 4は、ライブおよび保存されたデータのインターネット上での「ストリーミング」機能を備え、さらに、汎用性ある業界標準のRTPとRTSPプロトコルを採用した、初めてのストリーミングソリューションです。  QuickTime 4の新しいインターネットストリーミングの能力は、ユーザにライブや録画のビデオやオーディオを、様々な圧縮/伸張技術を使うことを可能にし、28.8Kbpsでも高画質な再生を楽しむことができます。  パブリックβ版は、QuickTimeコンテンツに簡単にアクセスできる全く新しいQuickTime Playerと、さらに強化されたQuickTime Picture Viewer、そして、QuickTime Web Browser Plug-inを含んでいます。  QuickTime Playerはさらに、バランス、ボリューム、バスとトレベルの調整を可能にします。  サポートするフォーマットは、BMP、GIF、JPEG、PICT、PNG、SGI、TIFF、Adobe Photoshop、そしてFlash Pixなどが含まれます。  圧縮技術は、MPEG-1のレイヤー3(MP3)、Sorenson Video、QDesign Music、Qualcomm PureVoice、H.261、GSM、そしてDVIなどです。  ネットワークプロトコルはInternet Engineering Task Force(IETF)のストリーミングの標準であるRTP、RTSP、SDP、FTPそしてHTTPをサポートします。  ビデオやアニメーションのフォーマット、AVI、DV、Macromedia Flash、OpenDML、GIG、FLCなどをサポートします。  QuickTime for Javaにより、JavaアプレットはQuickTimeの全てのAPIを利用することができます。) をセットアップした。  高度に完成され静謐なデザインがいっぱいのインテリジェンスが漂う世界が広がる。  タスクバーに小さなアイコン(Quick TimePlayer)が作られる、すぐに Apple のそれであることが解る精緻で洗練の極にあるデザインである。

1999年4月25日日曜日

春眠暁を覚えずの頃はとりわけ、気持ちのよい目覚めは大切であるように想う。”BRUCKNER/ Anton(1824-96); Austr”.の、Bruckner: Symphony No. 9:Günter Wand,Berliner Philharmoniker や、Bruckner: Symphony No.8  Herbert von Karajan,Wiener Philharmoniker、Bruckner:  Symphony No. 4: Günter Wand,Berliner Philharmoniker などの春霞がたなびき、憶する角笛が押し出され、とろとろと流れるような、けだるい響きはどうだろう?!と思い、前者を試している。  なかなかのもんである。 BRUCKNER の冗長さやメリハリの不足は、時として疾走感や華麗さを欲する者にはいささか忍耐を強いるが、暗黒に覆われた100万光年の彼方の第七銀河における作戦地からの不意の帰還の合図としては 、むしろふさわしい。  地球時間に入りつつ重厚で素朴な合奏を聴くのはいいもんだ。  山羊の乳で作ったナチュラルチーズ(CHEVRE、de Bellay)は純白の粉のようで、仄かな酸味がある。  フランスパンにナイフで擦りつけて口に運ぶ。  雲が切れて陽が射してきた遅い日曜の朝、窓を覆う新緑の清冽と同じ爽快をこの白皙のチーズからも舌で確かめる。  Habib Koite & Bamada/Din Din Wo のぐいぐい押し寄せる真摯な剥きだしの語りを聴き、妙に力づけられ、 コーヒーを炒れる。  ”小田急特選・焼海苔”と書かれた、金色の筒のぴったり吸い付いた蓋を『ポンッ!、*』と抜き、レンジの端にちょこんと乗っかている粉砕器のキャップを外し、暗茶色の豆をザザッと移す。  割かれた白っぽい線が内からはち切れ、 表情が生きている。  絶妙の色合い 、甲虫のような半球形のスベスベした肌合いにいつも感心する。  いがらっぽい刻み煙草風(だと勝手に想像、そして固定した。)の匂いが立ち上る。  ”ンガガッ〜*”、”ウィーン!”、気持ちのいい音で破壊活動をする。  窓際のガラス瓶から、褐色の砕かれた結晶をスプーンで 掬い、山吹色の歪みのない磁器カップに投げ込む。  灼熱の刑場に据え、ポットから濾紙の粉に熱いものを勢いよく滴下する、こんもりした、いい山が出来た。  扉を開け、”明治・特濃4.3牛乳”と書かれた紙筒を取り出し、沸き上がる靄の中に白いものを滴下する。   熱きものをそっと口に運ぶ。  たちまち頭の前から全体に充実が行き渡り、ドクドクする。  申し分ない一日の始まりである。

1999年4月28日水曜日  

山羊の乳で作ったナチュラルチーズ(CHEVRE、de Bellay)を切iり、フランスパンに乗っけて食べることを思いついた途端いたたまれなくなり、暗黒の第七銀河の彼方での執務後半を放棄、いっきに跳び起きた。  濃密であり徹底的に清冽な酸味がある、これがフランスパンのしたたかな粘りに出会うと、いい 味わいが生まれる。  夜は三つ葉入り湯豆腐を食す。  レモン醤油は成功だった。  コーヒー豆はブルーマウンテン・ブレンドと決めていた。  それぞれの店が自慢?!している、あるいは強く薦めている”£%Å…”ブレンドは、もしかしたら勝負を挑んでいる 、入魂の作品なのかもしれないと最近気になり始めた。  今までその対極の偶然に価値を見出そうとする意欲に根ざしつつ、単純な紛れでもある”何でも入り”だと思いこんでいたことを 勝手に恥じ入った。  舌か鼻で一瞬に解決できることなのであるが。  一次的な味覚は、脳の働きが重要な音楽とか文学と異なり、極めて即物的、現実そのものなんだ。  個人体験や刷り込みがこれに関わるだけである。  東の都ボスの文学履歴が変わった 、直木賞から芥川賞に。  ”文学は人生に影響を与える”これは鉄則です。  だからそうでないものは文学でもないし、人生に影響も与えもしない。  何か面白い企みがありそうだという予感を感じさせてくれる。  秘めたる衝動を感じることが大切なんだ。   文学は確信犯であり続け、文学者はその下手人であり続ける。  地球上の全てのものが、夜隠に船を漕ぎ出す頃、超越的恣意の炎を点火し続けて、活字を鋳型に埋め込む。  何かの衝動がなければとうてい行えない 、夥しいとてつもない作業だろうと察する。  J-Wave の ACROSS THE VIEW ROCKIN' RABBIT TUE 20:00-21:30のお話がとても面白い。  川瀬智子 である。  なにもかもドーンと投げ出したような、語り口がすばらしいぃのだぁ〜*。  

1999年4月29日木曜日

上等のシャンペンのようにキラキラしてて、どこか鷹揚さが見え隠れして楽しい。  お話の中で息をつく間合いが独特 、とても魅力になっている。  松任谷国子を初めて短波放送で聴いた時のような、ドキドキがあるとも想ったのである。  ちょっぴり無念であるが、とても足下にも及ばぬ。  Sony Music Online Japan: Who's net: 1998.05.04 とか調べてみた。  ”the brilliant green 『the brilliant green clips』 快進撃!ブリグリ初のクリップ集。”、”The brilllant green/愛のある場所 冷たい花 そのスピードで”、NO CUT TV/ 第1回のインタビュー などで風貌を拝見した。  TVなどでキャスターとかを毎日見ているうちに、ある日突然お気に入りとなる。  じわじわと情念の分泌が起こるようになり、だんだんその深度が増し、ついに欠かすことが苦痛にすらなってしまう原則が誰にでも少なからずある 。  んが、”ブリグリ”の場合は声と語りが先、顔は後だったので、その深淵から一気に浮上したような呼吸の乱れを覚えた。  京王駅ビルに移ったタワーレコードで買ったCDのバーコードには全て”ICチップ”ようなものが埋め込まれていた。  カウンターでは、『:』の電極をセンサーで突ついていた。  たぶん書き換え可能な仕組みになっていて、日付情報とかなんかの流動観察でもしているのだろうか?!。  バーコードが出現した時にすかさず覚えた、妙な気分が氷解していく想い。  慣れないうちは目的のCDを探すのが大変だが、探険の愉しみが興ってこないフロアーになってしまって残念。  ジャズとかワールドミュージックとかそれぞれのジャンルに精通した、そしてなにより傾倒しているスタッフが居る気配が感じられないと褪めてしまう。  いち押しのCD達の”紹介や”、”関連情報”、”副作用”、”なにがすばらしいのか!”なんぞを綺麗に書き込んだ紙片が貼り付けてあると、それだけでワクワクするのだが……。  きっと落ち着いた頃、再開するのだろう。  スタッフの力量が一瞥で解ってしまうスリリングな出会い(対決)を気永に待つとしよう。  ホームページでも同じである、むしろ企業とかの、豪華な見栄えのいいHPに”熱くも冷ややかにも”なれない のは、同じものが欠如しているめである。  生きていないものは、毎度見る気が起こらない。

 

 

 

御愛読ありがとう。

4 に続く。    fin.


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